恥をかかないための就活マナー

OB・OG訪問 編

OB・OG訪問とは

志望する「業界」や「企業」で働いている「大学」などの「OB・OG」を訪ね、社内の「雰囲気」や「実際の仕事内容」などを知り、研究することです。

OB・OGの探し方

(1) 大学の就職課に依頼する

大学の就職課(キャリアセンター)には、卒業生名簿が用意されている場合もあるので、聞いてみよう。

(2) ゼミ・研究室・サークルで紹介してもらう

就職課以外にも、このような形で紹介してもらうことも可能である。

(3) 企業の人事部に問い合わせる

周りにOB・OGがいない場合は、企業へ直接電話をするという手もある。紹介はしていない企業もあるが、確認してみよう。

(4) 人脈を使う

友人、先輩、家族、親戚など、自分の周りの人に声をかけてみよう。意外なところから紹介してもらえる場合もある。

アポイントを取る方法

OB・OGとアポイントメントを取る場合、手軽で確実な方法としてマイナビ2025の「訪問予約」機能を使う方法があります。ただし、マイナビ2025に登録されていない企業や、先輩の場合は直接、電話でアポイントメントを取らなければいけない場合があります。その際は、仕事中の相手に対応してもらうことを考えて、話す手順などはあらかじめまとめておきましょう。

「訪問予約」機能でアポイントメントを取る

マイナビ2025の「訪問予約」機能(※下記参照)なら、自分から直接、先輩にメールや電話をすることなく、簡単な手順でOB・OG訪問の予約が行えます。まだ、メールや電話に慣れない人や学校での研究、サークル、アルバイトなどで、こまめに連絡を取る時間がつくれない人にも、おすすめの機能です。

「訪問予約」機能の使い方

下の説明図のように、さまざまな条件設定で先輩を検索したら、訪問可能な先輩を選び、予約画面の必要項目を選択すればOKです。

学生の予約までの流れ

STEP1.
会える先輩を検索

先輩情報検索画面でさまざまな検索条件が設定できます。

STEP2.
会いたい先輩を選択・訪問予約

日程・都道府県を選択して会える先輩を絞り込みます。

STEP3.
参加する会場を選んで予約

日時・会場を選択し、予約。予約画面には先輩の写真とコメントが表示されます。

※この図はイメージです。 実際の画面や機能は変更される可能性があります。


「訪問予約」機能を使う!


電話をしてアポイントメントを取る

自分で直接、電話をかける場合は、以下の点に注意しましょう。

① 集中できる静かな場所でかける

自分の周囲がうるさいことで相手の声が聞き取れなかったり、逆に相手側にも自分の声が聞き取りにくかったりなどということがないように。

② 時間帯は平日、火~金曜日の10時~16時頃がよい

慌しいことが多い月曜日(休日明け)の午前中、平日(月~金)の昼休み中などは、避けたほうがよい。

③ 準備するものは3点

メモ、筆記用具、自分が話す手順・ポイント。

OB・OGとの電話のやり取り

その他の電話応対基本トーク例を見る

OB・OG訪問のメリット

  1. ホームページや会社パンフレット、説明会などで提供されるある程度、整備・用意された情報とは異なり、志望業界、企業の空気やそこで働く人の表情など、生きた情報を得ることができる。
  2. その企業(業界)で働くことに誇りを持ち、いきいきと働くOB・OGと接し、話を聞くことで、志望動機を固めることができる。
  3. 本音の情報を聞き、業界選択の最終確認をすることができる。
  • ※「OB・OG」は、多忙なビジネスパーソンであり、彼らにとってOB・OG訪問とは、「ボランティア」行為であることを心しておきたい。引き受けてもらえたら「礼を尽くす」ことはいうまでもなく、謙虚な姿勢でたくさんの生のお話を伺おう。
  • ※最近報道されているOB・OG訪問に関する「就活セクハラ」等の被害に合わないように、十分注意しましょう。

OB・OG訪問当日の注意点

POINT 1
遅刻厳禁

OB・OGは忙しい中、時間を割いて会ってくれている。遅刻は絶対してはいけないが、万一、電車が遅れそうな場合などは、早めに連絡をして、きちんと謝罪をしよう。

POINT 2
待ち合わせ場所(場所は事前に確認)

