最終更新日:2025/7/11

多田建設(株)【日神グループ】

業種

  • 建設
  • 設備工事・設備設計
  • 建築設計
  • 住宅
  • 不動産

基本情報

本社
東京都

取材情報

先輩100人100の就活

一人ひとり異なる視点でじっくり企業を見極める

  • 土木・建築系学部 専攻の先輩

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現場に出てから痛感する、大学の学びの大切さ

住宅から道路まで、幅広い工事を手がけて日本のまちづくりに関わってきた多田建設。そんな同社で働く若手は、どのように就職活動を行い、入社を決めたのか。設計、建築、土木の3部門の社員に学生時代の話を聞いた。

(写真右)宇田川拓真 設計部設計課で構造設計を担当
(写真中)柳原大輝  建築部建築課で建築施工管理を担当
(写真左)高橋力也  土木部土木課で土木施工管理を担当

自分で実際に動いて得た情報を何よりも重視(宇田川)

大学では構造について学んでいて、3年生の秋頃から就職指導室のガイダンスや企業説明会が増え始めました。友人の中には「年が明けてから」とのんびり構えていた人もいましたが、就職指導の先生から「生きた情報は自分の足で探せ」と言われていたので、できるだけ多くの企業を見てまわるため早めに動いていました。学内で行われる説明会はもちろん、学外で行われる説明会もスケジュールの都合がつくかぎり参加。この時は構造設計にこだわらず、積算や現場監督なども視野に入れて幅広く見てまわっていました。おかげでイメージにとらわれることなくいろいろな仕事の内容を詳しく知ることができ、「自分がやりたいのは構造だ」という確信を強めることができました。
私にとって、インターネットで集めた情報はあくまでも補足的なもの。実際に自分で動いて、見て聞いて集めた情報を一番重視していたので、説明会などで実際に接触できた企業のみに絞ってエントリーしていました。会社説明会で重視していたのは、社員さんたちの自然なやり取りや雰囲気。説明会が始まる前や後に社員同士で話している姿や、会場を整備する時の雰囲気、電話で仕事の話をしている様子などを意識して見ていました。多田建設の社員はいずれも自然な感じで、変に気負うこともなく対等な雰囲気で接してくれたのがとても印象的でした。
知名度や会社の規模にはさほどこだわっていませんでしたが、実績という意味で歴史がある会社を優先的に見ていました。また、設計というと設計事務所という選択肢もありますが、設計図を書くだけではなく、自分がつくった設計図が実際にどうやって建てられていくのかという過程にも関わりたかったので、設計から施工まで一貫して扱っている会社であることを第一に考えていました。
結果としては構造と現場監督の仕事で6社から内定を得ましたが、構造設計という自分が一番やりたい仕事ができること、説明会の時の雰囲気の良さが決め手になって当社を選びました。
現在は施工図のチェックや外注に出した設計図のチェックなどをメインに行っていますが、いつか先輩たちのように大型マンションの構造設計を手がけたいと思います。

仕事中の先輩社員たち

「人々が安心して建物を使うために、欠かせないのが構造設計の仕事。自分の仕事が陰ながら役に立っているということが大きなやりがいです」と話す宇田川さん。

卒業設計で気づかされた、建築人として一番大切なこと(柳原)

子供の頃から大工さんに憧れていて、いつかは自分の家が建てられたらいいなと思っていました。普通科高校を卒業後、地元の大学の建築学科に進学。建築に関することを幅広く学べる大学で、ゼミ(構造力学)の先生などもとても面倒見が良く、好きな建築のことに没頭できた4年間だったと思います。
卒業設計では、ホームセンターを設計。海の近くというロケーションを生かし、外観などもかなり凝ったデザインに仕上げたつもりでしたが、先生からはダメ出しをされてしまって落ち込みましたね。建物というのは使う人のことを考えてつくるべきであり、つくる側の自己満足で設計してはいけないのだということを痛感。今、建築の仕事に携わるうえで、一番に考えなければいけないことを再認識できたと思います。
まだ入社2年目で担当した現場も2カ所目なので、分からないことばかりですが、大学の授業で学んだ基礎的なことは役に立っています。測量の方法など、実際に自分一人でできるわけではないのですが、道具の使い方や単語、測量する際に気を付けるべき点などが把握できているため、教わったことを比較的スムーズに吸収できていると思います。
実は、私自身はあまり熱心に就職活動をした方ではなく、ゼミの先生やOBに勧められるまま多田建設を受けて入社しました。幸い、現場の雰囲気も良く、所長も親身に相談に乗ってくれるなど働きやすい環境ですが、とても運が良かったと感じています。もう少し自分自身の目で企業を見てまわり、いろんな企業でどんな工事を行っているのか、知っておくことが後々役に立ったのではないかと思っています。
というのも、同じマンション建設であっても、所長によって現場の雰囲気はかなり違います。同じ会社の中でもこれだけ違うので、他の会社ならもっと違ったやり方や雰囲気になると思います。他がどんな現場なのかを知っておけば、より働きやすい現場をつくるのに役立つはず。まだまだ所長や先輩について基礎的なことを学ぶ日々ですが、いつか自分が所長になったら、職人さんたちがのびのびと楽しく自身の腕を奮える現場にしたい。「柳原さんの現場ならぜひ行きたい」と言ってもらえるような所長になるのが目標です。

