最終更新日:2025/7/30

(株)九電工※2025年10月1日より(株)クラフティアに社名変更予定

  • 上場企業

業種

  • 設備工事・設備設計
  • 建設

基本情報

本社
東京都、福岡県

取材情報

先輩達の”キャリアアップ”

設備工事だけにとどまらない多様な事業展開によって、様々なキャリアが描ける

  • 電気・電子系 専攻の先輩

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各部門のリーダーとして活躍する3名それぞれのキャリアパス

核となる配電・電気・空調管の設備工事から事業の幅を拡大し、地域社会や地球環境の保全に多様な側面から貢献する(株)九電工。各部門の中心として活躍する3名に、それぞれのキャリアを振り返ってもらった。

■神田 政俊(写真左) 
本社配電部配電技術課 副長
2002年入社(福岡工業大学工学部電気工学科卒業)

■梅木 一秀(写真右)
本社技術管理部 電気技術管理課 課長
2002年入社(日本大学理工学部電気工学科卒業)

■福田 貴子(写真中央)
本社グリーンエネルギー事業部 PPA企画課 副長
2001年入社(九州大学大学院生物資源環境科学府修了)

営業所で技術者として腕を磨き、配電線工事のチーム全体を管理するリーダーへ

●離島の営業所で技術者として成長
入社後の約10年間は営業所で九州電力送配電から委託された配電線工事の施工を担当しました。最初の配属先だった鹿児島配電工事営業所は規模が大きかったので分業制で業務をしていましたが、次に配属されたのは小規模な沖永良部島の営業所。多くの業務を1人でやることになり当時は苦労しましたが、施工管理者としての腕を磨くことができました。

●思考方法や事務的スキルなども学んだ2年間
本社への異動が決まり、さらに関係会社にて約2年間にわたり工法や工具などの開発、改良などへ携わる機会もありました。配電線工事を安全かつ効率的に高品質で行うための技術開発は、論理的な思考をもとに、細かく基準や規格を決めていく仕事です。また、新たな技術を正しく理解してもらうためには、正確で分かりやすい資料を作成することも重要となります。それまで長く現場で技術者を務めていた私にとって、専門知識のみならず思考方法や事務的スキルなどキャリアを築くうえで多くのことを学べた貴重な期間となりました。

●熊本支店で震災を経験
熊本支店へ異動となったのは2016年のことです。異動した直後に熊本地震が発生し、その後2020年には人吉エリアを中心とした豪雨災害も発生しました。複数の営業所を管轄し損益を管理したり、作業の安全や品質を保つための施策を行ったりサポートするのが支店の役割です。自然災害からの迅速な電力復旧をめざして作業する営業所をサポートしながら、インフラに関わる仕事の意義深さを再認識することができました。熊本県内にある8営業所を管轄する業務を通じてマネジメント能力が磨かれ、管理職の仕事の面白さを感じるようになったのもこの頃からです。

●副長としてチームの方針を定める
現在は本社で再び技術開発業務を担当しています。副長である私の決断で技術開発の方向性が定まりその方針に沿って各担当者が動くことになるので責任重大ですが、その分やり応えの大きな仕事です。年齢や役職が上がるにつれて後輩を育成することへの意識が高くなってきましたが、「仕事は楽しく」が私のモットー。同じ課のメンバーと活発にコミュニケーションをとって、仕事だけではなくいろんな話をするように心掛けています。

(神田 政俊)

九電工の魅力とは

「停電からの復旧工事を行い、真っ暗だった場所に灯りがともる過程を何度も経験しました。暮らしに欠かせない仕事をしているというやりがいは大きなものです」(神田さん)

