最終更新日:2025/6/3

(株)データベース

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北海道

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「水」に関連する環境施設を管理して、世の中の当たり前を支えています!

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24時間365日、安全な水道水を届けている上札内事業所の皆さん

【写真左】
上札内事業所
佐々木 滉太さん(2023年入社)

【写真中央】
上札内事業所
所長 見鳥 純一さん(2009年入社)

【写真右】
上札内事業所
主任 落合 竜也さん(2018年入社)

北海道を拠点に、全国各地の「水」に関連する環境施設の維持管理業務をおこなっているデータベース。総合エンジニアリング企業として、豊富な実績と幅広い知識・ノウハウで世の中の社会インフラを支えています。今回は、北海道の十勝地域1市4町2村の水を守っている上札内事業所の3名にインタビュー。仕事内容ややりがい、会社の存在意義などを伺いました。

地域の方々においしい水を提供するため、水質を保ちながらさまざまな業務にも挑戦しています

大学時代に下水道資源のリンを回収して肥料にする研究をしていた私は、「水」に関わる仕事を中心に企業研究を開始しました。その際に水関連施設の維持管理をおこなう当社に興味を持つようになりました。幅広く事業をおこなっている点と、研究テーマに関する文献を発表していた点に惹かれ、入社を決めました。

入社後は上札内事業所に配属となり、水を供給する浄水場で働いています。研究していた下水道とは異なりますが、学ぶことが多く、楽しい職場です。私の主な業務は、川や浄水場での水質の維持管理です。毎日水を採取して残留塩素の分析結果をもとに、薬品の注入量を調整したり、各市町村から委託された水質の分析などもおこなっています。また機会は少ないですが、各施設内の電気機器の維持管理業務にも同行。電気に関する知識はまったくありませんでしたが、一緒に作業をする先輩から教わりながら技術やノウハウを習得しています。この業務にも積極的に取り組み、第二種電気工事士と二級ボイラー技士の資格を取得しました。仕事を通して新しい知識を増やしていけることが当社の魅力のひとつです。

私たちが取り扱う水は、天候に左右されやすく、特に豪雨などがあると、水の濁りの程度を示す濁度が通常の約100倍にもなります。また冬場は取水口の水が凍って流れが止まってしまうことがあるので、水中ミキサーと呼ばれる機械を使って水流を維持しています。もし浄水場で処理できなくなると断水する恐れもあるため、薬注量を調整して水質を保ったり、人力で氷を砕いて水の流れをつくったりして、地域の水を守っています。社会貢献性が高く、大きなやりがいを持って仕事に臨めています。

また、当社が管理する浄水場施設では一般の方々の見学を受け付けており、以前社会科見学の一環で、地域の複数の小学校が見学に来てくれました。施設を案内していると「うわー、すごい!」や「だから水道水がおいしいんだ」と話している様子が見られ、見学後に感想を送ってくださいました。地域の方々と交流できたことが嬉しかったです。今後も施設見学を通して、私たちの事業を知ってもらえると良いですね。日本では蛇口をひねると、いつでも水が出てきますが、それは有限です。浄水場や下水処理場によって循環できていることをもっと世の中に伝えていきたいと思っています。
(佐々木さん)

仕事をするうえで意識していることは?

「人々においしい水を届けることを意識しています。水中の残留塩素が多いとカルキ臭がするため、常に最適な量を注入するように集中して業務に臨んでいます」と佐々木さん

不測の事態が生じた場合も浄水場を休むことなく稼働させ、人々の生活を守っています

大学で下水に関する微生物について研究をしていたため、「水」に関わる仕事がしたく、当社を中心に企業研究を進めました。お話を伺った社員の方々の雰囲気が良く、この会社だったら楽しく仕事ができそうだと感じ、入社しました。入社後は、現在まで上札内事業所に在籍しています。配属当初は自然豊かな立地で、たまにクマや鹿の目撃情報があるなど、札幌市内に住んでいた私にとっては新鮮でした。同時に、責任の大きな仕事だなと改めて実感しました。私たちが供給している水は、食事や洗濯、トイレなどに使われる生活になくてはならないものです。そのため、地域の方々の生活に悪影響を与えないように、入社以来、常に細心の注意を払って仕事に臨んでいます。

私は主に、24時間365日稼働する浄水場の中央監視を担当。水質や機器の稼働状況を監視しています。他にも、水づくりに関連する機器のメンテナンスや、各市町村の調整池(つくった水を一時的に貯めるための人工池)の内部調査も実施。それぞれの設備は、日常点検や月次点検など周期が決まっているため、スケジュールに沿って点検をしています。点検時は、ただ目の前の機器を確認するだけではなく、匂いや音などのちょっとした違和感にも気付けるように、五感を使うことが大切です。また、専門的な知識が必要な場合は、上司や現場の職員の方々に教えていただきながら進めます。ネットや本を使って情報収集もしますが、現場を知っている人の意見のほうが、説得力がありますね。現場で得た知識やノウハウを自分のものにし、次の業務にも活かすように意識しています。

私が入社した2018年は、ちょうど北海道胆振東部地震がありました。私たちの地域でも2日間停電しましたが、それでも浄水場は休むことなく稼働。また発電機を持って、それぞれの調整池に行くなど、なんとか断水せずに供給し続けることができました。普段はできて当たり前ですが、自然災害が起こっても人々の生活への影響を最小限にとどめられたのは、達成感もありましたし、やりがいも感じられました。どんな状況でも地域の水の安全を保つ当社の事業に、誇りを持っています。

今後は、引き続き地に足を付けつつ目の前の業務に集中して、どんどんキャリアアップしていきたいですね。ゆくゆくは所長をめざして、周りの皆さんと協力しながら地域の水を守っていくつもりです。
(落合さん)

仕事をするうえで意識していることは?

