最終更新日:2025/7/4

前澤工業(株)【東証スタンダード市場上場】

  • 上場企業

業種

  • 機械
  • プラント・エンジニアリング
  • 環境・リサイクル
  • 商社(機械・プラント・環境)
  • 建設

基本情報

本社
埼玉県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

技術と営業の両部門で活躍する“水処理のプロフェッショナル”

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仲間を大切にし、若手の成長を育む温かな社風

官公需を中心に安定成長を続けている前澤工業。水インフラを支えるスケールの大きな仕事は、技術者にとっても営業担当者にとっても大きな魅力だ。仕事のやりがいや醍醐味はどこにあるのか? 3人の先輩に聞いた。

D.T.さん(写真左)
バルブ事業本部 バルブ事業部
バルブ営業部 営業技術課 課長代理
2000年入社/工業高等学校機械科卒

M.M.さん(写真中)
環境事業本部 環境ソリューション事業部
バイオガス・民需営業部 民需営業課 係長
2008年入社/工学研究科環境システム工学専攻修了

K.T.さん(写真右)
営業一課 主任
2018年入社/スポーツ健康科学部スポーツ健康科学科卒

設計職から営業技術職へ。設計と販売の間に立って訴求力のある提案を行う

私は設計職として入社し、大口径バルブの設計を担当していました。約10年の設計キャリアを積み、続く2年間は原価を計算する積算業務を経験。2018年からは設計を離れ、バルブ営業部の営業技術課に所属しています。
営業技術の役割は、上下水道施設を運営しているお客さまに自社の製品を説明・提案すること。営業に同行してお客さまを訪問するほか、運営コンサルタント会社に協力する形で製品提案することも多いですね。

設計職時代はモノづくりを第一に考えていましたが、今は水道施設で働いている現場の方々の声を直接聞く機会が増え、「どうすれば現場の課題を改善できるか。そこで自社製品をどのように活用できるか」を、常に考えています。
また、コンサルタントの方々はバルブやゲートに特別詳しいわけではありません。私はレスポンスのいい対応、納得のいくエビデンスの提示を心掛けています。

この仕事の特徴は、上下水道施設の新設や更新の計画に携われることです。昨年経験したある浄水場の更新計画では大口径バルブや特殊なゲート等、多くの機器を更新することになり図面作成はもちもんのこと、機器の搬入計画や設置方法の検討などに労力を要しました。数年間の引合業務でしたが、実際に浄水場がどのようにリニューアルされるか楽しみです。

また、営業技術職は上下水道施設の方々の声を聞くことが多いので、現場が抱えている問題や課題をリアルタイムで知ることが出来るのも大きな特徴です。設計経験が長い私でも、初めて知る状況に驚くことは珍しくありません。場数を踏めば踏むだけ経験値が上がり、知識量も増える。日々勉強ですが、楽しくもありますね。
うれしいのは、現場調査等で上下水道施設を訪問した際、自分が設計したバルブが設置されているのを見つけたとき。施設運用に役立っていると思うと大きな達成感が得られます。

私は管理職なので、OJTを目的に若い社員を現場に連れて行くこともよくあります。現地ではバルブやゲートを実際に見ながら製品の役割を説明し、メンテナンスやトラブル発生時の経験則をアドバイス。才能豊かな若手が多いので、私は彼らの自主性を尊重し、豊かなアイデアを実行しやすい環境を作ってあげたいと思っています。
私自身も新たな知識を吸収し、さらに技術を高めていきたいですね。上と下の潤滑剤になって、営業技術課の発展に力を尽くしたいと思っています。
(D.T.さん)

ここが前澤工業の魅力です!

