最終更新日:2025/6/3

佐藤(株)【ボーキ佐藤】

業種

  • 商社(食品・農林・水産)
  • 食品

基本情報

本社
福島県

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

営業経験を生かし支店・営業所の販売を後押し。売上に繋がった際に大きな手ごたえも。

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堅実な社風が感じられる職場で、自らの信念に従って成果を追求。

162 年の歴史を持つ佐藤株式会社は、福島県郡山市に本店を持つ食品卸売会社です。営業職を経験し、現在は支店・営業所のサポートや仕入窓口業務を行う社員 2 人を取材。仕事の取り組み方ややり甲斐などを伺った。

渋谷さん(左)
山形県南陽市出身。関東学園大学法学部法律学科(当時)を卒業後、1997 年に入社。仙台支店、郡山支店、山形支店で営業職として活躍してきた。2020 年には営業企画部へ異動し新たな事業の立ち上げや仕入先の開拓なども担当。20 年以上もの営業職経験を生かし、リーダーとして現場のサポートに取り組む。

角田さん(右)
福島県浅川町出身。東京国際大学経済学部経済学科を卒業後、2012 年に入社。仙台支店物流部に配属されて商品の入荷や出荷を経験後、営業部へ異動。2015 年には本店の営業支援室に移り、営業職のサポートを行う。
2017 年からは商品部所属となり、酒類や飲料などのメーカー担当として働く。

売れそうな商品や仕入先を開拓し、各支店・営業所へ情報提供。

営業企画部のリーダーとして、大手量販店への対応や当社営業部員への情報提供などに取り組んできました。当社は全国規模の量販店とも取引があります。例えば、先方バイヤー様とのやり取りなどを通じ、さまざまな商品情報を得ることができます。日々新たな商品について当社営業部員に伝え、小売店様の売上をつくることを後押ししています。
新たな販路や仕入先を開拓することも私たちの担当業務です。未知の小売店、商品、仕入先などを見つけたときも営業部員に共有するなど、情報の中継役となって支店・営業所の業務を支えています。
このほか新規事業の立ち上げにも取り組んできました。当社は加工食品や酒類を中心とした卸売業を営んでいますが、他社と同じことをやるだけでは成長が期待できません。そこで低温度帯の食品に力を入れようと、冷凍食品や生麺などの食品メーカー様と本格的な取引を始めるにいたりました。自分で見つけた商品や仕入先によって新たな売上につながった際には、大きな手ごたえを感じます。営業企画部は営業職を支える役回りですが、当社の支店・営業所で成果が上がるとうれしくなるんです。
自分の経歴を振り返ってみると、その大部分を支店所属時代が占めています。営業企画部に移ってからも当時の経験が生きていることを実感。経験から売れそうな商品が大体分かるのですが、実際ほぼ想像した通りになっているんです。ちなみに売れ行きを予想する際は、価格やトレンドなどを総合的に見て判断しています。
支店時代は商品の販売方法に悩むこともありました。現場の考えが理解出来るぶん、いまはできるだけ営業部員に寄り添った提案や取り組みやすい企画を案内するようにしています。
これまでの仕事で一番印象的なものも、やはり支店時代の案件です。入社 1 年目の仙台支店では、仙台駅前の百貨店で初売りに関わることに。担当として大晦日の夜中まで福袋の中身を考えながら準備していたのですが、年が明けて販売が始まったところ 1 時間ほどですべて売り切れてしまったんです。 この一件では、未熟ながらも営業職の醍醐味を実感。いまでもはっきり思い出せるほど、強く記憶に刻まれています。
(渋谷さん/営業企画部リーダー・1997 年入社)

