最終更新日:2026/8/3

(株)タナチョー

業種

  • 商社(インテリア・住宅関連)
  • 商社(建材)
  • ガラス・セラミックス
  • 建設
  • インテリア・住宅関連

基本情報

本社
東京都

取材情報

経営者の視点

技を継ぎ、社会の景色を変えていく

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変化し続けてきた130年。経営者が見据えるタナチョーの未来

ガラスやサッシを中心に、多彩な建材と施工を手掛けるタナチョー。直近では若手が主体となって会社の未来を創造するプロジェクトが大きな成果を残した。黒川代表の会社に対する思いに迫ってみた。

■代表取締役社長 黒川 大輔さん

ICTとの融合、担い手不足の解消などに挑み、ガラスの可能性を開拓する

当社では建物には欠かせない、いわば“顔”となるガラスやサッシを中心に、多様な住宅建材を扱う商社として、首都圏や関西、創業の地である九州エリアで確かな実績を残してきました。単に商品を提供するのみならず、現場の施工までを手掛ける力を有しており、スーパーゼネコンとの協業のもと、ランドマークとなるような大型施設の建築に携わっています。地域販売店や工務店とともに住宅づくりにも注力しており、超高層ビルから個人住宅までを支える「社会インフラの担い手」としてまっすぐに走り続けています。

同じように見える建物であっても、求められる断熱性や安全性、快適性、コストなどは千差万別です。当社の場合、メーカー系列ではない独立系の会社ですから、豊富な商品群からそのお客さまにマッチする最適な建材を提案することができます。

従来、空間を区切るために用いられていたガラスやサッシは、断熱性能による省エネ化、防災・防犯力の向上、室内空間の快適性向上など、多様な機能を持つ建材へと進化を遂げてきました。例えば最近では、ガラスと電気を融合させる“グラステック”が大きなテーマとなっており、メーカーの間でガラスに太陽光発電機能を付加する技術が真剣に検討されています。当社では将来的な普及を見据え、電気工事や配線工事に関するノウハウを取り入れようと人材育成を本格的に進めています。

私たちは、日々の活動において、“エコガラス”の普及による省エネを通したCO2削減、“防災安全合わせガラス”の活用などを通じて社会課題の解決に貢献しています。その一方で、業界では技術者の担い手不足も顕在化しつつあります。タナチョーグループでは、古くから各地域の販売店、工務店さんと“共存共栄”を目指す協働組織、「タナチョー会」を有しており、同会の連携強化を通じて、担い手不足の緩和にも注力しているところです。

加えて、AIに代表されるICT技術の活用にも積極的に取り組んでおります。その活用では、人間にしかできないこと、AIなどコンピュータや機械に任せることの見極めが重要です。当社は自前でシステム部を有しており、従来人が行っていた種類や品番が無数に存在する部品検索について、AIで検索するシステムの実証実験などにも積極的に挑戦しています。

次の時代を見据えるタナチョー

「現場を見ない経営は自己満足になる」と語る黒川代表。作業服を着て各拠点や工事現場へ足を運び、働く人たちとの対話を大切にしている。

社員たちが主体となって、会社の思いを言語化するプロジェクトがスタート

明治27年創業の当社は、実に130年以上にわたる歴史を紡いでまいりました。長崎で創業した当初は畳や木製建具の卸問屋でしたが、高度経済成長期にかけて日本の発展に伴い、アルミサッシ、ガラスという分野に進出してきた背景があります。

そうした中でも一貫して掲げ続けてきたのが社是「商根一徹」です。“商人道の根本に徹する”という意味が込められた言葉ですが、時代の変化に適応しながら社会のニーズに応え続けることで、持続的かつ安定的に成長していくとの意志が込められていると私は解釈しています。

2025年からはグループ各社から20代から40代の社員が集まるプロジェクト「次を創ろう委員会」を開始しました。今後のタナチョーが何を目指すべきか、若い社員自身が自分たちの目線で主体的に考えてもらう場であり、まずは大切にしてきた「商根一徹」を自分たちの言葉で再確認していくところから始めてもらいました。プロジェクトでは経営陣、現場の社員、お客さまの声を聞き、その思いに耳を傾ける時間が十分に確保されました。オーナーでもある会長はタナチョーの歴史や歩み、価値観を改めて伝え、私も新技術の対応や世代交代といった経営課題について語りました。

その結果、最終的にはミッション・ビジョン・バリュー・スピリット・スローガンが新たに制定されました。中でもミッションには「技を継ぎ、社会の景色を変える。」を採用。施工や営業ノウハウ、組織運営など会社が培ってきたあらゆる技を伝承し、窓の向こうに広がる新しい景色を作っていこうとの決意をここに込めています。

抱えている思いを言語化するのは簡単な作業ではありませんでしたが、社員から経営陣まで、ひいては取引先やお客さまとコミュニケーションを重ねることで、タナチョーという存在を改めて再確認し、その存在意義を整理するための貴重な時間となりました。議論を通して新しい気付きが生まれ、次の行動につながり、関わる多くの人に好影響を与える。そう私は確信しています。

