最終更新日:2026/8/6

ミネベアパワーデバイス(株)

業種

  • 半導体・電子・電気機器
  • 自動車・自動車部品
  • その他電子・電気関連
  • 重電・産業用電気機器

基本情報

本社
茨城県

取材情報

学生時代の学び・経験、どう活かせている?

社会の根幹を支える「パワー半導体」を形にするべく、情熱を捧げる先輩たち

PHOTO

電気電子、物理、化学――多様な学びが仕事に活かされている

パワー半導体の開発・製造に取り組む同社では、理系というフィールドで多彩な学びを重ねてきた先輩たちが活躍している。今回は、それぞれ異なる専攻を持つ3名に、学生時代と今の仕事について語ってもらった。

(写真左から)
H.N.さん
設計開発統括部 設計二部ダイオード設計グループ
総合理工学研究科 電気・化学専攻修了/2021年入社

T.B.さん
設計開発統括部 設計一部 構造設計グループ
理工学部物理学科卒/2022年入社

K.T.さん
設計開発統括部 設計二部 制御ソフト・応用技術グループ
理工学研究科 量子線科学専攻修了/2023年入社

【H.N.さん】電気電子専攻でも新しい知識との出会いの連続。幅広く学びながら自分を高め続ける

学部時代は医用工学科に所属し、電気や生物、化学など幅広い分野を学びながら、医療・福祉機器に関する研究に取り組んでいました。大学院では電動車椅子に着目し、回路設計やプログラミングといった制御まわりの開発に挑戦。より実践的な技術に触れるなかで、電気工学の知識を活かして、身近な暮らしを支えたいという想いが強まりました。企業研究では、医療業界や家電業界など、生活に密接した分野を中心に調査。そのなかでも、パワー半導体を通じて社会に貢献している当社の姿勢に共感し、興味を持ちました。さらに会社見学で感じた、あたたかい社風にも惹かれ、入社を決意しました。

以来、自動車やエアコン、電源装置などの制御に用いられる電子部品「ダイオード」の設計に携わっています。入社後の2年間は原町工場に勤務し、製品のパッケージ構造を総合的に検討し、最終的な形を導き出す後工程を担当していました。学生時代、電動車椅子の制作でパワー半導体を使用していたためイメージがしやすく、また、研究で使用していたシミュレーションソフトや測定機器が共通しており、学生時代の経験が大いに活かされていたと感じます。

一方で、半導体は専門分野ではなかったため、イチから知識を学びました。先輩方は快く丁寧に教えてくれますし、教育研修制度も充実しているので、着実に身につけることができました。想定外だった苦労は、語学力。海外のサプライヤーとやり取りすることもあるので、もっと真面目に英語を学んでおけばよかったと後悔しましたね。

現在は臨海工場に異動しており、開発の前工程となるチップそのものの構造設計に携わっています。半導体分野は常に最先端の技術が求められるため、開発中は何度も壁に直面します。そうした課題を乗り越えるべく、未解明の事象を分析し、解決策を探っていくプロセスはとても面白いです。今後も、ダイオード設計のゼネラリストとしてさらなる飛躍ができるように、さまざまな経験を積んでいきたいと考えています。

先輩の横顔

3名のなかで唯一、学生時代にパワー半導体と接点があったH.N.さん。理論はイチから学んだが、デバイスを具体的にイメージできたのでスムーズに仕事に取り組めたとのこと。

【T.B.さん】異分野であっても、研究に向き合う姿勢は共通している

物理学科に進学した私は、実験に力を注ぐ学生生活を過ごしました。研究室では、磁性体や反磁性体の特性を持つサンプルを作成して、温度変化による物性の変化を調べるなど、実験的な研究に取り組んでおり、就職活動では、具体的な製品を扱うメーカーを志望。半導体や自動車関連の企業を中心に探していたなかで、当社と出会いました。パワー半導体は未知の分野で不安はありましたが、人事の方の物腰柔らかな人柄に触れ、社風の良さを感じられたことが入社の決め手となりました。

配属後は、電鉄用インバータに搭載されるIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)やSiC(シリコンカーバイド)といったモジュールの設計に携わりました。当時所属していた部署は、担当製品の試作設計から量産移管まで、チップ製造などの前工程からパッケージ組立などの後工程までを一貫して管理する部門であり、主な業務は開発全体のスケジュール調整、進捗報告、不具合対応などでした。

パワー半導体に関する知識はまったくありませんでしたが、学生時代に培った研究への取り組み方が、現在の業務にも役立っていると感じています。未知の事象に直面した際には、「なぜこうなるのか」と仮説を立て、実験と検証を繰り返す――このプロセスは、物理とは異なる分野であっても欠かせないものであり、不具合の原因分析や再発防止策の立案において、研究室での経験を思い出しながら仕事に臨んでいます。

2025年の年初からは、後工程に特化したチームへ異動となり、3D設計ソフトやシミュレーションツールを使用する機会が増え、より深く設計業務に携わるようになりました。業務上、どうしても不具合は発生してしまいますが、“未然に防ぐ”という意識を常に持ち、損失を最小限に抑えるよう努力しています。特に、私が担当している製品は多くの人が利用する電車に使用されるため、責任感を胸に日々の業務に向き合っています。今後の目標は、さまざまな経験を重ねながら深く知識を身につけ、誰からでも頼ってもらえる存在に成長していきたいと思っています!

