最終更新日:2025/6/1

東京商工会議所

業種

  • 財団・社団・その他団体
  • シンクタンク・マーケティング・調査
  • コンサルティングファーム
  • イベント・興行
  • 政府系・系統金融機関

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

首都の中小企業を支える経済団体。東京、ひいては日本経済の発展に貢献。

  • 生物・農学系 専攻の先輩

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経営支援・政策要望・広報など、若手のうちから多彩な業務に挑戦

東京23区を活動拠点に、様々な側面から中小企業を支援している東京商工会議所。明治初期の誕生以来、首都・東京の企業を支えてきた東京商工会議所の多彩な機能について、異なる部署の職員にお話を伺った。

◎秋葉 茜/広報部 見える化推進担当<写真右>
2018年入所/商学部卒
◎内田 健太/産業政策第一部<写真中央>
2020年入所/畜産学部卒
◎横川 智紀/中小企業相談部 中小企業相談センター 経営相談担当<写真左>
2024年入所/経営学部卒

【秋葉さん】支部での貴重な経験を広報に活かす。企画した記事への反響を糧に東商をもっと“見える”組織へ

入所後の2年間は、23区に1カ所ずつ設置している支部の業務推進と、本部での相談対応を行いました。業務推進では、例えば各支部の職員が相談対応時に使用する業務ツールをより使いやすく見直すなど相談の現場をサポートする仕事を担当し、経営相談では、実際に経営者の方とお会いして経営や創業のご相談を受け、専門家と連携しながら支援を行いました。

その後渋谷支部で4年、地域に密着して経営戦略・資金調達など経営者の方が抱える様々な経営課題への相談対応に携われたことは大変貴重な経験でした。渋谷区に多いアパレル・美容関連、IT系企業の経営者の方から、直接融資を行わない商工会議所だからこそ聞くことのできる興味深いお話をたくさん伺いました。印象に残っているのは、支部に着任したコロナ禍の初期の頃、経営を継続させることが困難になり、相談に来られる方が非常に多かった時のことです。大変な状況でしたが、とにかく“困っている経営者を助けたい”という一心で支援を行いました。困難を乗り越えた後、経営者の方から頂く「秋葉さんに話を聞いてもらって良かった、ありがとう」という言葉が嬉しく、東商の存在意義を強く感じました。

現在は広報部で、会員企業向けに毎月発行している機関紙「東商新聞」の編集やSNS・動画の作成を通じて、経営者の方に東商の事業・サービスやその活用法、企業経営に役立つトピックを広くPRする仕事を担当しています。前部署では特定の地域に密着した仕事でしたが、広報部では23区全体に対して働きかけるため、広い視野が必要です。経営者の方に比べ、一般の方からの認知度が低いという東商の課題にも気づけたので、発信力強化に取り組みたいと思っています。「記事がためになった」という読者の声を聞くなど、東商の認知度向上に手応えを感じられると本当に嬉しいですね。

経営相談や資金調達だけでなく、研修や共済、採用、検定試験、商談会・交流会など、多面的に経営者をサポートできる点が東商の強み。その分、職員が携わる業務も幅広いため、本当に様々な経験を積むことができます。私も入所して3部署目ですが、毎回部署が変わると転職したように新鮮な感覚があります。今後は、過去にご縁ができた企業への取材など、これまでの経験を活かした新たな企画づくりにもチャレンジしたいです。また、23区でそれぞれ違った特色・魅力があるため、渋谷以外の支部でも働いてみたいですね。

先輩たちの横顔紹介

大学で受けた「中小企業論」の講義をきっかけに東商に興味を持ったという秋葉さん。趣味は一眼レフカメラで、広報部での取材でも、その知識を活用しているそう。

【内田さん】中小企業の要望を集約し、政府へ提言。日本経済の成長のため、パイプ役となるやりがいは大きい

畜産系の大学で農業経済学を専攻し、地域の経営者から様々な悩みを聞く機会があり、中小企業が抱える課題を国・政府に届けるような仕事ができないかと考え、商工会議所の中でも最大規模の東京商工会議所に魅力を感じて志望しました。

