最終更新日:2026/2/12

日本メジフィジックス(株)

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 薬品
  • 商社(薬品・化粧品)
  • その他メーカー
  • 試験・分析・測定
  • サービス(その他)

基本情報

本社
東京都

取材情報

学生時代の学び・経験、どう活かせている?

薬学・原子力工学など多様なバックグラウンドを活かせる!放射性医薬品に携わる醍醐味

  • 薬学・医療系 専攻の先輩

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病を発見する製剤をこの手でつくり出す!3年目社員インタビュー

がんや認知症などの診断(核医学検査)に用いられる放射性医薬品メーカーのリーディングカンパニーである同社。製造管理を担う若手社員たちに、学生時代の専門領域とのつながりや仕事の醍醐味について伺いました。

◆ 野原 一輝さん(写真左)
サプライチェーン本部 PET生産部 東京ラボ
2023年入社/薬学部卒

◆ 武居 真秀さん(写真右)
サプライチェーン本部 千葉工場 第一技術科
2023年入社/工学研究科 量子エネルギー工学専攻修了

患者さんの治療を左右する薬剤を作っている。その責任を常に意識しています/野原さん

薬学部に進学したのは、高校の授業で薬が体内で果たす役割に感銘を受けたことがきっかけです。大学では、主にドラッグデリバリーシステム(DDS)について研究しました。当時から薬剤師の道ではなく「薬をつくる仕事がしたい」と考えていたので、薬の製造過程に関わることができる医薬品製造会社や医薬品開発業務委託機関(CRO)を広く検討し、当社への入社を決めました。

入社後は1ヶ月間の新人研修ののち、主にがんの診断に用いる「PET製剤」を製造している東京ラボに配属になりました。東京ラボではRI(放射性同位元素)の製造、無菌環境での製剤化(合成、精製、充填)そして梱包や出荷に至るまで、一連の製剤化工程を毎日ローテーションで担当しています。無菌製剤や放射性薬剤の扱い方に関しては、薬学部で学んだ知識が役立ちました。一方で「放射性薬剤をどう作り出すのか」という知識はゼロに近い状態だったので、RI製造の要とも言えるサイクロトロン装置の使い方も含め、入社後に1から勉強してきました。

配属後の半年間は代わる代わる先輩社員が付いて教えてくれたので、一人で困るような場面はなかったです。特に製造管理責任者の先輩からは、クオリティに対するこだわりや、高いパフォーマンスを出すための方法論などを学ばせていただいた実感がありますね。判断に迷うときは先輩たちに相談したり、製造管理の基準となる「医薬品GMP」の文書にも目を通したりしながら学んでいきました。

勤務時間帯によって作業内容が異なることもあり、安定した品質の製剤をつくり出せるようになるまでには多少時間を要しましたが、現在は迷わず進められる作業が増えてきました。自分が作った製剤によって患者さんの治療が始まることを考えると、やりがいは非常に大きいです。製造の際に心がけているのは、決められた形に整理整頓をすること。次の人が使いやすい状態に整えておくことを意識しています。

また私は学生時代のアルバイトで、飲食店のホール・キッチンの両方を担当していたのですが、この経験が「薬の製造と提供」という仕事のイメージの理解に役立っています。製造担当者が品質の高いアウトプットを出さなければお客様に満足いただけないものとなり、会社や営業担当者が苦労することになります。「患者さんの体に直接入れる薬剤を作り出す担当者として、責任を持って作ろう」ということは常に意識しています。

それぞれの職場環境について

「東京ラボは年齢の近い社員が多く、タテもヨコも風通しのいいフレンドリーな雰囲気の職場です。他拠点にいる同期のメンバーとも毎月ご飯に出かけています!」(野原さん)

繊細な放射性医薬品を、希少な機器を扱いながら自らの手で生み出せるやりがい/武居さん

放射線や原子力に興味を持ったのは、中学生の頃です。「電力などを支える先端技術領域を勉強してみたい」と思い、研究室では原子力発電に用いるウラン燃料や放射性廃棄物の処理について、広く学びを深めました。

