最終更新日:2026/2/13

カミハタ養魚グループ【神畑養魚(株)、(株)キョーリン、キョーリンフード工業(株)】[グループ募集]

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業種

  • 農林・水産
  • 商社(食品・農林・水産)
  • 専門店(ホビー・ペット関連)

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兵庫県

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まったく新しい爬虫類用飼料「レオパゲル」はこうして誕生した!

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その開発秘話とともに、生体のプロ!神畑養魚の魅力も伝えます

カミハタ養魚グループは生体だけではありません。実は、爬虫類用飼料でも快挙を成し遂げているのです。ここでは注目のゲル状レトルトフード「レオパゲル」の開発秘話と、生体の買い付け・養殖の魅力にも迫ります。

【開発秘話1と2】
■Sさん
2004年入社
キョーリンフード工業株式会社 技術開発課/山崎研究所

【開発秘話2】
■Kさん
2017年入社
株式会社キョーリン 営業部

【番外編】
■Eさん
2004年入社
神畑養魚株式会社 生体部

【開発秘話1】エサの開発と製造ライン立ち上げを同時推進!初めて尽くしのスタート

2017年2月に発売を開始した「レオパゲル」は、キョーリンフード工業初のゲル状レトルトフードです。当社はこれまで観賞魚向けの乾燥飼料を手掛けていましたが、新たな発想でこれまでにないエサを生み出そうと取り組んだのがこの製品。人気のヒョウモントカゲモドキ、通称レオパに的を絞り、開発を進めていきました。なぜ、レオパに注目したかというと、実はこの爬虫類、見た目はとてもかわいいのにコオロギやミルワームといった活き餌しか食べないと言われていたのです。ショップでも人気が高いレオパですが、虫しか食べないことがさらなるファン獲得の障壁に。そこで人工配合飼料を開発すれば、爬虫類は好きだが虫は嫌いというお客様にもレオパの魅力を伝えられると開発を始めたのです。

しかし、ゲル状レトルトフードの開発は難航し、発売までに6年もの歳月を要しました。水分の多いゲル状フードの品質を保つには加圧加熱殺菌するレトルトでの製品化が必須でしたが、これまで乾燥飼料しか作っていなかった当社にはレトルトの製造ラインはなく、エサの開発と製造ラインの立ち上げ、これら両方を並行して進めなくてはなりませんでした。

まずエサの開発で苦労したのは、嗜好性の追求です。昆虫食の本では、レオパが好むミルワームはナッツの味に似ているとか。そこでナッツベースのエサを試作したのですが、ナッツではレオパは見向きもしてくれませんでした。開発当初は虫嫌いだった私ですが、レオパが食いつくエサを開発したい思いが募り、最終的にはミルワームを試食するまでに(!)。結局、粉末のミルワームを使用することで一歩前進することができました。次に目指したのが、べたつかないのに表面つるん食感ぷるんという物性です。人が与えやすく、レオパも食べやすい、しかもピンセットでつまんで揺らせば虫が動いているように見える。そんなゲルを実現するのは至難の業でしたが、この成功が後のフトアゴヒゲトカゲ用の「フトアゴゲル」、クレステッドゲッコー用の「クレスゾル」の開発につながりました。

さて、こうしたエサの開発と並行して取り組んでいたのがレトルト製造ラインの立ち上げです。実はこちらにも相当な苦労がありました。(Sさん)

   学生の皆さんにひと言!