会社内が基本だが、喫茶店などを利用する場合もある。

POINT 3
名刺の受け取り方

OB・OGから名刺を渡されたら、両手で胸の高さを保ちながら、「ありがとうございます」や「頂戴します」などと言って、ていねいに受け取る。いただいた名刺はすぐにはしまわず、右側に置いておく(正面に置くと、手元が触れたり、汚したりしてしまう可能性があるため)。

NGマナー

  • その場で名刺に書き込みをする
    名刺は相手の“分身=顔”と考えること
  • すぐにかばんにしまう
    名刺には情報が満載。名刺に興味を持つ=相手に興味を持つこと
  • 汚す
    相手の“分身”を大切に扱うこと

POINT 4
注文

レストランやカフェを利用した場合、注文する品に迷ったら「先輩は何になさいますか?」と聞き、OB・OGの注文したものよりも若干安めのもの、もしくは、「同じものをお願いします」でよい

※ 同じものであれば、運ばれるタイミングも同じであり、お互いに気を遣わなくて済む

POINT 5
質問について

あらかじめ、自分自身で企業研究をし、質問のポイントを絞っておく。 効率的に情報収集ができるよう、想定できる会話の流れを作っておく

ただし、OB・OGが回答しにくい抽象的な質問は避けること。 例:唐突に「仕事とはどういうものですか?」と聞くなど。

OB・OG訪問だからこその生情報・本音情報を聞き出すこと(OB・OGが話したがらないことは、執拗に追求しないこと)。

POINT 6
会計時

レストランやカフェを利用した場合
基本的には、OB・OGが支払ってくれることが多いが、自分も支払おうとする気持ちは持っておくことが大切

OB・OGの自腹の場合、会社経費の場合(先輩が領収書を店からもらっている)と2通りある。どちらであっても「ごちそうさまでした」「ありがとうございました」と心から感謝の言葉を述べること。

OB・OG訪問

OB・OG訪問 NG例

トラブルにならないために、知っておきたいこと

  • OB・OG訪問は、できるだけOB・OGの所属企業を通じて行うことをおすすめします。
  • 訪問する際は、学校の授業や行事などに影響がない範囲で行いましょう。
  • 訪問場所は可能な限り、OB・OGが勤めるオフィスや、工場・研究所、店舗でお願いしましょう。
  • 20時以降の訪問や、カラオケルーム、自宅などへの訪問は避けましょう。
  • アルコールを伴う飲食や、プライベートな質問、個人的な連絡先の交換などには、必ずしも応じる必要はありません。

OB・OG訪問で聞いておきたいこと

OB・OG訪問の意義は、企業のホームページ、企業説明会などではわからない情報や調べ切れなかった情報を得ることにあります。OB・OG訪問を有意義なものにするために、事前に企業研究をし、聞きたい質問をまとめておきましょう。ここでは、企業理解を深めるための質問例をご紹介します。

質問準備のポイント

  • あらかじめ、自分自身で企業研究をし、質問のポイントを絞っておく。
  • 効率的に情報収集ができるよう、会話の流れや質問の優先順位を考えておく。
  • OB・OGが回答しにくい抽象的な質問は避けること(唐突に「仕事とはどういうものですか?」と尋ねるなど)。
  • OB・OG訪問だからこその生情報・ホンネ情報を聞き出すこと。

OB・OG訪問での質問例

    【01】実際の業務について

  • 具体的な業務内容
  • 一日の流れ
  • 一年の流れ(繁忙期、事業に合わせた一年の動きなど)
  • 今までのキャリアについて
  • 業務目標はどのようなものか
  • 仕事が面白いと思うのはどのようなときか
  • 仕事が大変だと思うのはどのようなときか
  • その先輩が企業で目指していること
  • 休日の過ごし方や息抜きの方法は

    【02】社内・社員の様子について

  • 社内の雰囲気
  • 社員の働き方(出産・子育てとの両立の様子やワークライフバランスなど)
  • 入社の前後で、企業に対するイメージに変化はあったか

    【03】事業・業界について

  • その業界ならではの仕事の特徴
  • 競合にはない自社の強みをどう考えているか
  • 自社の課題をどう考えているか
  • 業界の課題、将来性

    【04】待遇について

  • 査定・評価の仕組み、昇給・昇格の仕組み、産休・育休の取得実績
  • 配属の精度について

    【05】インターンシップ&キャリア、自己分析、業界・企業・仕事研究に関するアドバイス

  • どのようなインターンシップ&キャリアに参加したか
  • どのように自己分析、業界・企業研究、仕事研究を行ったか
  • なぜ、その業界を選んだのか
  • なぜ、その職種を選んだのか
  • ほかの志望候補はあったか
  • なぜその企業に入社しようと思ったのか
  • 業務では、学生時代のどんな経験が役立っているか
  • 自分の第一印象はどうであったか
  • 自分の発言や行動について改善点はあるか