仕事中の先輩社員たち

「まずは図面を完璧に把握し、所長の要望にしっかり応えられるようになるのが目標」という柳原さん。職人さんとも意識して会話するように心がけているという。

体調不良で説明会を欠席。まさに「怪我の功名」で得た多田建設との縁(高橋)

大学では都市計画や環境デザインをメインに学ぶ学科で、まわりは公務員をめざす人が多く、私自身も途中まで公務員になろうと考えていました。また、入学した当初は設計の仕事に憧れていたのですが、アナログで設計図をつくる作業がどうしても苦手で、建築士の試験に受かる自信がありませんでした。そんな時、授業で土木工事について学び、自分がやりたいのはこれじゃないかと思うようになりました。先生からも「土木の方が向いている」とアドバイスされて、土木の道に進むことを意識しはじめました。
3年生の11月ぐらいから合同企業説明会などに参加。その会社がどんなものをつくっているか、若手社員にどこまで任せているかなどをチェックしていきました。ゼミの先輩にも話を聞きましたし、新卒の就活サイトだけでなく、転職のサイトも参考にしていました。転職のサイトの方がリアルな声が書かれていることが多く、とても参考になりました。
結果的には8社にエントリーし、個別で行われる会社説明会に参加しました。ところが、多田建設の会社説明会当日、体調が悪く参加できなかったんです。申し込みをしていながら当日にキャンセルしたので申し訳ないと思い、お詫びもかねて、提出書類を郵送ではなく直接持参することにしました。すると、人事の方が「せっかく来てくれたから」と近くにある現場を案内してくださったんです。橋梁工事の現場でしたが、そのスケールの大きさや実際に働いている人たちの様子を見ることができ、また一人の学生のために現場案内までしてくれたことがとても嬉しく、感動してしまいました。もともと、多田建設は本命のうちの1社だったのですが、このことがあってから大本命に。内定をいただいた時は嬉しかったですし、体調不良で説明会に参加できなかったことが思わぬ怪我の功名になったと、縁を感じています。
実際の仕事を始めて意外に思ったのは、地域の人たちとやり取りする機会がとても多いこと。特に今は河川の工事なので、ジョギングをしている人や犬の散歩をしている人たちから毎日のように話しかけられます。何を目的とした工事なのか、いつまでかかるのかといったことを説明していると、自分の仕事が「まちづくり」に関わる仕事なのだということを再認識することができ、大きなやりがいを感じています。

仕事中の先輩社員たち

現在は河川の堤防増設工事の現場を担当。「現場で分からない単語が出てくる度に、もっと真面目に授業を受けておけば良かったと反省しています」と笑う高橋さん。

企業研究のポイント

1916年創業。100年を超える歴史があり、マンション建設から道路などの土木工事まで、幅広い事業を手がけています。近年は特にマンション建設に強みを発揮。中型~大型マンションにおいて豊富な施工実績を有しています。全国に現場がありますが、拠点としては東京と大阪の2カ所のみ。東京―大阪間の異動がなく、転勤なしでじっくり腰を据えてキャリアを積むことができます。また、日神不動産のグループ企業であり、グループ内でも大きな売り上げを占めています。
品質にこだわる企業姿勢を貫いていることから教育にも注力しています。新入社員は約4年間、OJTをメインに丁寧に研修を実施。独り立ちを急ぐというよりもそれぞれのペースに合わせて着実な成長をサポートすることで、高い品質と確かな安全性を保持しています。近年は働き方改革にも着手しており、現場が終わったら次の現場まで5日以上の休みを取ることを推奨。長期休みを利用して旅行や趣味などのプライベートを充実させ、オンとオフを上手く切り替えている社員も多いです。
企業研究の際は、ぜひ事業内容や働く環境に着目してみてくださいね。
(総務部 総務人事課 係長 松川辰男)

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100年を超える歴史の中で、全国に豊富な実績を誇る多田建設。住宅から学校、病院などの公共施設から、橋梁や道路などの土木工事まで、幅広い工事を手がけている。

マイナビ編集部から

ゼネコンとして100年を超える歴史を誇り、全国で施工を行っている多田建設。長く続いてきた理由は、案件一つひとつに真摯に取り組む姿勢と、つねに透明性を持って情報開示なども行ってきた健全で誠実な企業姿勢によるところが大きいだろう。実際に風通しは良いようで、取材した若手社員ものびのびと成長している様子が伺えた。一方で若手の成長を急ぎすぎることはなく、じっくりと育てて確実に仕事ができる社員を育成しようとする姿勢から、安全を最優先に考える実直な企業姿勢が垣間見えた。
設計から施工までを自社で行っており、住宅以外にも学校や病院などの公共施設、また道路や橋梁などの土木工事まで幅広く手がけているのも大きな魅力。工事の一部分を手がけるのではなく、最初から最後まで関わることができるため、ものづくりの醍醐味を味わえるだろう。

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近年は毎年新卒社員が入社しており、丁寧に育てることで高い品質を保持している。多田建設ならではの技術と経験は、次世代にもしっかり受け継がれていく。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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