マナーに関する素朴な疑問 Q&A

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服装

Q.スカート丈はひざが隠れるくらいがいいってほんと?

ひざが隠れるくらいの長さが無難です。

その理由ですが、面接を受ける際、椅子に座ってやりとりしますよね。スカートは、座ると必然的に上に上がります。つまり、立っているときよりも座っているときの方が丈が短くなるのです!

以前、いよいよ最終面接!と役員室に通されたら、背の低いソファで、座った途端埋もれるような感じになってしまい、「座っている間中、ずっと気になって面接に集中できなかった」という学生さんがいました。

自分のスタイルが綺麗に見えるスカート丈があります。ひざを出したほうがいい人、ちょうどひざ丈のほうがいい人、それぞれですから、全体のバランスを見て、選んでくださいね。

Q.スーツはストライプ柄じゃないほうがいい?

街を歩いていると、紺か黒のスーツを着た女子学生が目立ちますよね。でも、紺か黒を着なくてはいけない、という決まりはないのです。確かに紺や黒は無難ではありますが、ビジネスシーンに合う色や柄であれば、問題ありません。

では、どういった色や柄がビジネスシーンに合わないのでしょうか。

おそらく、ピンクや赤、幾何学模様など。これは常識的な範囲なのでわかりますよね。一方で、ベージュやストライプ柄は、皆さんの先輩である社会人女性もよく着ています。だから、実は学生の皆さんが着ていても問題ないのです。

ただ、人と違った色や柄のスーツを着る、ということは、その時点で目立つこと必至です! 柄モノはその人のセンスが表れますので、センスに自信のある人は着てもいいと思います。でも、せっかく着たのであれば、自信を持って堂々と振舞ってくださいね。

Q.スーツはできればスカートがいいの?

まったくそんなことはありません。パンツスーツだって立派な就活用スーツです。

実は一昔前、女性の社会進出がまだまだ遅れていたころは、「女性=スカート」という時代がありました。でも今は女性も男性と同じように社会で活躍する時代です。万が一、パンツスーツだったからという理由で不採用にするような会社があったとしたら、そのような会社は候補から外した方がいいかもしれません。

Q.シャツは白が基本なの?

絶対に白でなければならないという決まりはありません。薄いブルー、ピンク、イエローなど印象を考慮して自分らしく選択すればよいと思います。

Q.シャツ以外のインナーはまずいってほんと!?

本当です。

襟がある服は、一般的に「フォーマル」の分類になります。高級レストランに行くと「襟のあるシャツ着用」とルールが記載されていることもあるくらいです。そして、そう書かれていたら、男性は絶対に襟付きシャツ、ジャケット着用、サンダルは不可とされており、万が一知らずにジャケットを着ないで来店してしまった場合、お店に入れないこともあります。慌てて買いに行ったなんていう話もあるくらいです。

一方女性は、そこまで厳しく言われませんが、それでもやはりビジネスシーンでは、女性だからなんでもよいということはありません。仕事の場はフォーマルだと思ってください。

「カットソーでもよいですか?」と質問を受けることがありますが、これも正式に言えばフォーマルではありません。社会人の先輩女性たちが、夏場はよくカットソーを着用していますが、あれは正式にはフォーマルなものではない、と理解してください。

皆さんはまだ学生です。社会人として実績を積み、認めてもらうのはこれからです。仕事で成果を出してからは、ある程度型を崩すのはOKですから、まずは形から頑張りましょう! そして、シャツはパリッと糊を利かせ、アイロンがかかっているとステキに見えますよ。最近では形状記憶シャツもあって便利ですが、何度も洗ってヨレヨレになってきたら、必ずアイロンをかけて面接に挑みましょう! 見た目も気持ちもシャキッとしますよ。

ヘア&メイク

Q.髪は肩にかからないように結ばなきゃダメ?

「髪が肩にかかる人は結ぶこと」と聞いたことがある人は多いかと思いますが、なぜそのようにしなくてはいけないのか、ということを考えてみましょう。

まず、髪が長いと、動いた時、特にお辞儀した際にバサッと前に落ちてきます。単純に、長いとだらしなくなるから結びましょう、という意味なのです。

ですから、肩にかかる程度の長さだったとしても、お辞儀などで動いた際に、顔にかかったりヘアスタイルが乱れなければ、わざわざ結ばなくても大丈夫です。
極端に言えば、ロングヘアでも、企業風土に合っていたり、清潔感が保てれば、結ばなくてよいことも。

たまに、ギリギリ肩にかかるくらいの長さの人が無理矢理後ろで2センチくらいの長さを束ねている様子を見かけますが、これはむしろバランスが悪く見えるので、必要ないでしょう。

しかし、それでもマナーの本などに書いてあるから心配…と思った人は、思い切って短く切ってしまうか、結んでもおかしくないくらいに伸ばす計画を立てるのもおすすめです。

また、ロングヘアの人は、特に夏場、動きやすいように、アップにしてしまうのもおすすめ! 

爽やかな印象を与える効果もありますよ。

Q.パーマやカラーリングはしない方がいいの?

