MRに限らず医療関連の業界をめざす方に着目して欲しいのは、その会社に浸透している価値観です。そこに共鳴できるなら、自分の想い描く働き方ができると考えます。かつて、中外製薬のMRが記した日報をテキストマイニングにかける機会があったのですが、「患者さん」というワードが最も大きく表示されていました。もしも、面談や説明会で製品についてばかり話していたなら、この結果にはならなかったでしょう。当社のMRがなにより患者さん一人ひとりの健康、幸せを第一に考えて行動してきたからだと思います。
さらに、MRというスペシャリティの高い職種を目指すなら、その会社で想い描くキャリア形成ができるかについてもチェックするべきだと思います。中外製薬では、2025年から幹部社員に導入されていたジョブ型人事制度が一般社員にも適用され始めました。これにより空席となっている全てのポジションが可視化され、各ポジションに必要な資格や経験、スキルが明確に定義されるようになりました。社員は自分が希望するポジションに手を挙げて挑戦できるようになり、想い描くキャリア形成が実現しやすくなっています。私自身もMRとしてのキャリアをしっかり積んだ後、幅広い業務にチャレンジしながら異なる視点から医療を見つめていきたいと考えています。
(木村 祐世さん)