私たちが大切にしてきた、仕事への取り組み姿勢。

「人対人の付き合いが大事」と話す渋谷さん。メールやSNSでは伝わらないこともあるという。対面や電話による会話で気持ちを汲み取り、細やかなビジネスにつなげている。

営業部員がお取引先様へ案内しやすくなるよう、企画内容の細かい調整に注力。

商品部に所属し、商品の仕入窓口を担当しています。商品部ではカテゴリーごとに担当を分けていて、酒類、飲料、缶詰、調味料などが私の担当となっています。それらのメーカー様と価格やキャンペーン内容の商談を行いながら、当社支店・営業所の営業部員へ共有。このほか小売店様向けの販促資料作りにも取り組んできました。
キャンペーンには力の入ったものも多く、販売目標なども定められたうえで実施されます。最近では大手飲料メーカーの企画に関わり、一定の目標を上回ることができました。そういった形で何かを達成できた際には、この仕事のやり甲斐を感じます。
仕事のコツとしては、普段から担当業務の棚卸しを行うなどして状況を整理することが大切です。その内容を報連相で周囲に伝えることも重要。相手にもプラスになるような形で伝えようと工夫しています。
いまでこそ仕入窓口として、メーカー様との取り組みを通じて営業を支えていますが、以前は私も仙台支店の営業として働いていました。当時は卸した商品への反応がお取引様や消費者からダイレクトに伝わる立場でしたが、いまは営業部員を通じて伝えられるのでそこが最も大きな違いだと感じています。
また、営業部所属だったころは、すでに立案された企画内容を小売店様の商環境を考慮しながら、どう展開していくかを考える立場でした。私自身も企画内容に疑問を持った経験があるため、いまは現場の営業部員や当社支店・営業所にとって展開しやすい形にできないか調整を図っています。設定目標や対象商品が妥当かどうかなどを考えることが重要ですね。
これまでの仕事を振り返ってみると、やはり営業部時代の担当業務が強く印象に残っています。当時、私が担当していたお取引先様には病院内の売店もありましたが、ここは他社様から仕入れる商品が 8~9 割を占める店舗。店長様からも「困ってないので、そんなに顔を出さなくてもいい」と言われていたのです。しかし担当として何か力になりたいと感じ、週 1 回顔を出し続けることで名前と顔を覚えてもらえるように。あわせて毎月商品を提案していたところ、半年後には当社のシェアを半分以上に伸ばすことが出来たんです。この案件からは、逆境でも諦めずに努力すれば結果に繋がることを学びました。
(角田さん/商品部・2012 年入社)

私たちが大切にしてきた、仕事への取り組み姿勢。

「相手に分かりやすく伝えることを心掛けている」という角田さん。商品部はメーカー様と営業の間に立つだけに、双方の要望や問い合わせをスムーズに伝えるよう努めている。

真面目で誠実な人物が多い職場だからこそ、真剣に仕事に向き合う。

職場としての当社を見てみると、東北らしい雰囲気を感じます。周囲を見ても真面目でおとなしい社員が多いのではないでしょうか。消費者と直接の接点が少ないのでまだまだ知られていませんが、160 年もの歴史を持つだけあって堅実な会社であることは間違いないと思います。
しかし長く続けてきたことだけやっていても、成長や変化の機会が得られません。特に遅れを感じるのが、EC(電子商取引)への取り組みです。スマホなどが広く普及した現在では、消費者の購買シーンも大きく変わりました。今後はネット販売の市場開拓を進めることも必要。いまはまだ情報を集めている段階ですが、視野を広く持ちながら試行錯誤していきたいと考えています。
そんな当社での仕事には、真面目で素直な気持ちで取り組めるタイプが向いているのではないでしょうか。メーカー様や小売店様など幅広い立場の方とやり取りするため、他人の意見やアドバイスを聞き入れられる人物の方が働きやすいかもしれません。社交的で場の雰囲気を感じられるようなら、営業職に向いていると思います。
(渋谷さん/営業企画部リーダー・1997 年入社)

