最終更新日:2025/6/5

日本リーテック(株)【東証プライム市場上場】

  • 上場企業

業種

  • 設備工事・設備設計
  • 建設
  • 電力
  • 通信・インフラ

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

学んできた電気の知識をもとに、社会に寄与する仕事に挑む

  • 電気・電子系 専攻の先輩

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鉄道網の安定と安全を実現するために、自分自身を高め続ける

社会基盤となる電気設備の総合工事を手がける日本リーテック(株)。その中でも柱となっている鉄道設備の工事に携わる2人の先輩たちが、どのようなプロセスを踏んで成長を遂げてきたのかを探りました。

【写真右】H.K.さん
鉄道本部 中央支店 発変電部 工事二課
工学部電気工学科卒/2023年入社

【写真左】S.K.さん
鉄道本部 中央支店 八王子支社 八王子信号システム工事所
工学部知能エレクトロニクス学科卒/2017年入社

【H.K.さん】変電所の更新工事を手がける。実践の中で成長する自分を実感

大学時代は強電について重点的に学んできたため、その知識が活かせる企業を探していました。大学を通じて当社に出会い、鉄道には強電系の技術が欠かせないと改めて教えてもらったことをきっかけに興味を深め、取手市にある日本リーテック総合研修センター(ゆめみ野学園)でのインターンシップに参加しました。敷地内には鉄道にかかわる設備が本物そのままに設置されており、当社の技術が鉄道にとって欠かせない存在だと理解し、ここで頑張っていこうと決心しました。

私の代は総合研修センターで研修を受け、最初の4カ月間は社会人の基礎から始まり、各部門の概略を細かく習得。8月からの3カ月間は部門別研修へ移行し、鉄道のルールや私の専攻領域である発電所や変電所について学びました。並行して専任講師の指導のもとで資格取得にも励み、第一種と第二種の電気工事士に合格。2級施工管理技士の筆記試験も通過するなど、施工管理者に必要な土台を築き上げることができました。

11月に配属になってからは、東日本エリアの鉄道各社が所有する変電所の更新工事に携わってきました。電力会社がつくった電気を鉄道向けに変換する変電所には、高度経済成長期に開設された設備が多く、今後も安定して電力を供給するために、盤や機器の切り替えが急務となっています。専門性が高い世界なので、配属直後は先輩と職人さんたちとの会話の内容さえわからず「すごいところに来てしまった…」と圧倒されたのを覚えています。それでも先輩たちがやさしく教えてくれたおかげで、少しずつできることが増えていきました。

実際、小さな交換工事の担当が多かった私も、直近では東京都心部の変電所の大型更新工事に携わりました。地下にある変電所なのですが、搬入には通行規制をかけなくてはならず、道路管理者や警察との事前調整に奔走しました。また、資材置き場が小さいため、どの工事から順に進めるか、パズルのように組み合わせて考えるのも難しいところ。そうした関門を乗り越えながら、日々できることが増えていることにモチベーションを感じています。

先輩たちのお仕事拝見

簡単に身につく技術ではないからこそ、向上心を持って真面目に勉強をしていく姿勢が欠かせない。H.K.さん自身も日々、周囲に質問しながら新しい知識の獲得に努めている。

【S.K.さん】身近な駅の工事を担当。責任とやりがいの大きさを同時に感じる

祖父が東北新幹線の運転士だったことから、なんとなく鉄道に興味を持っていた私は、企業研究では鉄道業界を選択肢の一つとして考えていました。当社については大学の研究室のつながりで存在を知ったのですが、表舞台には出てこない企業でありながらも、縁の下の力持ちとして鉄道を支えている点に興味を持ち、入社しました。

以来、鉄道の信号システムに関する工事に携わっています。信号とはシグナルを示す信号機のみならず、踏切や非常ボタン、軌道回路なども含まれており、そのフィールドは広範です。無論、技術的な土台は必要でしたが、私の代では最初の1年間は研修期間に充てられ、基礎をじっくりと学習することができました。

2年目には千葉駅の信号の改修工事を担当。鉄道まわりの工事は終電から始発までの深夜にしか実施できないため、勤務体系に慣れるまで時間がかかりました。しかも信号工事は、作業担当者を管理するだけでなく、自分自身が手を動かしていく“直轄施工”が多いのも特色。信号は配線の組み合わせで作動するためのロジックを構成しており、ときには1000本の配線を触るだけに、技術を身につけるには相応の時間がかかります。その中でも周囲の先輩が手厚くサポートしてくれましたし、ステップアップのための研修などを受けながら、できることが徐々に増えていきました。

鉄道会社の工事資格の取得を経て、3年目以降は小さな現場は一人で任される機会が増えました。この2年ほどは、ある路線にグリーン車を走らせることになったのを受け、複数の駅の信号設備を10両から12両編成に変更するための工事を担当。私は現場監督として指示を出したり、直轄施工にも携わりながら地道に工事を進め、先日無事にグリーン車が開通しました。

実は私も記念に乗車してきたのですが、道中の駅や線路に工事した設備を見かけたとき、自分の仕事が日常に溶け込んでいるという喜びを味わいました。その一方で、万が一の配線ミスが事故を引き起こし、ときには乗客の命にかかわることもあるだけに、改めて責任の重さも痛感しています。