最新鋭のレトルト製造ラインの前で「レオパゲル」を手に笑顔のSさん。「今後も付加価値が高く、インパクトがあって新しいレトルトフードを追求したいと思っています」

【開発秘話2】6年をかけてようやく完成!「レオパゲル」は国内外で空前の大ヒット

レトルト製造ラインにはかなりの投資が必要ですが、先が見えない製品にコストはかけられません。そこで私は機器の大半を中古で揃えようと中古店をネット検索。同時に各地のレトルト食品工場を見学し、自社に合う製造工程を探っていきました。ライン立ち上げで苦労したのは、機器の選定と細かなライン調整です。原料持参で中古機器店を訪問し、テストをさせてもらって「これならいける!」と機器を購入。工場に導入後も加工を重ね、少しでも作業を効率化し、安定充填できるよう工夫しました。手づくりと言っても過言ではないラインでしたが、初めて完成した製品を手にした時の感動は今も忘れません。

私は社内で様々な仕事を経験しましたが、ゲル状フードの開発も、レトルトの製造ライン立ち上げも初めて。そんな私でも、会社からチャンスを与えてもらい、その第一弾として「レオパゲル」に携わり、ようやく成果に手が届くところまでこぎ着けました。この開発がスタートした時は成功させねばという責任感のみでしたが、最終的にはこれまで助けてもらったすべての人に報いたい一心で動いていました。そして、ついに迎えた運命の日。発売前のイベントで初披露した時、会場のお客様から「待っていた」「早く買いたい」との声をいただき、再び感動。あきらめずにやってよかったと心から思いました。(Sさん)

2017年3月リリースを1カ月前倒しして発売した「レオパゲル」は初日から注文が殺到。1週間で品薄状態になり、2カ月後には完全欠品し多くのお客様にご迷惑をおかけしました。続けて発売した「フトアゴゲル」「クレスゾル」により当社は昆虫・野菜・果実とあらゆるトカゲに対応できるエサのラインナップを実現。虫が苦手で爬虫類の飼育をあきらめていた多くの人にも貢献することができました。

国内での反響を受け、2019年に海外リリースも決定。「レオパゲル」をきっかけに、Hikariブランドに新たに「ハープタイル(爬虫類と両生類双方の意)」というカテゴリができ、今後は観賞魚用フード同様の世界進出を狙います。すでに米国と英国最大の総合ペット用品展示会の「新商品ペットフード部門表彰」にて共に最優秀賞を受賞。フィリピンでは代理店が総合ペット用品展示会を主催し、マレーシアでは有名ブリーダーとのコラボを行うなど、キョーリンは世界でも改めて認知されています。(Kさん)

   学生の皆さんにひと言!

あらゆるトカゲに対応するレオパゲル、フトアゴゲル、クレスゾルがこちら!「今やキョーリンのエサは観賞魚だけでなく爬虫類、小動物、鳥にも広がっています」とKさん。

【番外編】グループの中核!観賞魚の輸入・ブリードでも知られる神畑養魚の仕事とは…

神畑養魚は世界中から各種観賞魚、爬虫類、鳥、小動物など数千種にも及ぶ生体を輸入している会社です。また、会社設立時から続く錦鯉の生産に加え、2005年からは熱帯魚のブリーディングも開始。アニメで人気者になった「カクレクマノミ」は生産が難しいとされていますが、当社はそのブリード(養殖)にも成功しています。ここではそんな当社が手掛ける〈海外での生体買い付け〉〈ブリード〉についてお話したいと思います。

まず〈海外での生体買い付け〉ですが、例年4~5回、多い時は8回ほど海外出張に出掛けることもあります。主な目的は海外取引先(ファーム)の生産状況の確認・選別・商談です。これまで東南アジアのインドネシアやマレーシアを中心に、ドイツ、チェコ、ブラジルなどにも行きました。ちなみに当社は入社数年の若手も先輩同行で海外出張に行く機会があり、私は入社3~4年目で海外を経験。早い人だと入社2年で海外出張に同行した例もあります。

私が特に印象に残っているのはアジアアロワナの選別です。毎年数回は必ずマレーシアを訪問し、現地で選別をしていました。なぜ現地まで行くのかというと、同じ種類でも個体によって体型や模様が大きく異なるから。幼魚から成長した姿を想像し、「これは大きくなるぞ」「きっと美しくなる」と一尾ずつ目利きをして選別していきます。アジアアロワナはCITES(サイテス)種に指定されているため希少な野生動植物の保護対象となっており、輸入手続きも煩雑。当社では法令に従ってすべての手続きを行った後、ペットショップへの電話営業のほか、自社システムのカミハタビジネスオンライン【KBO】を通じて販売しています。