次の時代を見据えるタナチョー

若手主体でミッションやビジョンを言語化する「次を創ろう委員会」が実施された。社員が自分たちの言葉で会社の未来を考える文化が確かに根付いている。

現場との対話を幾度も重ね、未来の会社づくりに活かしていく

今回のプロジェクトを通して、世代や拠点を超えて建設的な対話がなされる場が形成されたのは大きな収穫となりました。組織が成長するためには、外へ向かって挑戦していく“遠心力”だけでは不十分。社員一人ひとりが共通の価値観を持ち、同じ方向を向いて進んでいく“求心力”が重要な意味を持つのです。私自身、若い人たちとの対話を通して現場の考え方が理解できましたし、経営者としての考え方を率直に伝えることができて、大きな手ごたえを得ました。

私は社員との対話を重ねる活動を継続しており、定期的に全国の拠点を訪問しています。その中には工事現場も含まれており、若手や協力会社の声にも直接、耳を傾けてきました。振り返ってみると、人と地域の多様性を重視しているのも当社の強みなのかもしれません。社内には、同業他社や金融、ITなど、多様な職歴を持つ人材が集まっており、互いにユニーク(特有)な価値観、技能、手法を融合させながら新しい発想、方法、そして時には牽制・抑制効果(惰性に陥らない適度な緊張感と漸進的な改善)を生み出してくれています。また、創業の地である九州のみならず、関東や関西など事業エリアが広いのも事業リスク分散の観点から大きなアドバンテージになっていると感じています。社員たちが、全員で共有できる思いを言語化した今回のプロジェクトには大きな意義があったと自負しています。

次代を担う人材に私から伝えたいのは、人の心を動かす、需要を掘り起こす、変化に柔軟に対応できる主体的な思考・提案力、そして包容力(心・懐の広さ)の高い人物像を目指してほしいということです。人口が増え続け、好景気に沸いていた時代は、住宅やビルを矢継ぎ早に新設する流れが中心であり、商材もある程度規格化されたものが主流でした。しかし、人口減に向かった日本では、既に存在する建物を有効活用する流れとなり、省エネやCO2削減、経済性向上などさまざまな角度からの提案力が問われています。

AIによって効率化できる領域が増える時代だからこそ、人にしかできない複雑な要素を絡めた、理屈を超えた、心情を加味した思考力、提案力、対話、価値創造が重要になるはずです。自身の経験も活かしながら、これから社会で活躍する、未来を担う世代の人たちと対話を繰り返し、会社、業界、社会全体のさらなる発展に寄与していきたいと思っています。

次の時代を見据えるタナチョー

中央区日本橋に本社を構えており、地域貢献活動にも力を尽くす。日本橋保存会の一員でもあり、4月の日本橋まつり、7月の日本橋橋洗いにも多くの社員が参加している。

企業研究のポイント

特定の企業だけを調べていくのではなく、希望する業界全体を多面的に見ていくことが大切だと思います。どんな企業があるのか、そしてその業界におけるバリューチェーンを見ていくことで、自分が知らなかった企業や業種に出会うこともあるでしょう。各企業のポジション、見え方に気づくことにも繋がっていくので、点ではなく面で業界を捉えながら自分が最も目指す方向を定めていくことをおすすめします。

そしてもう一つ大切なのは、希望する企業で働く人と直接話をすることです。職場見学会やインターンシップにも積極的に参加し、情報をもとに頭で企業を判断するのではなく、現場を自分の目で見る機会を作ってみてください。企業のきれいな面だけでなく、リアルな、時には厳しい働く現場を知っていくことも、企業研究には欠かせない視点だと思います。

当社の企業研究をしているみなさんも、会社のいい面だけでなく、建築現場に関わる企業としての厳しさも知るようにしてください。施工職はもちろん、営業職であっても施工現場や商品の製造現場と関わる機会が多いのが当社の特徴でもあります。デスクワークにとどまらない働き方を理解し、ガラスやサッシ、建築設備、エクステリア、インテリアなどを手掛ける当社で働く厳しさと面白さ、その両面を理解してほしいと思います。

【代表取締役社長 黒川 大輔さん】

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「建物と住まいの開口部に関する総合プロデュース業」として、窓ガラス・サッシの施工のほか、ビルや店舗、住宅などの室内建具・建材、設備機器の内装施工にも対応する。

マイナビ編集部から

130年以上もの伝統を誇るタナチョーは、ガラスやサッシといった建材の卸販売と現場施工の両軸から、日本の“景色”を作るために多大な貢献を果たしてきた。黒川代表が語ってくれたように、歴史ある企業だからといって、決して“同じこと”を繰り返してきたわけではない。時代の変化を先取りして自らを進化させてきた結果、130年に渡って最前線で活躍し続けることができているのである。

今回の取材では若手が主体となってミッション・ビジョン・バリュー(MVV)を制定したプロジェクトが話題の中心となった。取材に先駆けてプロジェクト資料を拝見したところ、非常に多くのステークホルダーの声を聞き、丁寧に思いを紡いできた過程が記されていた。今後、自社サイトでMVVを公開する予定だという。MVVを読み込めば、新しい未来を開拓していこうとする同社の思いが理解できるはずだ。

取材直後、黒川代表は作業服に身を包んで、そのまま都内の大型工事現場の視察に出かけていった。多忙な中でも現場の声を聞き、経営に活かしていこうとするその真摯な姿勢は、社員や関係者を大いに刺激しているはずだ。まだまだタナチョーは進化する。そんな予感をさせてくれる取材だった。

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130年以上の歴史を持ちながら、AIや“グラステック”など新技術への挑戦を続けるタナチョー。超高層ビルから個人住宅まで、多様な街の風景の創出に貢献している。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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