最終更新日:2025/6/9

アステラス製薬(株)

  • 上場企業

業種

  • 薬品

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

「世界中の患者さんの希望となる新薬」を届けるために革新的なチャレンジを!

  • 薬学・医療系 専攻の先輩

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前例のないことを恐れず、変化に挑む。先輩社員たちの肖像

新薬ビジネスを核としたイノベーションに挑むアステラス製薬。医療の最先端に立ち、多くの挑戦を続ける同社で活躍中の先輩社員たちに、入社後の仕事内容や、その醍醐味、同社の風土について語っていただいた。

◆ 山田 麻友美さん(写真右)
製薬技術本部 製剤研究所 包装・デバイス研究室
総合人間学部卒/2014年入社

◆ 森 大輝さん(写真中央)
開発本部 日本・アジア臨床開発第2部 第2グループ
薬学部卒/2019年入社

◆ 芦沢 夏鈴さん(写真左)
スペシャリティケア第2営業部 城西グループ
薬学部卒/2019年入社

※所属部署・部門名は取材当時(2022年10月)のものです

多くの関係者と協力しながら、患者さんの手に届くやりがいを実感【製薬技術研究職・山田さん】

大学院では、糖尿病治療薬に関する研究をしていました。病状の重い患者さんに寄り添い、医療に貢献できる仕事を志していたので、医薬開発を事業領域とする当社に魅力を感じて入社。以来、製剤研究所にて2つの研究室を経験しています。

最初の5年間は処方設計研究室に所属し、有効成分に添加剤を合わせて最適な剤型とする「処方設計」を担当。多くのプロジェクトのなかで特に成長の実感を得られたのは、アメリカの企業と合同で取り組んだ「スージャヌ配合錠」のプロジェクトです。配合錠は当社でも限られた経験しかなかったため、2つの有効成分の溶出挙動や経口吸収性を考慮した処方とする必要があり、薬物同士の安定性が課題となりました。海外との綿密なやりとりや何通りもの処方検討を重ね、多くの経験を積むことができました。

入社6年目からは包装・デバイス研究室へ。現在に至るまで、薬剤に最適なパッケージやデバイスの仕様を検討する「包装・デバイス設計」を担当。患者さんの手に取っていただく部分なので、やりがいは大きいです。薬が上市される瞬間には毎回手応えを感じますが、特に過活動膀胱の治療剤「ミラベグロン」のプロジェクトは印象に残っています。患者さんにいち早く薬を届けるため納期厳守という状況のなか、包装材料の変更や医薬品製造受託機関(CMO)でのトラブルが発生し、バリデーションのデザインを急遽大きく変更することが必要になったのです。変更しても問題ないことを関係各所やFDAに根拠を添えて説明することが求められ、苦労はありましたが、最終的には無事に上市を達成することができました。

普段から心掛けているのは、チームや関係者の方と積極的にコミュニケーションをとって意見交換をする姿勢。自分の知識や経験値だけでは判断に迷う場面も多いですが、多くの意見を取り入れることで最善の選択ができる実感があります。

直近では各国のマーケットを担当する女性メンバーとオンラインで集い、更年期障害薬「フェゾリネタント」の包装デザインを検討するワークショップを開催しました。女性の患者さんが親しみやすいよう、化粧品のようなエレガントな包装のデザインなど自由な発想で議論しました。既存の枠組みにとらわれず、声を挙げればやりたいことを高い確率で実現できる環境があることは当社の大きな魅力。新たな分野の知識を広げ、多様なモダリティの薬に関わっていくことが今後の目標です。

先輩からひと言!

