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地球を守り、
救う企業
ゴミから電気をつくる?

[株式会社神鋼環境ソリューション]

最先端の廃棄物処理施設には、
環境問題を解決する知恵がたくさん。

環境問題と切っても切り離せない関係にあるのが、ごみ処理の問題です。今回、ご紹介する「地球を守り、救う企業」は、ごみ焼却炉などの廃棄物処理関連事業を手掛ける神鋼環境ソリューション。最初は「ごみ焼却炉にそんなに違いなどあるのだろうか」と思っていたのですが、今回の取材を通してごみ焼却炉のイメージも、そのプロジェクトに携わる仕事の印象も大きく変わりました。

お話を聞いた人

プラント技術部 プロセス技術室 小串雅子
プラント技術部 プロセス技術室
小串雅子

就職活動中に「大きな仕事に携わりたい」とプラント設備関連の企業を探し、2008年に同社に入社。廃棄物処理施設のメンテナンス業務に2年間携わった後、現在のプラント技術部プロセス技術室に異動。様々な廃棄物処理施設の設計・建設プロジェクトに携わっている。

INDEX

ごみを燃やす熱で、電気をつくる。

ごみは大きく産業廃棄物と一般廃棄物(主に家庭ごみ)の2種類に分かれます。現在、小串さんは、一般廃棄物の処理を行う廃棄物処理施設の設計・建設業務に関わっているとのこと。そもそも、ごみ焼却炉というのは廃棄物処理施設の一部を指す言葉。神鋼環境ソリューションは焼却前後のことまで考えたシステム全体を構築し、さらに施設のオペレーションやメンテナンスも行っているとのことでした。「ごみを燃やすだけじゃないの? システムって何?」と疑問を抱いていると、小串さんが察して答えてくれました。
「昔はただ燃やすだけの施設でした。でも、現在私たちの会社が力を入れているのは、ごみを焼却したときに出る蒸気を回収し、その熱を利用して電気を作る“ごみ発電”までできる廃棄物処理施設です」
小串さんが言うには、ごみ焼却炉が大気中に有害な物質や地球温暖化の原因となる大量の二酸化炭素を放出していたのは一昔前の話だとか。現在では電気に加え、燃えカスとして残った灰も資源として再利用できる仕組みもつくるなど、環境へのマイナスを減らすどころか、プラスの貢献もできる施設なんだそうです。
神鋼環境ソリューションが手掛ける廃棄物処理施設の一つ。外観からは企業のオフィスのようなとてもクリーンな印象を受けます。

施設に対する要望は、自治体によって様々。

環境にプラスの貢献ができる側面を持つ廃棄物処理施設とは…。ますます興味が湧いてきました。実際にどのようにつくっているのか、小串さんに聞きました。
「廃棄物処理施設は基本的に市町村などの各自治体から依頼を受けてつくることになります。一度つくったら20〜30年は使用するのですが、日本くらいの人口規模だと、毎年数件以上はどこかで新しい施設が誕生していると思います。当然、自治体ごとに要望が異なるため、私たちのようなメーカーはその要望を見極め、施設の提案を行っていくのです」
「自治体ごとの要望?」と再び疑問を抱いていると、小串さんは「まず、地域によって出るごみの性状が異なります。たとえば、石油を原料としているプラスチックのごみが多く出るような地域では、ごみを燃やしたときの発熱量も大きくなるため、ごみ発電の効率も高くなるのです。最終処分(埋め立て)ができる場所がない自治体は灰の資源化にも興味を持っています。そもそも、ごみの分別収集も自治体によって異なるように、ごみに対する考え方や処理方法は意外と地域によって差があるのです」と教えてくれました。
さらに、廃棄物処理施設を建てる立地や施設から出る水の処理の問題など、様々な条件を鑑みながら提案を行う必要があると言います。

日本全国に出張し、現地調査をすることも。

どんどん廃棄物処理施設のイメージが変わってきました。今度は、もう一歩踏み込んで、小串さんの日頃の仕事内容についても質問してみました。
「自治体ごとに要望も条件も異なるため、お客さまへのヒアリングだけでなく、現地の調査も欠かせません。施設を建てる場所はまれに都市部もありますが、やはり山間部などが多いため、人気の少ない山道をナビを頼りに車で向かうことも少なくありません。また、調査は大切な仕事ですが、お客さまは日本全国にいますし、普段行かないような場所を訪れたときは帰りにちょっとその土地の美味しいものを食べたりすることも。上手に楽しみながら働いています(笑)」と小串さん。なんだか一気に親近感が湧いてきました。
ちなみに、ヒアリングや現地調査の後は半年以上の時間をかけ、施設全体をどんなシステムにするかを社内で何度も話し合い、提案用の設計図面や見積書に落とし込んでいくそうです。また、完成後の施設を訪れ、大気中に放出される有害物質の数値を測るなど、データ取得も重要な仕事の一つとのこと。こうした一貫したソリューションを手掛けられるのも、神鋼環境ソリューションで働く醍醐味なのだそうです。

廃棄物処理施設は、まだまだ進化する。

最後に、小串さんに廃棄物処理施設の未来について聞いてみました。
「ごみは絶対になくならないし、燃やさなくてはいけません。しかし、燃やせば当然、二酸化炭素が出てしまいます。そのため、その二酸化炭素を回収して大気中に放出する二酸化炭素の量を削減する研究も進めています。また、ごみ発電に関しても現在、熱量のうち電気に変えられているものは20〜25%程度です。残りの70%の熱量をどう有効活用するか。温水にして農家やプールに送るといった再利用をしている自治体もありますが、まだまだ工夫の余地があると思います」
さらに、「そもそも学生の時に環境に対する興味や意識はありましたか?」という質問をしてみると、「興味は持っていました。しかし、この会社でここまで貢献できるとは知りませんでしたし、この仕事をすればするほど、より環境に貢献する仕事がしたいという思いが強くなりました。それに、自分自身が生活の中でごみを出す際の意識も大きく変わりましたね」と小串さん。
地球を守り、救う企業の最前線で働く社員は、環境貢献に対する大きな目標も持ちながら、身近な毎日の小さな行動まで気を遣っている素敵な方でした。

マイナビ編集部の声

ごみを燃やす廃棄物処理施設がここまで進化しているとは知りませんでした。地球環境を守り、救うために、様々な企業やそこで働く社員が頑張っているのだと改めて感じ、自分自身のごみの捨て方も意識したいと思いました。

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