2023年からは、政策部門にあたる産業政策第一部で、中小企業のビジネス環境を改善するため、様々な声を取りまとめた要望書を提出し、政府・国会議員へ働きかけを行う仕事をしています。

そのなかでも私は「税制」を担当していて、2023年度には企業が事業承継や賃上げを行いやすくするための提言を行いました。提言にあたり、4,000社以上にアンケートを行うとともに、実際に50以上の企業や専門家の事務所を訪問して事業者の“声”を収集。その後、有識者による委員会等で意見を集約し、全国の商工会議所と連携して要望活動を展開しました。特に、事業承継税制の活用事例を収集した際、自分が通っていた大学付近の身近な飲食店に自らヒアリングを打診し、そのヒアリング内容が代表事例として採用され、大きな達成感を感じることができました。

税制改正が行われた後は、各税制のPRとしてチラシや動画を活用した情報発信、説明会の実施など、周知活動に努めています。特に税制は「内容が難しくて分からない」と言われがちな分野です。事業者目線で分かりやすい資料の作成に注力しており、こうした活動が中小企業の経営改善のきっかけとなることを目標にしています。

東商の仕事の魅力は、事業者の素直な“声”を聴けること。利害関係なく相談を受けられるため本音や実態を引き出しやすく、本音であるからこそ、その“声”の実現を手助けしたい気持ちも強まります。各税制の改正経緯や詳しい内容など、新しい知識を得るための努力も必要でしたが、職場内がアットホームで、多彩な経験を持つ先輩に相談しやすい環境であり、自身の視野が大きく広がりました。会員企業の“声”を聴き、資金調達や人材育成・採用などの様々な課題に対してアドバイスができる人材になれるよう、今後も尽力したいと思います。

中小企業の成長なくして各地域や日本の成長はありえず、商工会議所の活動がその一助になっていると思うと、大変価値のある仕事ができていると感じます。学部学科や専門性はあまり気にすることなく、「地域に貢献するため、未知の領域でもチャレンジしたい」という気持ちが大切だと思います!

先輩たちの横顔紹介

大学時代、畜産学を学ぶ中で地域の経営者と関わり、企業支援に携わりたいと思うようになった内田さん。東商の職員は学部に偏りなく、多様なバックグラウンドを持っている。

【横川さん】1年目から経営相談を担当。成長を続け、東商の伝統と信頼を受け継ぐ存在に

大学時代、授業で企業経営者の方からの特別講義を聞く機会がありました。その際、経営者の方々のビジョンや熱い想いに感銘を受け、自分はそんな経営者の方々を支える仕事がしたいと強く思いました。金融機関などへの就職も考えましたが、利害関係なくフラットな立場で経営者と向き合える東商に魅力を感じて入所を決めました。

入所後は中小企業相談部に配属となり、まずは先輩の経営相談業務に同席し、相手の話を傾聴する姿勢や適切な支援につなげるスキルを学びました。6月頃からは、主担当として複数の企業を担当し、中小企業診断士など専門家の先生と協力しながら、経営者の方からの相談を受けています。

日々の業務では、窓口で相談に対応するだけでなく、実際に企業を訪問させていただく機会も多くあります。多様な経営者の方々から事業への熱い想いを伺う中で新しい発見がありますし、経営者の方が抱える課題に対して解決策を提案できたときには大きなやりがいを感じます。老舗企業からAIビジネスを展開するような新興企業まで、出会える企業の幅が本当に広く、案件ごとに視野が広がるのが、東商の仕事の魅力です。