先輩たちのお仕事拝見

鉄道会社や協力会社と手を取り合って仕事をしていくだけに、コミュニケーションの齟齬が間違いにつながることもある。S.K.さんも関係者との丁寧な対話を心がけている。

2人の先輩が目指す将来の姿。働きやすい環境も整っている

■現在担当している変電所の工事現場には、その鉄道会社が運営する電車で通勤しています。今乗っている電車が動かなくなったら大変なことになる――そんなことを想像しながら毎日、現場に向かっています。より確実な工事を進めるためにも、一つひとつの技術をしっかりと身につけて、現場でわからないことがない状態にしたいと思っています。今後も多彩な経験を積み重ねることで、いずれは新幹線の延伸などの工事にも挑戦してみたいです。

資格取得にも継続して励んでおり、既に1級施工管理技士の筆記試験を突破しました。2年目には、第三種電気主任技術者も取得済み。資格の勉強はかなり大変でしたが、通勤電車でテキストを読み込んだり、外部の研修にも参加しながらクリアしました。

また当社は、生活面の支援が手厚いのも魅力です。私は退寮しましたが、社員寮は光熱費込みで月約7000円。上京して一人暮らしを始めたばかりの頃はお金の面が心配でしたが、家賃が安いおかげで貯金できたのがありがたかったです。
<H.K.さん>

■八王子支社は10数名の技術者が勤務しており、私の下にも後輩が増えてきました。質問を受けてフィードバックしていると自分自身の勉強にもなります。施工管理者として協力会社に指示を出すときの参考になっており、人に教えることが自分の成長につながっていると感じています。

現在は小さな工事であれば回せる力は身につきましたが、大規模な駅の信号装置の切り替えといった大型プロジェクトの責任者は、まだ経験がありません。既に1級施工管理技士や監理技術者といった必要資格を取得していますので、まずは実践の中で少しずつ経験を積み、任せてもらえる信頼を積み重ねていきたいと思っています。

また、当社の福利厚生面でいえば、ワークライフバランスの充実度は光るものがあります。普段から有休なども取りやすいですが、鉄道工事は乗降客が多い年末年始やお盆期間などの大型連休時にはストップしますので、まとまって長期休暇を取れるというのも働く上でのプラスとなっています。
<S.K.さん>

先輩たちのお仕事拝見

2人の先輩は資格取得にも積極的に励み、専門性に磨きをかけてきた。会社側も研修などを通して向上心を持つ人材を徹底的に支援してくれている。

企業研究のポイント

■企業研究の段階ではインターンシップなどに参加し、直接企業とコミュニケーションを取りながら、多くの情報を得ることが大切です。もし自分の方向性がわからなくなったときには、大学のキャリアサポートや教授などの話を聞くと視野が広がるでしょう。ちなみに私の場合は、福岡の大学に通っており、関東圏の企業に直接訪れる機会が限られていたことが悩みの種でした。リモートでも対話できるツールがあるとはいえ、それだけではわからないことも多いので、企業イベントに参加し、関東圏の企業と接点を持つことを心がけていました。
<H.K.さん>

■少しでも興味を持った企業は、積極的にWebサイトなどをチェックして深掘りしていきましょう。その中でもっと知りたいと思うようになった際は、インターンシップや企業訪問をしてみてください。当社では日本リーテック総合研修センターの設備を学生に開放する機会を設けています。鉄道だけでなく、交通信号や道路標識、送電設備などの設備が充実していますので、電気まわりの施工管理を幅広く知るための絶好の機会になると思います。
<S.K.さん>

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鉄道のみならず、道路や屋内外の電気設備、送電線工事でも実績を残す同社。いずれも重要な社会インフラなので、社員たちには高度な技術力やマネジメント力が問われる。

マイナビ編集部から

日本リーテック(株)は創業以来、社会基盤となる分野の電気設備の企画・設計から施工、保守メンテナンスを一貫して支えてきた技術者集団である。現在は「鉄道電気設備」「道路設備」「屋内外電気設備」「送電線設備」の4つの事業を有している。今回の取材では、鉄道にかかわる2人の先輩に話を聞いたが、社会的責任が重い技術に携わっているからこそ、使命感を持って一つひとつの仕事に真摯に向き合っている姿が印象に残った。

今回の取材は日本リーテック総合研修センター(ゆめみ野学園)に訪問している。人材育成を重視する“人間企業NR”という企業スローガンを掲げ、会社の想いをカタチにするべく、約10年前に立ち上げられた拠点は、4事業で必要な技術を実践形式で学べるように本格的な設備が整えられている。鉄道施設に関していえば、まるで本当の駅や路線にいるかのような充実度。右も左もわからないまま入社する新入社員にとって心強い環境が広がっている。

電気設備業界では日々、新しい技術が導入されており、ベテランであっても学ぶべきことが山積みだという。そうした中でも総合研修センターなどを活用しながら、飽くなき自己研鑽を重ね、成長し続ける社員がそろっていることが、同社の強さの秘密なのかもしれないと感じた。

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茨城県取手市にある日本リーテック総合研修センターには、線路や鉄道車両なども敷地内にあり、実践的な技術を学んでいくことができる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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