「人の温かさを感じますね。関連部署の社員に相談することがよくあるのですが、誰もが親身になって答えてくれる。私自身も壁を作らないようにしています」(D.T.さん)

産休・育休を経て元の職場へ。周囲の協力もあり、好きな技術職にカムバック

大学院では水処理の研究室に所属し、農薬が環境に与える影響を調査・分析していました。研究内容が似ていることから前澤工業へ入社。以降は民需部門一筋で、3年前まで産業施設技術部で排水処理プラントの設計を担当していました。設計だけでなく、工事や試運転にも立ち会っていましたね。今は同部門の営業課に所属し、産業用排水処理設備の提案販売を行っています。

私は8年前、技術部時代に出産を経験し、半年間の育児休業を経て元の職場に復職しました。当時の女性社員は私だけでしたが、さほど不安はなかったですね。というのも、上司や同僚がとても優しく、体調のすぐれない私を気遣ってくれたからです。
復職後は働き方も変わりました。勤務時間はやや短縮し、9時から16時までに。現場へ出向くこともなくなり、社内業務がメインになりました。当社の育児中の社員に対する配慮は、隅々まで行き届いていると思います。

一方、私自身は社内業務がやや苦手で、以前と同じ仕事に戻りたい気持ちもありました。上司に相談した結果、子育てとのバランスを取りながら徐々に技術の仕事を増やしていくことで合意。会社が私の意を汲んでくれたことがうれしかったですね。
周囲の協力もありがたかったです。子供が熱を出し、仕事の途中で帰宅せざるを得ないこともよくあったのですが、誰もが「早く帰ってあげて」と言ってくれて。迷惑をかけないよう、私自身も仕事を抱え込まず、周囲と共有できる形にするなど工夫しました。

育児休業に関しては制度面も整備されています。私は半年間しか取得しなかったのですが、法令に基づき、休業は子供が1歳になるまで取得可能。半日休や時間休の制度もあるので、復職後に子供の都合で早退することになっても、有休を使って無理に休みを減らすことがありません。低年齢の子供を持つ社員が多いこともあり、支援体制はとても高いレベルにあると思います。

以前より子供に手がかからなくなってきたので、今後は自分自身をアップデートしていきたいですね。民間の排水処理設備はコストダウンが強く求められていましたが、脱炭素社会の重要性が認識された今は、お客さまの認識も変わってきました。私も、お客さまのニーズに応えられる最適な提案をしていきたいと考えています。
(M.M.さん)

ここが前澤工業の魅力です!

「私が所属しているのは、営業と技術が一体になった部門。誰もが両方のスキルを持っているので、最初から最後まで一貫性を持って仕事に取り組めます」(M.M.さん)

アウェーだった担当エリアを地道に開拓し、お客さまの信頼を獲得!

1年目の配属先は、本社のバルブ営業部営業企画課でした。ここでの主な仕事は、全国の営業部員をサポートすること。2年目に現在の部署へ異動し、今は営業担当者として担当エリアのお客さまを訪問営業しています。
私が受け持っているエリアの役所さん(上下水道局)、施設の工事を請け負う業者さん、工事材料を仲介する商社さんの元へ足を運び、自社の製品を提案販売しています。週に2、3回は自分で営業車を運転し、お客さまを訪ねていますね。それ以外はオフィスで見積などの事務処理を行っています。ちなみに私が配属されている支社の社員数は15人で、営業一課には私を含めて5人が在籍しています。

異動後の1年間は先輩に同行しての営業だったのですが、翌年からは担当エリアを単独で担当。実はこのエリア、当社にとってはアウェーのような地域で、なかなか販路を開拓できなかったのです。役所さんや商社さんを訪問しても、「何しに来たの?」という素っ気ない反応ばかり。会ってはもらえても、真剣に話を聞いてもらえない状況が約2年間続きました。

私は長く剣道を続けていたので、我慢強さには自信があります。加えて考えたのは事前調査。役所さんを訪問する前に仲のいい商社さんに相談し、担当者の人柄を調べておいたのです。何に興味があるのかを頭の中に入れておき、話に詰まったときはその話題を振って飽きさせないよう工夫しました。
もう一つ取り入れたのは、現場での迅速な対応です。簡単な修理なら自分でできるので、不具合のあるバルブは私がその場で直しました。ここまですると顔を覚えてもらえますし、私に対するお客さまの見方も変わってきます。3年目に入ると話を聞いてもらえるようになり、今では2カ所ある大きな浄水場の1カ所を、ほぼ当社の製品が占めるまでになりました。