さて、次に〈ブリード〉ですが、当社は2021年冬に日本の固有種的存在(ミッドウェイにも生息)で世界的にも繁殖例は少ないレンテンヤッコの繁殖に成功。2022年には幻の海水魚 ブラックバディットエンゼルの繁殖にも成功しました。この魚はハワイ諸島及びジュンストン島の固有種で、今現在ハワイでは採集が禁止されている極めて希少な海水魚です。ブラックバディットエンゼルの繁殖成功には本当に感動しました。今後も安定供給を目指すとともに、新たな希少種の繁殖にも挑戦したいと思っています。(Eさん)

   学生の皆さんにひと言!

「現地での仕入から小売店への販売、情報発信まで幅広く携われるのが神畑養魚の魅力。ペットショップや水族館にも多くの生体を供給する縁の下の力持ちです」とEさん。

企業研究のポイント

カミハタ養魚グループは、観賞魚の養殖・輸出入を行う「神畑養魚」、飼料の開発・製造を手掛ける「キョーリンフード工業」、観賞魚や爬虫類などの飼料の国内外への販売に携わる「キョーリン」の3社によって構成されるグループです。

観賞魚に興味のある学生さんにとっては、カミハタ養魚グループ=生体というイメージが強いかと思いますが、前述したようにグループ内には飼料の製造を行う会社(キョーリンフード工業)もあり、海洋学部や農学部などだけでなく工業系・機械系の人材も活躍しています。また、当グループは各社共通の「大切な生き物を扱うからにはその食生活はもちろん生活環境のすべてにベストな提案をしたい」という基本理念を掲げているのが特徴です。

企業研究では気になる企業の事業内容に一歩踏み込み、入社後にどんな仕事ができるのか、どんな環境があるのかを調べるとともに、企業の人事担当の姿勢にも注目することで学生への思いや人材への熱量もわかると思いますよ。
(カミハタ養魚グル―プ/人事部 Sさん)

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各社の新入社員が集い、本社にて研修を実施。グループ内での同期入社の絆を深め、カミハタ養魚グループが大切にする「3本の矢」の意識の醸成、継続を目指しています。

マイナビ編集部から

カミハタ養魚グループは兵庫県姫路市に本社を置く企業だが、その事業フィールドは日本全国、いやグローバルに広がっていると知り、驚いた。

グループの中核となる「神畑養魚」は半世紀以上前から日本の錦鯉を世界に広めるとともに、世界中から多彩な観賞魚を輸入。現在は爬虫類や両生類にもラインナップが広がり、各地のペットショップから熱い視線が注がれている。また、「キョーリンフード工業」が生み出すHikariブランドの観賞魚飼料は、その営業・販売・物流を担う「キョーリン」を通じて国内外に拡販。国内では市場の半分以上を占めるほどの圧倒的なシェアを誇り、世界約70の国と地域でも販売されているという。キョーリンと言えば観賞魚が代名詞となっていたが、このページでも取り上げた「レオパゲル」の誕生により“観賞魚と爬虫類のキョーリン”としても知られるようになり、今では小動物や鳥用の飼料も定番となっているという。

また、チャレンジングな社風が特長の同グループは若手のうちから活躍でき、早くからグローバルなステージに挑戦できるのが魅力だ。「生き物が好き」という気持ちをベースに、輸入や養殖、国内外での飼料の拡販、また新たな飼料を生み出してみたいという意欲があれば、入社間もない人材もいち早く頭角を現すことができる。社員一人ひとりの個性を見いだし、大切に育てる風土のもと、ぜひ自身の可能性を試してもらいたい。

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英国最大の総合ペット用品展示会の「新商品ペットフード部門表彰」にて、「レオパゲル」は最優秀賞を受賞。爬虫類用ゲル状フードというアイデアが高く評価された。

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