質問例を挙げましたが、上記はあくまでも一例です。そのほかにも聞きたい点があれば質問項目として挙げておきましょう。仕事の合間を縫って時間を作ってもらっていることを意識し、質問の優先順位をあらかじめ考えておくことも大切です。

訪問後に忘れてはいけないこと

(1) 必ず、すぐに「はがき」か「Eメール」でお礼の言葉を伝えましょう

OB・OG訪問の後は、簡潔で構いませんので必ずメールや手紙で先輩にお礼を伝えましょう。ここでは、訪問後にお礼のメールを送る際に押さえておきたいポイントを確認しましょう。

訪問後は、熱が冷めないうちにメールの文章を作成することが重要であり、速やかに送ることで相手にも感謝の気持ちが伝わりやすくなります

メールの文例

1 件名
企業で働く人は、毎日たくさんのメールを受信する。件名を見れば何についてのメールかがすぐにわかるようにつける。件名の文字数は、長くならないよう簡潔にする。

2 宛名
宛名には、会社名、部署、名前の順に入れる。また、社名の後株、前株を間違えないようにしよう。「○○株式会社」を「○○(株)」と略すのは失礼になる。

3 名乗り
ビジネスメールでは、どこの誰からのメールかが、すぐわかるよう書くのが基本。必ず名乗ってから、お礼の言葉を入れましょう。

4 お礼と感想
当日のお話を伺ったことの感想などを盛り込み、感謝を伝える。訪問直後に、感想などをノートにまとめておくこと。

5 締めくくり
再度、感謝の言葉を添え、締めくくる。

6 差出人名
署名機能に、あらかじめ自分の氏名、大学名、住所、連絡先(電話番号、Eメールアドレス)などを登録しておくとよい。

7 本文
手紙などの場合は、段落ごとに1文字空けるが、メールの場合は、1文字空ける代わりに、改行し行間(空白)を入れる。1行の文字数は30文字程度を目安にすると読みやすい。ビジネスメールなので、絵文字は使わないように。

(2) OB・OG訪問で聞いた情報は、その日のうちにまとめておきましょう

記憶が新鮮なうちに、まとめておくこと。
時間を作ってくれたOB・OGに対してのマナー、誠実な態度はもちろん、自分自身の熱意などが伝わるようにしよう。OB・OG訪問が、情報を得る好機会であると同時に、自分自身が見られている場であることを忘れないようにしよう。

OB・OG訪問についてより詳しく知るなら

確認問題

Q1.OB・OG訪問のメリットについて、不適当と思われるものを一つ選びましょう。

A. (3) が不適当

解説:
内部情報に関わる情報や機密情報、先方が話しにくい情報などには触れてはいけない。

Q2. 下記の中から、OB・OGとのアポイントメントを取るための電話をかけるタイミングとして、
不適当と思われるものを一つ選びましょう。 

A. (1) が不適当

解説:
月曜日や休日明けの午前中は避けたほうがよい。

Q3. 電話でOB・OGとのアポイントメントを取る前の準備について、適当と思われるものを一つ選びましょう。

A. (1)が適当

解説:
「電話での会話の流れ」の準備をしたほうが、実際の会話の際、臨機応変に応用を利かせることができる。

Q4. OB・OG訪問のときの質問として、不適当と思われるものを一つ選びましょう。

A. (3) が不適当

解説:
給与面などの質問については、失礼にあたる場合もあるので、先方のほうから情報提供がなければ、こちらからは避けたほうがよい。

Q5. OB・OG訪問後のお礼を伝える理由とタイミングについて不適当と思われるものを一つ選びましょう。

A. (3) が不適当

解説:
はがきかEメールで「すぐに」がポイント。すぐに出したほうが、OB・OGもうれしいはずである。

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