契約をいただくまで時間はかかりましたが、他社の製品が収まっているところに自社の製品を食い込ませるのは、想像以上に面白いですよ。ゲームで言うならオセロのようなイメージ。設備更新時にどっと入れ替わるので、胸が空くような爽快感があります。

まだ担当エリアを開拓することで精一杯ですが、今後は後輩社員のバックアップや指導にも力を入れていかなければなりません。社外社内を問わず、誰からも信頼される営業パーソンになることが目標です。
(K.T.さん)

ここが前澤工業の魅力です!

「バルブメーカーとしてのブランド力です。業界内の知名度が高いので、会社のことをいちいち説明する必要がありません。営業担当としてはやりやすいですね」(K.T.さん)

企業研究のポイント

水道業界に関連する企業は数多くあります。ただ手掛けている事業は企業によってさまざまなので、あらかじめその内容を詳しく調べておきましょう。メーカー志望なのに、入ってみると施設運営に力を入れていた、という事例もあり得ます。当社の場合はバルブやゲートの製造・導入がメインで、バイオガスプラントや産業排水処理事業にも注力。間口の広さも研究ポイントになると思います。
(D.T.さん)

給与や休日数など、数字から判断できる企業研究のポイントはいくつもあります。でも、実際には数字で判断できない部分が選択のポイントになることも少なくありません。当社のようなBtoB企業は特にその傾向が強いと思います。そこでお勧めしたいのが、現場で働いている社員の声を直接聞いて企業選びのヒントにすること。職場訪問や工場訪問できる機会があれば、ぜひ参加してください。
(M.M.さん)

企業を研究するとき、私は上場企業かどうかを重視していました。株式が市場に公開されると、企業はガバナンスを重視しなければなりません。それがお客さまの信頼につながると思ったのです。また、株式公開後は財務を公表しますから、経営の安定性にもつながります。当社は東証スタンダード市場に上場していますから、「ここなら間違いない」という安心感がありました。
(K.T.さん)

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所属先やキャリアは異なっても、「仕事を通じて日本の水インフラを守っていく」という志は全社員に共通している。

マイナビ編集部から

水道用バルブ及びゲート(制水扉)メーカーとして知名度の高い前澤工業。手掛ける範囲は環境プラント事業、産業向け水処理事業、バイオマス事業にまで及ぶ。水処理関連企業は多々あるが、ここまで事業範囲の広い企業は業界でも珍しい。入社後はモノづくりだけでなく、エコロジーに関心のある方にも活躍の場が広がっている。

取材を終えて見えてきたのは、どの仕事においてもチームワークが重視されることと、若手を大切に育てる温かな社風があること。専門性の高い仕事なので、技術者が一人前になるまでにはある程度の期間が必要となる。新入社員は一から水道関連の知識を学ぶことになるので、教育制度が手厚いのだ。「ブラザー&シスター制度」によるOJTはその代表例だろう。

また、若手から管理職へと成長していくキャリアステップも明確だ。どの職種においても、6年目でメインプレーヤー(主任昇格)、12年目で職場リーダ-(係長就任)、20年目でマネージャー(課長就任)という道筋が基本となっている。3人の先輩方も、このステップを経て順調に成長している方々だった。入社後のキャリアプランを描きやすいことは、仕事に対するモチベーションアップにつながる。

複数の事業を通じて日本の水インフラを力強く支えている前澤工業。入社後は経験豊富な先輩のもとで水処理のプロフェッショナルを目指してほしい。

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カラフルなインテリアが印象に残る本社のコミュニティスペース。事業分野を越える社内外のつながりは、ここから生まれる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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