そして、この専門知識を活かせる仕事はないかと広く探していた際に、核医学という領域があることを知ったのです。医療にも興味がありましたし、OBの先輩たちから当社の話を聞いて、より興味を持ちました。当社は業界のリーディングカンパニーであり、この先も長く必要とされるであろう製剤を作っている事業の安定性にも魅力を感じて、入社を決めました。

千葉工場では、主に脳・心臓・腫瘍の核医学検査に用いる「SPECT製剤」の製造を行っています。有効成分の合成、製剤化から包装・梱包、品質試験まですべて行っていますが、私の所属課では、サイクロトロンという粒子加速器を使って放射性同位元素を製造する、薬の根幹と言える部分の製造を担っています。サイクロトロンを自社で保有している会社は滅多になく、私も入社して初めて触りましたが、ベースとなる知識は学生時代に学んでいたので、習得はしやすかったです。一方で、製薬や医薬品GMPに関する知識はほぼなかったので、実践を通じて学びを深めています。

放射性医薬品は有効期限が短いため、従来は病院内でしか製造できないものでした。しかし当社では医薬品を、直接製造所から病院へ供給する輸送体制を整備することで、時間的な制約をクリアしています。それでも納品した翌日中には寿命が来るので、こうした繊細なものを作り出すところにこの仕事の面白みを見出しています。作り置きができないので、その日の受注に合わせて多品目を作っており、次の課に無事にバルクを渡せた瞬間には、いつもホッと安堵しますね。

サイクロトロンのメンテナンスも、自分たちの手で行っています。工学科出身なので機械の知識も多少はありましたが、本格的にスパナやレンチを持って機械を直すのはほぼ初めてでした。無事にメンテナンスを終えられると達成感は大きく、手際よく作業を進められるよう、現在進行形で経験を積んでいます。トラブルシューティングなどのイレギュラーな対応も時々はありますが、「このボタンを押せばこうなる」といった簡易的な覚え方はせず、機械の仕組みや裏側の原理までしっかりと理解できるよう努めています。

それぞれの職場環境について

「格安で住める社員寮があり、千葉工場まではバスも出ています。車や原付での通勤も可能で、私は原付で通勤しています。将来的には車の購入を考えています」(武居さん)

それぞれの目標/社風や働き方について

今後の目標は2つあります。1つは丁寧さを保ちつつ、製造の作業スピードを上げていくこと。ミスなく全行程を終えられた瞬間にはいつも安堵感と達成感がありますが、最近は慣れてきた分、気を引き締め直さなければとも感じています。経験値を重ね、製造のセンスを磨いていきたいです。

もう1つは、医薬品GMPの文書改善に貢献することです。GMPはいわば製造の基準となる文書ですが、世の中の状況に応じて内容を改善していくので、その変更にかかわる提案を積極的に行っていけたらと考えています。私は、当社が開発中の新しい医薬品を世に出す仕事にいずれ関わってみたいと考えており、医薬品を市場に出すときに必要になるGMPのことを知っておいて損はないと考え、この役割を二つ返事で引き受けました。こうした経験値も先々につなげていきたいです。

当社のように「1日に3回、薬を作れる仕事」はそうそうないと思うので、ものづくりが好きな人、薬を作りたい人はぜひ検討してみてほしいですね。PET製剤の製造は任される仕事が多いので、黙々と集中している人もいれば、周囲とコミュニケーションを取りながら進めている人もおり、どんな人でもマッチする職場だと思います。
(野原さん)

私の現在の目標は、課内から信頼される存在になること。一人分の仕事はできるようになってきた手応えがありますし、最近は「こうした方がいいのでは?」といった自分なりの意見や提案も出せるようになりました。とはいえ、任せる側から見れば、まだまだ未熟で不安の残る状態であることを自覚しています。しっかり経験を積み、先輩たちのように「この人に聞けばわかる、任せても大丈夫」と周囲から信頼されるような人間になりたいと思っています。