工事規模が大きくなり、現在は本社で受注前の先行検討、受注後の現場分業化を実践

●初めての現場代理人
建物の電気設備工事を行う部署に配属となり、初めて現場代理人として現場を動かしたのは入社3年目のこと。高校の体育館新築に伴う電気設備工事でした。それまでは上司のサポート業務が中心でしたが、現場代理人となると施工管理のすべてを担うことになります。初めて1人で工程、安全、品質、予算を管理し、丁寧に段取りを組む大切さなど現場をスムーズに回すために必要なポイントを学べた忘れられない現場です。

●チャンスをもらって挑んだ大規模な工事
施工管理者として経験を積み、任される現場の規模が数千万から数十億円へと上がっていくなかでターニングポイントになったのが、博多駅前の商業施設の電気設備工事です。それまでの現場とは段違いの大きさで、多い時には300名にも及ぶ職人を管理する2年がかりの工事でした。目を配るべきポイントが多くなり、マネジメント能力やトラブルへの対処方法、同時に様々な業務を仲間と分担して行う楽しさと苦労、先を読む危機察知能力など、たくさんのことを学びました。当時の私には高いハードルでしたが、この現場で得たものは大きかったです。その後、より規模の大きな工事を短期間で行うなどスキルアップにもつながりました。

●現場がうまく進むための橋渡し役を担う役割へ
20年弱の現場経験を経て、現在は本社へ異動。私が所属する技術管理部では施工管理者が工事に集中できるようなフロントローディングに取り組み、より良い工事が行えるように受注前の段階での設計における変更提案などの業務を担っています。また、施工中の現場に対する分業体制を構築し本社、支店、現場の役割を明確にして効率的に現場が進行するように調整しています。当部署には様々な経験を積んだ技術者が集まり日々活発な議論が行われるため、現場経験がダイレクトに生かされる仕事です。

●若者にとって夢のある業界であるために
施工管理の現場では職場環境の改善が進んでおり、分業の仕組みや工程管理が徹底されるようになり始めています。当社が手掛ける“地図に残る仕事”へやりがいを感じ夢をもってもらうためにも、今の部署での仕事は重要な役割を担っています。これまでのキャリアを振り返ると、現場と本社の両方を経験することができました。今後は現場と本社の間にある支店の管理職として、より現場に近い距離で「共働」できる仕事をしたいと望んでいます。

(梅木 一秀)

九電工の魅力とは

「私がそうだったように若手のうちから大きな仕事のチャンスが与えられ、現在はさらに若返りが進んでいます。そして、若手をサポートする体制も整っています」(梅木さん)

技術者としての経験を武器に、再生可能エネルギーの普及につながる新ビジネスに挑戦

●下水処理技術の実証実験を担当
私は入社後に空調管技術部門の技術職として水処理関連の部署へ配属され、食品工場などで汚水を処理するプラントの設計やお客様へのプレゼンなどを担当しました。一番印象深かった仕事は、自治体の下水処理場に導入する新技術の実証実験に携わったことです。必要な装置の検討や施工、データの収集・検証、技術マニュアル作成といった一連の業務に主担当者として関わりました。その技術は現在、下水処理場で実際に活用されています。

●大学と共同での技術開発
最初の部署に約20年所属した後、本社の技術開発部へと異動。電気と空調管の技術者が集まり、それぞれの専門性や得意分野を生かし、施工現場をサポートするための先端技術の検証や活用を行う部署で、私は大学との共同研究を主に担当。前の部署で下水処理場の実証実験を行った際に自治体や大学、専門機関などの多くの技術者の皆さんと連携してプロジェクトを進めていたので、当時の経験を生かすことができました。その一方でロボットを活用した技術開発などの新たな知識や自信を得ることができました。

●再生可能エネルギー事業の最前線で活躍
現在所属するグリーンエネルギー事業部は太陽光、風力、バイオマスを使った自然エネルギーによる発電設備の施工と事業に取り組んでいます。この部署に配属される前から、当社がメガソーラーによる再生可能エネルギー事業を手掛けていることは認識していましたが、具体的な取り組みについては異動して初めて理解できました。私は、「ソーラーカーポート」と呼ばれる発電システムについて、事業スキームを構築し導入展開することを担当しています。未知の分野なので新たに学ぶことばかりですが、カーボンニュートラルという地球規模で取り組まねばならない課題に向き合って働けることに面白さを感じています。