「視野を広げて、周りを見るようにしています。また、明るさは伝播するものなので、私が率先して明るく振る舞い、職場の雰囲気づくりに努めています」と落合さん

「蛇口から水が出るのは当たり前」を維持しつつ、地域の方々の生活を第一に考えて業務に取り組んでいます

私の最初の配属先は上札内事業所で、約2年間浄水場の管理を経験しました。その後、北海道内で異動があり、水道の管理を1年間、下水処理場の管理を4年間経験しました。縁あって上札内事業所に戻ってきてからは、現在に至るまで在籍しています。この戻ってきた期間のなかで、私は主任、副所長、所長とキャリアアップしました。当社の場合、年齢による昇進はなく、自身の努力次第で上を目指すことが可能です。中には私よりも若い人が所長として活躍している事業所もありますね。ただし、技術力の向上は必要なので、主任への昇格には一定の資格取得が必須です。危険物取扱者やボイラー技士、第3種下水道技術検定、第二種電気工事士、電験三種、技術士など、対象資格はさまざまです。自分の挑戦したい分野を選んで勉強できる環境が当社の魅力です。資格取得に向けた支援もあるので、挑戦しやすい環境です。

入社前は、蛇口から水が出ることは当たり前で、どこでつくられているのかを考えたこともありませんでした。しかし、いざ自分が水を供給する側になると、決して簡単な仕事ではないことを知りました。当事業所では、十勝地域の1市4町2村の広範囲をカバーしているため、もし断水した場合は多くの住民に影響が及んでしまいます。水はひと時も止めてはならないというプレッシャーが常に念頭にありますね。一方で、世の中に必要不可欠な仕事をしている誇りもあります。所長の立場ではあるものの、今も社員と一緒に現場へ行く機会があるので、最前線で地域の水を支えていることにやりがいを感じます。

今後の課題は、全国的にも挙げられる社会インフラの老朽化です。当事業所では、昨年ISO55001のアセットマネジメントシステムを認証取得しました。これまでの維持管理業務に加えて設備診断などを積極的におこない、どれだけ安いコストで設備を維持していくかを考えつつ、しっかりと未来に繋げていく予定です。当社のなかでも上札内事業所が先駆けとなって進めていくため、結果を求めて取り組んでいきます。さらに、社内ではDX化も進んでいます。時代の変化に合わせて柔軟に対応しつつ、引き続き地域の方々にとって必要な水を供給し続けていきたいですね。
(見鳥さん)

仕事をするうえで意識していることは?

「お客様である自治体の意図を汲み取りながら、その先の地域住民の方々も思い浮かべて仕事をしています。私たちの仕事は信用の積み重ねが大切です」と見鳥さん

企業研究のポイント

まずは企業の仕事内容を調べながら、入社後にどのような技術力が身に付けられるのかイメージしてみると良いかもしれません。これまでに学校で学んできた知識をそのまま活かせる仕事はもちろん、派生して興味のある分野をどんどん見つけて視野を広げてみることをおすすめします。

当社の場合、入社後は「水」に関する知識をはじめ、機械・電気・土木・化学といった幅広い知識が身に付けられるのが魅力です。さまざまな分野を学ぶ必要がありますが、裏を返せば今までに経験した分野が違ったとしても、入社後に学ぶことができます。「水」「環境」「社会貢献」など、当社に関連するキーワードのうち、どれかひとつでも興味があれば、業務を通して知識や技術力を伸ばしていけるでしょう。

また企業研究において、ぜひ調べて欲しいのが社内の人間関係です。ホームページなどで調べるには限界がありますが、インターンシップなどを積極的に活用して、社内の雰囲気をつかんでみてください。どれだけ興味のある分野の仕事をしていたとしても、その会社の雰囲気が自分に合わなければ、継続するのは大変かと思います。私自身、当社に入社して対人関係で嫌だったことは一度もないので、長く勤められていると実感しています。ぜひ今のうちに、自分の働く姿をイメージしながらたくさんの企業を調べてみてください。
(見鳥さん)

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企業研究では、どれだけ情報を収集できるかがカギになります。自分で調べるのも良いですが、先輩訪問や会社見学などで実際に働く人の声を聞いてみるのもおすすめです。

マイナビ編集部から

データベースは上下水道をメインに、発電所やダムなど「水」に関わる施設の維持管理をおこない、人々の生活を支えている。北海道を拠点に全国各地に事業所を展開して、社内のネットワークを強化。各自治体との連携を深めて、人員などの相互間のバックアップができる体制が同社の強みのひとつといえる。

そんな同社では、社員それぞれが強い使命感を持って働いている。今回インタビューをした上札内事業所の皆さんも、地域の方々に安全でおいしい水を届けるため、昼夜を問わず業務に励んでいる様子がうかがえ、責任の大きな仕事で相当なプレッシャーがあるはずだが、それぞれの表情は明るく自信に満ちていた。仕事に誇りとやりがいを持って働いているからだと今回の取材を通して感じた。

昨今、社会インフラの老朽化が進み、適切な維持管理が急務といわれている。それは同社も同じで、いかにコストを抑えて耐久年数を延ばせるかが今後の課題だという。対応策のひとつとして、上札内事業所ではISO55001を新たに認証取得。社内でPDCAサイクルを回して、携わっている施設の価値を最大化させて未来へとつないでいくのだろう。時代の変化とともに顕在化する課題に向き合いながら、長年培ってきた幅広い知識と確かな技術力をしっかりと継承していくデータベースの今後に注目したい。

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緊急時に備え、基本的に複数人で業務に臨むことが多い同社。事務所内はもちろん、会社全体で情報を共有しながら密に連携を図って、地域の「水」の安全を確保していく。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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