先輩の横顔

T.B.さんは、異分野の専攻でも問題なく、知識やスキルを習得していけると実感している。先輩方が優しく、気軽に質問や相談ができる環境が成長につながっているようだ。

【K.T.さん】1年目から大きなチャンスをつかむ。経験の有無に関係なく可能性が広がる

大学入学当初は生物学を専攻していましたが、次第に化学への関心が高まり、学部後半には有機化合物の物性評価をテーマに研究を行いました。さらに有機合成をより深く学びたいという想いから大学院へ進学し、研究室を移籍。放射性廃棄物に含まれる放射性金属の化学的分離に関する研究に取り組みました。企業研究では、これまでの学びを活かせる化学メーカーに加え、成長の著しい半導体業界にも興味を持ちました。当社はエアコンや電車に使用されるパワー半導体を製造しており、景気の影響を受けにくい安定性に魅力を感じました。また、地元が茨城県であることから、関東圏で働きたいという希望も叶えられる点が、入社の決め手となりました。

現在は、エアコンなどに使われるインバータICの制御ソフト開発を担当しています。ソフトを作成し、“モーターを動作させソフトの確認”をしているので、お客さまの視点に近い立ち位置として、技術問い合わせ対応の窓口も担っています。日々、ソフトウェア・ハードウェアを問わず、技術的な疑問にお答えしながら、課題解決に向けて尽力しています。問い合わせのなかには製品に人や環境に有害な物質が含まれていないか提示を求められることもあり、予想外にも学生時代の経験がダイレクトに活かされる場面があり、思わずうれしくなります。

当社は若手にも積極的に挑戦の機会を与えてくれる環境があり、楽しみながら成長できていると実感しています。入社1年目には、新しい開発手法である「モデルベース開発」の導入に向けた技術構築を担当させてもらいました。お客さまは日本国内にとどまらず、台湾や韓国など海外の方も。基本的には通訳を介してやりとりを行いますが、先輩方が英語で直接対応している姿を見て、大きな刺激を受けました。このように、尊敬する先輩が身近にいる環境で、成長の機会を数多く与えてもらえることが、日々のモチベーションにつながっています。また学生時代、専攻の変更や研究室の移籍など、新しい環境に飛び込む経験を重ねてきたことが、今の柔軟な姿勢や挑戦心の土台になっていると感じますね。

今後も多くの経験を通じて技術者として成長し、より自信を持って対応できるように努力を重ねていきたいと思っています。

先輩の横顔

日々、学びや発見の連続で楽しみながら仕事に向き合えているというK.T.さん。興味を持って何事にも挑戦できる人には、大きなチャンスが広がる会社である。

企業研究のポイント

学生の皆さんは、今まさにさまざまな分野の研究に取り組んでいることと思いますが、将来、学生時代を振り返ったときに、自分の研究内容を明確に言葉で説明できるよう、日々の学びを大切にしてほしいと願っています。仮に専攻と直接関係のない仕事に就いたとしても、学びを“自分ごと”として捉えた経験があれば、社会に出てから未知の仕事に直面した際にも、主体的に取り組む力が自然と身につくはずです。

また、企業研究を進める際には、専攻の枠にとらわれず、幅広い業界に目を向けることをおすすめします。当社は電気電子系の学生にとって親和性の高い業態ではありますが、化学・物理・工学など、他分野の知見が活かされる場面も多く存在します。異なる専攻の知識を持ち寄り、互いに助け合いながら成長していけることに、仕事の楽しさややりがいを感じている社員も多くいます。

ぜひ、自分の可能性を限定せず、柔軟な視点でさまざまな企業を見てみてください。そうすることで、思いがけない分野で自分の力を発揮できるチャンスに出会えるかもしれません。
<人事担当者・Tさん>

PHOTO
在宅勤務やフレックス勤務が導入されるなど、柔軟に働ける環境を用意。年間休日は125日前後で、有給休暇も1年目から22日付与されるなど、オフタイムの充実度も高い。

マイナビ編集部から

ミネベアパワーデバイスが製造する「パワー半導体」は、私たちの身近な暮らしを支える重要な電子部品である。なかでも、新幹線や鉄道車両、自動車、エアコン、風力発電といった高出力領域が主体だという。他社が参入しにくいニッチな分野でもあり、だからこそ国内外の大手からも絶大なる信頼を寄せられている。

2024年にはベアリングやモーターの製造を得意とするミネベアミツミグループの一員となり、グループ各社の所有する設備や独自技術を融合しながら、新しい価値を創出しようとしている。脱炭素化やEVの普及で電力の高効率変換のニーズが高まる昨今、パワー半導体市場は今後も大きく伸びていくと予想される。そのなかで同社は新製品の開発、新規市場への参入を加速させ、さらなる売り上げ拡大をめざし、真っすぐに走り続けていく構えだ。

専門性が高い事業領域ではあるが、取材に応じてくれた先輩たちのように、半導体についてほとんど知らないまま入社する人材も少なくない。それでも安心してスタートを切れるのは、同社の教育研修体制が充実していることに加え、先輩たちによる手厚いフォローがあるから。同社には人を大切にする企業風土がしっかりと根付いていると感じた取材であった。

PHOTO
インバータの高効率化にかかわるIGBT・SiCモジュールのほか、家電品や自動車、電子機器の分野で用いられる高耐圧IC、パワーダイオードなど多彩な製品を送り出している。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2027に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2028年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

トップへ

  1. トップ
  2. ミネベアパワーデバイス(株)の取材情報