印象的だったのは、建築業界の方への創業支援ができたこと。“経営者は孤独”と言うように、起業のために何をしたらいいか、起業後もやっていけるか、一人で悩みを抱え込む方は多いです。利害関係のない東商だからこそ、経営者の方も本音を話してくれますし、その上で専門家の先生の意見も取り入れながら相談に対応したところ、「君が助言をくれたから、踏み出せる勇気が出た」と言っていただき、無事に起業できたと聞いたときは大きな喜びを感じました。もちろん、自分の力だけで支援できたという訳ではありません。140年超の歴史と伝統がある東商を信頼して相談にお越しいただいていると感じますし、自分もその伝統を継承し、信頼を得ていかなければならない使命も感じています。

また、経営相談業務以外にも、経営に役立つセミナーの企画・実施や、部署内勉強会の企画会議に参加するなど、入所1年目から多くの仕事を任せてもらっています。先輩や専門家の先生と連携しやすい風通しの良さも、東商の持ち味。今後は身近な相談役として、経営者の方からより頼られる人間へ成長していきたいと思います。

先輩たちの横顔紹介

大変なこともあるが、仕事のやりがいは大きい、と語る横川さん。「自分のやりたいことを深掘りすれば、おのずと自分にマッチした会社が見つかるはず」とメッセージを送る。

企業研究のポイント

世の中には実に様々な企業があります。その中から自分にマッチした事業を営む会社や団体・組織を探すのは大変ですが、まずは注目した会社や団体について、行っている事業がどんな経緯で始まり、何を目指しているのか、という理念や目的を把握することをお勧めします。そのうえで、自分がその事業領域の中で何をしたいか、どんな人に成長できるかを考えてみてください。

東京商工会議所は「経営支援」「政策提言」「地域振興」の3つの活動があり、多様な部署がありますが、どの部署、事業においても“企業のために”という想いは共通しています。この理念に共感できれば、やりがいはおのずと見つかるはずです。

また、東京商工会議所ではジョブローテーションが基本で、若いうちは2~4年おきに部署異動があります。多様な経営者に寄り添う姿勢を持ち、新しい知識や人との出会いに貪欲で、「未知の分野への挑戦」を前向きに楽しめる人が多く活躍しています。

<人事担当/逸見さん・木戸さん>

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「経営支援」「政策提言」「地域振興」3つの事業を柱に、幅広い活動をしている東京商工会議所だからこそ、刺激的で大きく成長できる環境があると話す木戸さん。

マイナビ編集部から

東京商工会議所は1878年(明治11)年に、新一万円札の顔となった渋沢栄一を初代会頭に設立された、東京23区を地盤とする地域経済団体である。140年超の伝統の上に、現在も8万4千を超える会員を中心として多角的な支援を続けている。

資金調達や経営改善等に関する情報提供やアドバイス、人材採用・育成や販路拡大の支援などを行うのはもちろん、中小企業の意見を集めて国や東京都に提言する活動、地域の活性化を図る地域振興活動など、その事業は多岐にわたるが、その根底には「会員企業の繁栄」「首都・東京の発展」「我が国経済社会の発展」というミッションがある。

今回、3名の若手社員に話を聞かせていただいたが、様々な企業・団体への興味関心の強さだけでなく、個社の経営課題を自分事として考える姿勢、あるべき東京や国の姿をイメージする力、人を巻き込みながら目標を達成する「共創力」を強く感じた。

また、名前だけで堅いイメージを持たれがちだが、職員一人ひとりは実に柔軟性に富み、若手のうちに大きな裁量を担えることに意欲を燃やす姿も印象的。各部署に経験豊富な良き先輩がいて、縦横に風通しの良い雰囲気があるから、若手でものびのびと業務に打ち込めるのだろう。職員一人ひとりがアクティブに行動することで、日々変化する企業の多様なニーズをとらえ、企業とともに進化していこうとしている様子がよく伝わってきた。

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千代田区丸の内に本部を構える。百四十年超にわたり、皇居に面した丸の内の地で、様々な企業を支援してきた。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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