最終更新日:2025/8/6

公益財団法人大阪YMCA

業種

  • 教育
  • 公益・特殊・独立行政法人

基本情報

本社
大阪府

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

「泳げた!」「できた!」の先にある、子どもたちの心と身体の成長を見届けたい

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リーダーのやりがい、喜び、そして成長

水泳や体操、バスケットボールなどのスポーツ事業を展開する大阪YMCAのウエルネス事業。クラスに通うのは、幼児から高校生までの子どもたちです。リーダーとして指導に携わる皆さんの楽しそうな様子をお伝えします。

◆小島 宏樹さん(2017年入職、写真中央)
ウエルネス事業 副事業長/建築学部 建築学科卒
学生時代は水泳に打ち込み、大阪YMCAでアルバイトやボランティアを経験。現在は南YMCAのマネジメントにも携わる。

◆山本 晃平さん(2020年入職、写真右)
ウエルネス事業/医療福祉工学部 健康スポーツ科学科卒
身体を動かすことが好きで、さまざまなスポーツを経験。高校時代は新体操でインターハイに出場。その学びを体操指導に生かす。

◆鈴木 綾乃さん(2021年入職、写真左)
ウエルネス事業/人間科学部 人間科学科卒
中学校の体育教師を目指していたが、より幅広い年齢層の子どもたちと関わることができる大阪YMCAに魅力を感じて入職。

教え子が大学生となり、指導者として戻ってきてくれた!現在は一緒に水泳指導をしています。

幼稚園から高校卒業まで水泳を続け、大学では建築学科に進んだものの、子どもと関わりたいといった想いを持ち続けていました。そんなとき、友人に誘われて始めたのが大阪YMCAの野外活動のボランティア。水泳指導にもアルバイトで参加し、楽しい4年間を過ごしました。大学を卒業してしまえば子どもたちとの関係も終わってしまう、もっと成長を見てみたいと思い、大阪YMCAに入職しました。

水泳指導に関しては経験者なので、入職後はリーダーではなくディレクターからスタート。自らも指導にあたりながら、カリキュラムの作成や成長度合いのチェック、保護者とのコミュニケーション、スタッフ指導といった業務に携わりました。2023年からは野外活動のディレクターも行うようになり、現在は小学1、2年生を担当。子どもたちからも人気の高い川や海などの水辺の活動や、野外料理に挑戦したり、自然の中で遊んだりといった活動を行っています。南YMCAの副事業長に昇進してからは、水泳クラスの数字の管理や体操、バスケ、フットサルなどの生徒募集、アルバイトスタッフの採用や配置といった業務にも携わるようになりました。管理職になると子どもと関わる時間が減るのではないかと心配しましたが、事業所全体の収入と支出が見えることで、さらにYMCAで働くことが楽しくなりました。

それでもやはり、私にとって子どもたちの成長以上に喜びを感じることはありません。タイムが伸びた、大会で入賞した、新記録を出した、水に顔をつけることもできなかった子が25mも50mも泳げるようになり「プールが楽しい!」「お風呂でも潜れるよ」と言っている。その姿が何より嬉しいです。また、指導していた子が大学生になり「指導者になりたい」とアルバイトとして戻ってきてくれたんです。今では、その子と一緒に水泳指導をしています。子どもたちと良い関わりができていたんだと嬉しくなりましたね。

水泳の世界は新しいフォームが生まれたり、画期的な練習道具が開発されたりと、日々変化しています。SNSの動画をチェックして、ときには練習に取り入れることも。こうして私自身も楽しみながら学び続け、生涯スポーツといわれる水泳を広めていけたらと思っています。
(小島さん)

大切にしていること

「子どもたちには上手に泳げるようになるだけではなく、水泳を好きになってほしい。そのためにもリーダー自身が遊び、楽しむことが大事だと思います」と小島さん。

チャーハンリーダーは、今日も子どもたちの成長が嬉しくてたまらない。

私が担当している体操指導のプログラムには「体育」と「体操」があり、多くの場合、跳び箱や鉄棒、マットなどの器具を使った「体育」からスタートします。遊びを取り入れた運動で身体を作りながら心の成長を図り、「体操にもチャレンジしたい!」といった子どもには競技志向も取り入れていきます。

身体を動かすことが好きな私は、学生時代にさまざまなスポーツを経験。高校で始めた新体操では、インターハイにも出場。新体操は技術だけではなく、いかに心に響く演技ができるかが大事であると高校時代に教わりました。たとえば、指先の角度や顔の向きをわずかに変えるだけでも表現は変わります。新体操で得た学びを今の体操指導にも生かしています。ときには、中学生が小学生に教えたり、逆に小学生が上の子に教えたりしているところを目にすることも。一緒に悔しがったり、喜んだりしている姿を見ると私も大きな喜びを感じますね。また、難易度の高い技を習得していた子が、ある日できなくなってしまったことがありました。そのときは、基礎的な練習に立ち返って指導。その結果、またできるようになったのですが、その子以上に私の方が高いテンションで飛び跳ねて喜んでいました。そのくらい子どもの成長が私のやりがいにつながっています。ただ、そこで満足してほしくないんです。できるようになった喜びをしっかり伝えつつも「上の技にチャレンジしようか」と声をかけ、挑戦する気持ちを忘れないように支えています。

YMCAでは指導者のことを「リーダー」と呼んでいます。愛称もつけることになっており、私は自身の好きな食べ物から「チャーハン」にしました。もともと人と話すことが苦手だったのですが、子どもたちはお構いなしに「チャーハンリーダー!」と、話しかけに来てくれます。そのような関わりを続けているうちに苦手意識もなくなり、「チャーハン作って」「具材がないから作られへん」といった返しもできるくらいに(笑)。教えるというよりも一緒に成長しているという感覚を忘れずに指導したいと思っています。
(山本さん)