これまで働いてきた中で感じるのは、当社が仕事に取り組みやすい雰囲気の職場だということ。特に印象的なのは営業として働いていた仙台支店です。緊張感が漂うなど、先輩方の真剣さが伝わってくる環境でしたが、一方で私を含む若手社員へのフォローも厚く、分からないことも細かくご指導いただきました。
商品部で働く現在では、酒類や飲料などの担当者としてさらに多彩な商品を取り扱うことが目標です。プライベートでもどこかへ遠出したときなどには、現地のスーパーなどに立ち寄ってどんな商品が並んでいるのかをチェックしています。初めて見る商品があれば後日メーカー様などに尋ね、当社営業部員に向けて積極的に発信していきたいです。
そんな当社に向いているタイプを挙げると、やはり素直な気持ちで取り組める、相手のことを考えられる方でしょうか。言われたことだけやるのではなく、自分で問題点を見出して解決策を考えられるような方なら十分活躍できるでしょう。コミュニケーションを取ることが好きなら、幅広い方々と関わる営業職向きかもしれません。
(角田さん/商品部・2012 年入社)

私たちが大切にしてきた、仕事への取り組み姿勢。

佐藤は160年以上にわたって卸売業を営んできた会社。長い歴史を持つだけあって、堅実な企業姿勢が感じられる職場だという。従業員たちにも真面目なタイプが多いそうだ。

企業研究のポイント

世の中にはいろんな企業がありますが、やりたい仕事に取り組めるかどうかは実際に入ってみないと分かりません。まずは自分にとって働きやすい職場かどうか、会社の雰囲気などに注目して比較してみてはどうでしょうか。 ちなみに私の場合は、当社訪問時「自分も慎重な性格なので、こういった堅実な会社が合っているのかも」と感じました。そう考えたこともあり、現在まで 25 年以上にわたって働いています。
私が入った当時は「大手企業に入れば大丈夫」という考えもありましたが、規模や売上だけでなく会社の考え方や雰囲気にも注目してほしいですね。
(渋谷さん/営業企画部リーダー・1997 年入社)

私の場合は食品に関わる仕事に就きたくて、当社を含むさまざまな企業を調べていました。食は人々の生活と切り離せないことから、メーカー、問屋、小売店、飲食店など食に関わる幅広い業種を調べていったのです。中でも重視していたのが、さまざまな会社が手掛ける多彩な食品に関われること。そこで多彩な食品を通じて多数のメーカー様や小売店様とつながっている当社に、職場としての魅力を感じたんです。
企業研究では、働くことに対して自分がどういった点を大切に考えているのか見定めることが重要。自分が譲れないポイントを基準に比較すれば、目指すべき先が絞り込まれるのではないかと思います。
(角田さん/商品部・2012 年入社)

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佐藤は食を通して地域の発展に尽くすことを大切にしてきた。「私たちは、地域の人々の暮らしを支え、豊かな食生活を創造します。」とのミッションはその象徴となっている。

マイナビ編集部から

2 人とも営業職を経験しているからか、取材では営業職としてのエピソードが多数上がった。2 人の言葉からは、ただ商品を卸すだけでなくお取引先様と一緒になって売上をつくっていこうという気概が感じられる。そういった点が卸売業の醍醐味なのかもしれない。
自社について渋谷さんは、堅実な会社で真面目な社員が多いと言う。角田さんもまた、素直な気持ちで取り組めるタイプが向いているのではないかと話す。2 人の言いようにもまた、この会社の実直な面が色濃く現れているような気がする。
取材の最後には、進路選択を前にした学生たちへのメッセージも寄せられた。渋谷さんは「人に流されず自分ならではの視点や考え方を大切にしてほしい」と提言。「たとえ大勢の意見でもそれが正しいとは限らない」「自分はこう思うという信念を持って行動することが大事」と強調していた。
角田さんも、企業研究などを進めるうちに不安になることもあると大学時代を回顧。「モチベーションを維持しながら行動することが大切」「ときにはオンオフを切り替えて気分転換することも必要」とアドバイスしていた。
言葉の端々からは、自分の意志や考えを固めることへの思い入れが伝わってくる。同時に 2人が職場や仕事に対して持っている真剣味も感じられた。進路選択に向けては、まず自分なりの方向性を真剣に見定めることが重要なようだ。

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福島県内では社名とともに「ボーキ佐藤」という屋号が広く知られている。木偏に縦棒を組み合わせたシンボルは漢字でなく、全国的にも同じようなものは見当たらないという。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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