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社員のことを
思い過ぎ企業
さようなら、異動ガチャ!

[日本食研ホールディングス株式会社]

アピールとスカウトで成り立つ人事。
自分のキャリアは自分で決める。

「異動や転勤は社員の意思で」と言い切る日本食研。その根底には社員の幸せを思う姿勢がありました。製販一貫モデルという独自のビジネススタイルで『たれ類の出荷量・出荷金額国内No.1』を誇る同社。2024年度はグループ全体で、過去最高の売上を更新しています。国内85カ所、海外は10カ国51カ所に事業所を展開する規模で、社員ファーストの経営を実現するのは簡単なことではないはず。その社員ファーストに至った想いや具体的な施策について、人財開発部の桑山さんにお話を伺いました。

お話を聞いた人

人財開発部 部長 桑山 哲朗
人財開発部 部長
桑山 哲朗

1996年4月入社。富山営業所で営業を担当。1999年に千葉本社に異動となり新卒採用に携わる。2003年より愛媛本社へ。「日本食研で働いてよかった」と思える会社づくりを目指し、人事制度改革に取り組む。2022年8月より人財開発部部長。

INDEX

上司さえ口出しできない、異動制度。

「日本食研は、会社命令の異動がないんです」と桑山さん。いったいどういうことかと伺うと、「スカウトのSとアピールのAを組み合わせた“SA人事制度”で人事は決まる」のだそうです。うちの部署へ来てほしいと社員を誘うパターンと、希望の部署へ異動したいと社員が申し出るパターンで人事が回っているといい、スカウトされた場合、尊重されるのは本人の意思のみ。受け入れるか断るか、所属部署の上司でさえ一切口出しできないというのです。
とはいえ、スカウトを断ると後々面倒なことにならないのでしょうか。「やりとりは人財部を介して行われ、本人に直接連絡することは禁止されています。実際、私もスカウトして何度か断られていますが、まったく問題ありません」。そもそも入社前の就職活動は行きたい会社を自ら探し、希望の仕事をアピールするのに、入社したとたん会社が全部決めるのはおかしい、という社長のアイデアからこの制度は始まったそうです。社員の自立を促す目的もあり、自ら手を挙げたり、求められたりすることでモチベーションも高まるといいます。

転勤お断り。意思表示の権利もある。

ちなみに、社員は転勤したくないという意思表示もできます。「“ホームタウン制度”といって、生活基盤にしたい勤務地を設定できるほか、転勤が可能かどうか、可能な場合、県やエリアなどの範囲も設定できます」と桑山さん。この規模で働く場所を自由に設定できる企業は、なかなかないのでは?しかも、この設定は年に1回自由に変更できるそう。たとえば、“独身のうちは転勤できるけれど、結婚して子どもが小さいうちは転勤や単身赴任はしない”とか、“子どもが手を離れたので転勤可能になった”など、プライベートの状況に合わせた働き方が実現できるといいます。「導入にあたっては課題もありました。事業所で欠員がでたときに希望者が誰もいなかったらどうするのかとか、本社は希望者が多いが地方をどう回していくかなど。マネージャークラスはどうしても任せたい場所がでてきますから、その場合は手当を払って転勤してもらうのか、その原資はどうするのかなど。本当にたくさんの課題を一つひとつ解決しながら実現できました」。どうしてそこまで社員ファーストにこだわるのかを尋ねたところ、「経営の目的は社員の幸せ」という考えがあると言い切ります。

社員が幸せになることが、経営の目的。

「私もいち従業員ですから、日本食研に勤めて幸せを感じたいですし、仕事・会社を通して世の中の役に立ちたいと思うんです。もう20年以上前になりますが、私も愛媛本社の人財部へ、自らアピールし異動しました。もちろん、当時はその制度や言葉はありませんでしたが、千葉で新卒の採用を担当し自分が採用した社員たちが『この会社で働いてよかったと感じられる、会社づくりに携わりたい』と考えたことがきっかけです」と桑山さん。日本食研の本社は愛媛と千葉の2カ所。「人事制度から変えるなら、社長のいる愛媛だ」と希望し、社長のもとで社員ファーストの制度設計に取り組んできたといいます。「年功序列の給与体系をやめて頑張った人に還元したり、SA人事制度やホームタウン制度をつくったり。今は残業ゼロの働き方も目指しています。夫婦共働きが主流の世の中で、たとえば子供のお迎えも、残業の可能性があったら予定が立ちません。家族の生活を支えるために残業はなくす、それが社員が幸せを叶える会社なのです」。

成長を見える化する“あゆみプラン”。

また、日本食研では、“あゆみプラン”という取り組みの中で、社員の成長を支援しています。1年を振り返り成長を実感してもらう“あゆみ面談”や資格取得支援で成長をあと押ししています。「惣菜管理士、フードコーディネーター、食品表示検定の3つの資格はとくに奨励しています。お客様への営業の際も資格があると役立ちます」。3級、2級、1級と学びを進める社員も多いそうで、モチベーションの高さが伺えます。

※合格すれば資格取得にかかった費用を全額会社が負担、通信教育も修了すれば年間上限3万円までは会社が負担してくれる。

社員一人ひとりの成長促進/推奨資格所得者
この10月から、新しい取り組みも始まるといいます。「“研修の森”といって、「共師共学」を教育理念に、社員が自ら講師になって研修を開催するというもの。誰もが手を挙げることができ、3名以上の参加者がいれば実施。参加者の評価によってインセンティブも支給します」と桑山さん。すでに愛媛本社ではプレ開催を実施し、15講座にのべ600人以上の申し込みがあったそうで、社員の評判は上々だといいます。一番人気は、“退職金制度の運用講座”だったそう。退職後のことまで心配してくれるとは、社員ファーストが徹底されています。今後は、「料理長が主催する“上手な卵焼きの作り方講座”なども考えています」と、さすが食品会社ならでは。社外に向けても人気が出そうです。
現在はあゆみアプリを開発中で、研修の森をはじめ、成長を支援するコンテンツを集約する予定とのこと。「今後はこれまで以上に社員の成長をあと押ししたい」と桑山さん。成長と幸せはつながっている、と話してくれました。

マイナビ編集部の声

「自信をもって堂々としている人には魅力がある」と桑山さん。なるほど、スカウトされたら自信になるし、アピールするためには努力して自信をつけるはず。ちなみに同社の採用基準は人柄重視なんだとか。一緒に働きたい人ばかりだから、社員の幸せと自立、成長をサポートしたくなるというのも頷けます。とことん社員ファーストな同社なら、ワークライフバランスをとりながら自分なりのキャリアプランを描けそうですね。

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