大切にしていること

技が成功したかどうかの結果だけではなく、プロセスも見るという山本さん。「他の子に教えてくれてありがとう」と声をかけ、子どもたちの提案を取り入れることも。

挫折しても「頑張ろう」と思える。プールや体操のレッスンを通して、その強さを身につけてほしい。

中学3年生まで体操を習い、大学時代にはスポーツクラブで体操のインストラクターのアルバイトをしていました。将来の目標は、中学校の体育教師でしたが、企業研究では「人と直接関わり、力になれる仕事」と軸を定め、教職や大人向けのフィットネスジム、体操がメインの施設、介護まで範囲を広げて検討。そのときに大阪YMCAを知り、幼少期の子どもも含めて身体を動かす楽しさを伝えられる環境に魅力を感じました。

入職後は水泳と体操の指導を担当。水泳は特別な練習をしたことがなかったので、1年間は先輩と一緒にクラスに参加し、どのように教えていくのか、どんなところに気をつけるべきかなどを学びとりました。各種目のリーダーが集まる全体研修では、理論についても学習。水泳を学んで実感したのは、教えるのと自分が泳ぐのは全く違うということです。4泳法(クロール、平泳ぎ、背泳ぎ、バタフライ)を泳げるレベルではありますが、知識面でも補いながら指導するように心がけています。指導者としての立ち居振る舞いや注意を払うべきポイントは種目が変わっても同じなので、これまで経験してきた体操での指導が水泳指導でも生きていると感じています。やりがいを感じるのは、子どもたちができなかったことをできるようになる瞬間です。水泳で教わったことをお家の方やお友だちにも話したよ、と教えてくれることも嬉しいですね。「ちゃんと理解できている。伝え方は間違っていなかった」と再確認できますし、仮に違う理解であったとしても気づきになります。

リーダーごとにつく愛称ですが、私の場合は子どもたちがつけてくれました。「綾乃」から「あやのん」、そこから「のんリーダー」と呼ばれています。これもコミュニケーションのきっかけになりますね。子どもたちには大阪YMCAで身体を動かす喜びを知り、挫折することがあっても「頑張りたい」と思える力をつけてほしいと思っています。水泳と体操で、その力をつけてもらえるように関わっていきたいです。
(鈴木さん)

大切にしていること

鈴木さんは、子どもたち一人ひとりに話しかける。「人とのつながりを大切にしているのがYMCA。技術の提供だけではなく通うこと自体がプラスになる、そんな居場所にしたい」

企業研究のポイント

◆小島さん/スポーツが得意でない人も活躍できるのが大阪YMCAです。得意でない方は、苦手な子の気持ちを理解することができると思います。保育園や幼稚園、英語クラスや中学校、介護施設もある当法人には活躍の場がたくさんありますし、チャレンジする環境も十分に整っているので、興味が湧いた方はぜひ調べてみてください。できるかできないか以前に、自分が楽しめるかどうかを基本に企業研究をしてくださいね。

◆山本さん/気になる企業があるなら、インターンシップなどを利用してその場の雰囲気、仲間との関わりを見てみると良いですよ。私も学生時代に当法人のクラスに参加し、居心地の良さを実感しました。また、リーダーに向き不向きはなく、誰でもなれると感じており、新しい自分も発見できる仕事です。子どもが好き、身体を動かすのが好きという方はこのような仕事にも目を向けてみることをおすすめします

◆鈴木さん/私は企業研究の際に「自分が何に喜び、何が嫌なのか」を書き出し、そこから接客・エンタメ・教育に絞り込みました。企業にも足を運び、口コミもチェック。当法人を訪問したときは、山本さんや小島さん、他の先輩が緊張気味の私に「頑張って!」と励ましてくださいました。実際に会って話すと、こうした人となりがわかるので、当法人だけではなくさまざまな企業を訪問してみると良いと思います。

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大阪YMCAの活動にもっと多くの人を巻き込み、子どもたちにもっとスポーツの楽しさや成長の喜びを感じてほしい。担当者や管理職が集まり、運営や指導について話し合う。

マイナビ編集部から

1844年、ロンドンで12名の若者たちが「生きがい」を求めて創立したYMCA。その運動は世界に広がり、現在は120か国・地域で活動が行われている。日本にもバスケットボールやバレーボールなどのスポーツを紹介し、組織キャンプを実施。1882年(明治15年)に誕生した大阪YMCAでは、水泳、体操などの各種スポーツ以外に幼稚園・保育園から小・中学校、高等学校、専門学校などの教育、介護、ボランティアや国際支援など多種多様な活動を展開している。

先輩たちから伝わってきたのは、子どもたちへの想い。技術の向上だけではなく、心の成長や居場所として教室があることを異口同音に語ってくれた。「先生」や「コーチ」ではなく「リーダー」といった呼び方にも、その考え方が反映されている。教えを授ける存在というより、ともに育ち合う関係だからこその名称なのだろう。ちなみに南YMCAの副事業長、小島さんの愛称は「まっちリーダー」で、名付け親は先輩職員だ。

若手が集まる職場は活気に満ち、リーダー同士も距離が近い。自分自身も楽しもうといった気持ちを大切にしている皆さん。学生時代に新体操をしていた山本さんは、入職後にバレーボールを始めたそうだ。多彩な部署に、さまざまな個性が集まる同法人。自分は何に興味があるのか、企業研究の第一歩として大阪YMCAを調べてみることをおすすめしたい。

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子どもたちが参加できる種目は多彩。「プールでは控え目だったが、野外活動では先頭に立って走り回っている」など、同じ子の違う顔が見られるのもリーダーの楽しみだ。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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