「面接では、室長・所長が学生時代の研究話を熱心に聞いてくださったことが印象的でした。『こんなに熱意ある方々と一緒に仕事をしてみたい!』と感じました」(山田さん)

患者さんやご家族の期待に応えるべく、新薬の治験に注力しています【臨床開発職・森さん】

大学院で薬物間相互作用に関する研究に携わり、臨床現場で患者さんのためになるデータを取得、解析することにやりがいを感じて臨床開発職を志望。複数の製薬メーカーを検討しましたが、なかでも新しい挑戦を促す風土があり、風通しの良さが感じられた当社に入社しました。

開発部門では、新薬候補化合物を用いて臨床試験(治験)を実施し、当局から承認を得るために必要な、人における有効性や安全性のデータを取得します。私は入社以来、デュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)の治験の計画立案・遂行を担っています。

コロナ禍では「治験での患者さんの来院の一部を、訪問看護を用い患者さんのご自宅での実施に切り替える」という新しい挑戦に携わりました。大々的な変更のため多くの調整が必要になるのですが、「患者さんは標準治療として免疫抑制剤を服用されており、患者さんの安全を考えればそうすべきだ」という結論に至りました。治験における訪問看護の利用は世界的に見てもまだまだ新しく、導入にあたり課題もありましたが、外部の開発業務受託機関(CRO)や医療機関と連携し、導入を達成しました。

治験の多くがグローバルで実施されるようになっている中、今後の臨床開発職には、グローバル試験をマネージする力が求められると考えています。国により医療体制や規制が異なる中で、現地のCROや医療機関と英語でコミュニケーションを取りながら治験を進めるのは簡単ではありませんが、その分、これからの時代に必要な力を磨けていると感じます。

4年目になる今年からは、リード・スタディー・マネージャーとして試験全体の統括も担っています。若手のうちからこのようなポジションを任せてもらえるのも当社の魅力の一つ。もちろん任せっきりではなく、上司や先輩社員が十分にサポートしてくださいます。

治験が開始され治験薬を患者さんに服用いただいた時や治験終了時など、マイルストーンごとに手応えを感じますが、「患者さんの症状が改善した」という話を聞いたり、そのようなデータを見たりするのが一番嬉しいですね。DMDは小児で発症し、徐々に歩けなくなっていく病。新薬を心待ちにしている世界中の患者さんやそのご家族のために少しでも貢献したい思いがモチベーションになっています。スタディ・マネージャーとして臨床開発の経験を積み、いずれは開発計画全体の策定やマネジメントを担える人材に成長したいです。

先輩からひと言!

「新薬候補化合物の有効性や安全性を治験を通して確認し患者さんに届ける過程に関われるのが、当職の醍醐味です。一つひとつの業務にやりがいと責任を感じます」(森さん)

患者さんの病状を改善できる可能性に、毎回充実した緊張を感じています【MR職・芦沢さん】

学生時代は病院薬剤師を目指していましたが、実習や就職活動を経て、薬のエキスパートとして医師のパートナーを担いたいと考え、MR職を志すように。果敢にチャレンジする企業姿勢に共感できたアステラスへの入社を決めました。

新人時代は製品知識に加え、医療体制などの知識不足を実感する場面が多くありましたが、先輩たちにフォローいただきました。スマートフォンでも手軽に勉強できる動画ツールなども充実しているので、意欲さえあればゼロベースでも勉強できる環境が整っています。MRは独りで動く仕事ですが、「チームで助け合って成果を出そう」という意識が強い職場です。

3年目に入る頃には医師の先生の話の意図を理解できる場面が増え、自分から提案もできるように。心掛けているのは、それぞれの先生が大切にされていることやクリニックの課題・ビジョンをきちんと把握する姿勢です。患者さんやスタッフの皆さんへの思いを理解した上で、最適な提案ができるよう意識しています。その結果、当社の医薬品を採用いただけた際には、とても大きな充実感があります。先生の治療の選択肢を増やせたこと、患者さんの病状を改善できる可能性があることを考えると、毎回充実した緊張感がありますね。「患者さんが喜んでいた」と感想を聞けることもあり、大きなやりがいとなっています。

以前は全ての診療科を担当していましたが、4年目になる今年は営業体制が大きく変わり、製品担当制になりました。以前よりも専門性が磨かれ、より質の高い情報提供ができるようになってきた実感があります。コロナ禍を経てオンラインを活用した情報提供も普及してきました。様々なツールの中から相手の都合に合ったツールを通して、処方前~処方後まで患者さんが安全に薬剤を投与できるよう、入念なフォローに努めています。チームでも「患者さんにとって一番良い状態とは?」ということを忌憚なく話し合っています。