課内には親くらい歳の離れた先輩もいますが、皆さん本当に親身に見守ってくださっており、職場環境には非常に恵まれています。工場内には同期の社員もいるので、昼休みに話すことも多いですね。月5~6回ほど夜勤がありますが、もともと夜型なので体内時計をうまく合わせながら体調管理をしています。

ニッチなことに携わっている会社ですが、この分野に興味がある人には非常に楽しい仕事だと思います。福利厚生制度も充実していますし、高い技術と独自の強みを持っている会社なので、安心して勤められる会社だよ、ということは私の実感として伝えられるメッセージです。
(武居さん)

それぞれの職場環境について

野原さんのように薬学を学んできた社員もいれば、武居さんのように放射線の知識を持って入社する社員もおり、新しいことを学びつつ、これまでの学びも発揮できる企業だ。

企業研究のポイント

企業研究をする際は「自分が知っている選択肢以外にも、活躍できる場所があるかもしれない」という前提に立ち、広く業界や企業を見てみることをおすすめします。

例えば当社の場合、社員の8割を理系出身者が占めており、薬剤師の有資格者も活躍しています。
薬機法に基づき、当社では各製造拠点に「医薬品製造管理者」と「営業所管理者」を必ず配置していますが、このポジションは薬剤師の有資格者のみが担えるものです。資格を活かせる仕事として当社のような選択肢があることを知っていただきたいという思いから、薬剤師向けのインターンシップも開催しているほか、生産管理においては「放射線取扱主任者」の有資格者も活躍しており、入社後に資格取得をしている社員もいます。

また、企業研究においては「学生時代に勉強したことを活かせる会社かどうか」を考慮される方も少なくないかと思います。当社においては、理系のさまざまな専攻分野と重なる部分があり、薬学、原子力工学、原子物理学、機械工学、電気工学、化学などの勉強をしてきた方であれば、学生時代に学んだ知識を活かしながら活躍していただけるはずです。

放射性医薬品は心血管疾患、がん、脳卒中、認知症などの疾患の診断や早期発見に役立つ薬剤です。まずは、こういった製剤があることを知っていたただければ嬉しく思います。

(人事部 佐々木さん)

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当社は製薬企業ですが、放射性同位元素を用いた製造をしている点で極めて珍しい事業を行う会社です。学生時代の学びや資格を活かし、活躍できる場があります(佐々木さん)

マイナビ編集部から

放射性医薬品の大手メーカー・日本メジフィジックス。国内で扱われている放射性医薬品は約50種類に上るが、参入障壁が極めて高いことから、同社を含めた2社で大半のシェアを占めている状況だ。そうした背景もあって「安定供給」に対する同社の使命感は強く、拠点間でも協力し合いながら確実に医療現場へと製剤を届けている。

同社には2つの工場と11のラボがあり、医薬品製造から品質管理まで、すべての工程を自社で手掛けている。同じ拠点内での課の異動はもちろん、拠点間や職種間の異動も積極的に行う方針とのことで、「いろいろなことを経験してみたい」という人にとってはもってこいの環境であることが取材を通して伝わってきた。

放射性医薬品は診断薬としての活用の幅が年々広がっており、今後もいろいろな病気の発見に役立てられていくことが期待されている。その好例が、2023年に発売されたアルツハイマー型認知症の新しい治療薬「レカネマブ」。この薬を適用する際の診断に欠かせないPET製剤も、同薬と合わせて大きく需要が伸びているという。

さらに、同社は診断と治療を融合させる技術「セラノスティクス」の研究開発にも取り組んでおり、将来的には核医学の発展につなげていく考えだ。医療に貢献するやりがいには事欠かない仕事のため、その点を重視する人や、この分野への知見を活かして活躍したい人に一考を勧めたい企業だ。

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2023年に創業50周年を迎えた同社。これまでの沿革や強みを記載した記念サイトもリリースされており、独自性を誇る同社の事業や企業理解に役立ててみると良いだろう。

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