●技術者のリーダーとして
ソーラーカーポート事業はまだ動き始めたばかりのプロジェクトなので、事業を成長させ軌道にのせることが当面の目標です。また、キャリアを重ねると同時に、技術職の後輩をサポートすることも私の役目だと考えています。様々な職場環境の改善が図られていますが、その流れをさらに加速し、年次を問わず社員が力を発揮できる環境づくりやキャリアアップの道筋を示すことにも力を発揮していきたいです。

(福田 貴子)

九電工の魅力とは

「福利厚生が充実していて仕事に集中できる働きやすい環境が整っていること、そして地域に密着した社会のインフラへ関わり地域貢献できることが魅力です」(福田さん)

企業研究のポイント

【神田さん】
各企業の理念や企業メッセージを見比べると、それぞれの企業がめざす方向性が分かりやすく理解できます。仕事内容や事業内容に目がいきがちですが、どんな仕事をするのか、どんな事業を手掛けるのかという指針になるのが理念です。その会社がどこへ向かおうとしているのかを理念から読み解き、その想いに共感できるかを判断材料に加えると良いのではないでしょうか。

【梅木さん】
直近の業績や事業内容も大切ですが、その企業の将来性に着目してほしいと思います。時代の先を進もうとしているのか、具体的に事業として先進的な取り組みに着手しているのかに目を向けて、企業の可能性を判断してください。学生には難しい内容もありますが、企業ごとの経営方針や開示されている経営計画などの情報を比較すると参考になると思います。

【福田さん】
私自身が入社した時には想像もしていなかったキャリアを歩んでいるように、事業の幅広さはキャリアの多様性に直結しています。やりたい仕事が明確に定まっていない人は、事業の多様性に目を向けるのも一つの方法です。また、情報収集がしやすくなった時代だからこそ、軸を定める前に企業研究を進めると、情報があふれて迷ってしまいます。重視するポイントの優先度を決めてから企業研究を始めた方が良いと思います。

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入社から20年以上が経過し、それぞれのキャリアを歩む3名。取り組んでいる業務は異なるが、社会に貢献する仕事をしているという誇りや充実感は共通している。

マイナビ編集部から

取材した3名のキャリアの変遷をたどると、それぞれが異動先で前部署での経験を生かしながらも新たな知識を身に付けていったことが分かった。そして、未知の分野へと挑むなかで、職場の先輩や上司、仲間からのサポートに支えられてきたそうだ。「コミュニケーションが活発なので、チームで動くうちに家族みたいな近しい関係になりますね」「意欲的な仲間に囲まれて、切磋琢磨できている感覚があります」などと、3名はそれぞれの実体験を交えて職場の雰囲気を語ってくれた。

社風に加えて3名が共通して語ったのが、自分たちが取り組んできた仕事の意義深さについてである。多くの人が利用する建物全体に電気を通す、1軒1軒の住まいまで電線をつなぐといった地道な仕事によって、電気が使えるという生活の“当たり前”を九電工は支えている。さらに、多様な再生エネルギー事業を展開し、社会貢献の側面だけではなくビジネスとして本気で取り組んでいることも今回の取材で知ることができた。

「総合設備業としての将来性、地球環境に向き合ったビジョン、社員を大切にする姿勢など、胸を張れるポイントはたくさんあります」と、同社の魅力について尋ねた際に力強く語ってくれたように、ぜひ将来への可能性などにも注目し有意義な企業研究に役立ててほしい。

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同社の施工実績一覧を見ると、福岡、九州はもちろんのこと、東京、大阪でも著名な建物に関わっていることが分かる。生活に欠かせない事業によって社会へ貢献しているのだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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