今後は大病院なども担当してみたいですし、MR以外の職種にも興味を持っています。当社は様々なキャリア形成支援制度があり、受け身ではなく、自ら積極的にキャリアを描いていける会社です。製品への思い入れを持てるほどMR職のやりがいも大きいと感じるので、企業研究では「その会社がどういう製品を扱っていて、今後はどのような製品を扱えるのか、どのような患者さんに役立とうとしているのか」まで確認しておくのがお勧めです。

先輩からひと言!

「変化をチャンスに変えようというムードがあります。論文勉強会など、社員が主体的に学び・教え合い、個が自律しながらも成長できる社風を感じます。」(芦沢さん)

企業研究のポイント

企業研究では、その企業が掲げるスローガンや、そこに込められた思いにぜひ着目してみてください。その企業が大切にしている価値観が見えてくるはず。当社が掲げているスローガンは「明日は変えられる。」です。アステラスの使命は、病気と闘う全ての人に価値と希望を届けること。いまだ有効な利用手段を持たない疾患は数多くあり、私たちは自社製品の向こうにいる患者さんや、そのご家族にまで思いを馳せながら医薬開発や情報提供に取り組んでいます。

社員全員で共有しているのは「患者志向」「主体性」「結果」「多様性」「誠実」という5つの行動指針「Astellas Way」。常に当たり前を疑う姿勢を大切にしており、既存の枠組みにとらわれず、前例がないことに対しても果敢にチャレンジを行っています。細胞医療、遺伝子治療など最先端のモダリティへの取り組みや、診断・予防・予後管理を含めた医療シーン全般に貢献することを目的としたRx+事業創成部の発足は、その一例です。患者さんへの価値提供を第一に考え、Astellas Wayを体現することで、年齢や社歴を問わずチャレンジングな仕事に挑戦することが可能です。

「その企業が新しいことにチャレンジする姿勢をどの程度持っているか」は、入社後の仕事内容にも影響してきます。「社会や医療を変えていきたい」という意欲がある方は、社風・環境についても深掘りしてみることをお勧めします。

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人工知能(AI)やロボットを活用して創薬工程を効率化したり、遠隔治験用のアプリを開発したりなど、同社は先端技術を用いた新しい価値創造にも積極的に取り組んでいる。

マイナビ編集部から

製薬2社が統合し、2005年に発足したアステラス製薬。「先端・信頼の医薬で、世界の人々の健康に貢献する」を経営理念に掲げているとおり、グローバルな取り組みを推進させながら、細胞治療・遺伝子治療などの新しい医療にも積極的にチャレンジしている企業だ。

今回取材した3名から共通して感じたのは、医療人としての誠実さ、志の強さ、そして成長意欲。それらを遺憾なく発揮し、若手のうちからプロジェクトやチームの重要な役割を担って、果敢にチャレンジしている様子が見て取れた。「取り組む意図や意義を示すことができれば、自由に研究ができる風土がある」という意見も聞かれたが、医薬の進歩に貢献したい志を持つ人にとって、申し分のない環境が揃っている企業といえるだろう。コロナ禍以降の医療現場の変化に迅速に対応すべく、2022年には大きな営業体制の変革も行われ、現場は「変化をチャンスに変えていこう」という前向きなムードに満ちている。

体系化された人材育成のプログラムも用意されているほか、なりたい自分を実現できるキャリア形成を図れるよう、社内リクルート制度や社内インターンシップ制度なども揃う。オンラインツールの発達により、海外との連携もますます密になっている様子もうかがえた。患者さんへの価値提供を探求し世界の人々に貢献したい。グローバルな仕事がしたい。世界に通用する人材になりたい」という志向の方にも研究してほしい企業だ。

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前身から数えると100年近い歴史を誇る、国内屈指の製薬メーカー。社名には「明日を照らす」「大志・先進の星」という同社の目指す姿が込められている。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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