そんなことはありません。
パーマやカラーリングは、あなたの個性を強調するものでもあります。それが似合っているか、ビジネスシーンに適切かどうかが大事なのです。

たとえば以下のような人はパーマをかけてみるとよいでしょう。

(1)癖毛が強く、どうしても決まらない。 朝、準備が大変…。 (2)髪を伸ばし途中。長さが中途半端で、 どうしても肩の辺りで跳ねてしまう。
(3)顔周りを少し華やかに明るく見せたい。

こんな人にはおすすめです。顔周りに軽くパーマをかけてみると、表情にパッと動きが出て、明るい印象が出る可能性があります。

また、カラーリングですが、一昔前は、髪を染めるなんて…というマイナス評価を受けることがありましたが、今ではそんなことはありません。ただ、色合いには気をつけましょう。黄色くなりすぎないように。自然な茶色で、日の光やライトに当たると明るく見えるくらいがちょうどよいでしょう。

髪の毛の手入れも、実はその人となりを表します。カラーリングのし過ぎでギシギシに痛んだ髪もNGですが、黒髪だから良いと思って何もせず、ボサボサの状態なのも同じくらいNGです。清潔感を意識して、自分に合うスタイルを見つけましょう。

どうしてもわからなければ、美容院で相談してみてください。就活用にへアセットをしに来る学生さんも多いそうですから。

Q.マスカラやつけまつげはNGって、ほんと?

目の周りにお化粧する時、あなたはどこを意識しますか? より、目を大きく見せたい!と思う方が多いのではないでしょうか。目を大きく見せることで、可愛く見えるからというご意見もありそうですが、もう1つ大事な目的は、「表情を豊かにする」ということです。

普段、人と対面で話す時、相手の目を見ますよね。そのとき目から、「喜び」「悲しみ」「驚き」「怒り」など、さまざまな表情を読み取ることができます。面接時も一緒です。面接官は、あなたの目の表情から、真意を読み取ろうとします。それは、入社意欲、仕事に対する姿勢などです。目には表情があります。

面接で、意欲や前向きな姿勢を相手に伝えるためには、目を強調することも効果的です。ですから、マスカラで目を強調させるという方法は、間違っていません。 不自然なマスカラやつけまつげにならないようバランスが大事です。そのことを心がけてくださいね。

Q.ネイルアートやマニキュアはNGなの?

第一印象として大切にしたいのは、「清潔感」です。 そういう意味でマニキュアもネイルアートも清潔な印象を与えるかどうかという観点で検討するのがよいでしょう。

手は、会話するときジェスチャーで使ったり、また、顔の周辺に持っていくことも多いですよね。皆さんの話の内容を表現する大事なツールです。その分、相手に与える印象は大きいのです。思った以上に手は目立ちますから、気をつけましょう。

その他

Q.学生っぽいしゃべり方はまずい?

学生っぽい喋り方だ!と思われてしまうのはどんな場合でしょうか?

人事担当者の方に確認すると、

(1)語尾が上がったり伸びたりする
(2)喋り方がハキハキしていない
(3)高い声で甘ったるくしゃべる


このようなご意見があがってきました。このような喋り方は、相手に「仕事もこの調子なのか!?」「お客さまにもこんな話し方をされたら困るなぁ」と不安感を与えてしまいます。

つまり、学生っぽい喋り方だと、学生の意識のまま仕事をするのでは?とか、責任感はあるの? 仕事で甘えるのでは?などと、不安を抱かせてしまうのです。

就活生は、社会人とのきちんとした会話の経験が浅いので、社会人らしく話すようにと言われても、急にできるものではありません。やはり慣れも必要です。そのためには、今のうちからアルバイトなどで社会人と会話する機会を積極的に設けたり、自分の喋り方を録音して、自分のクセに気づくなどの努力が必要です。ぜひ、信頼されるような喋り方を習得してください。

それから、敬語も慣れが必要です。敬語を使い間違えたからといって、それだけで落とされることはありませんが、面接中、敬語の言い間違いに気づいてしまい、会話が前に進まなくなってしまう人もいるようです。しかし、それはあまり気にしないで大丈夫です。敬語の間違いよりも、学生っぽい喋り方のほうがマイナス評価ですよ。

Q.面接では、ゆっくり話した方がいいの?

面接は、あなたがどんな人なのかを全身で伝える機会です。エントリーシート(ES)に記載されている内容だけではわからない、人柄はもちろん、仕事への姿勢、どんな能力や強みを持っている人間なのかを会話しながら伝えていきます。

ここで1つ問題です。相手が受ける印象、記憶に残る要素として、話の内容は、100%中どれくらいだと思いますか? 正解は、たったの7%と言われています。実は、それ以外の情報をもとに、相手は皆さんの印象を決定づけたり、覚えてくれていたりするのです。では「それ以外」の情報とは何でしょうか? それは、声のトーン、スピード、語尾などの喋り方と、身振り手振り、顔の表情などのジェスチャーといった「動き」です。

ここで試しに、同じ内容のESを早口でしゃべるパターンと、ゆっくり落ち着いてしゃべるパターンとで比べてみてください。同じ内容なのに伝わる印象が違うはずです。おそらく、後者のほうが安定感がある、落ち着いているなど、ビジネススキルを持ち合わせているという印象を与えるのではないかと思います。

しかし、だからといってずっとゆっくりしゃべるのがよいわけではありません。相手に印象を残すためには「変化」も大事です。そのためには、ずっと同じトーンではなく、抑揚をつけて話す必要があります。

たとえば、一生懸命頑張ったことを話す時には、淡々とゆっくりしゃべるだけでは気持ちが伝わりませんから、少し早口でも元気に話すことを心がけましょう。あなたが伝えたい言葉を相手にしっかりと伝えるためには、いろいろな声のトーンやスピードを組み合わせることも大事です。これは、いわゆるプレゼンテーションスキルになりますから、練習あるのみ! 必ず身につきます。

Q.ブランド物のバッグは避けるべき?

就活用のバッグは、できれば、A4サイズの書類が入る黒のバッグがおすすめです。ここで指すブランド物とは、いわゆるイタリアやフランスの人気ブランドの製品のこと。金額的には10万円以上のもののイメージです。

もちろん、ブランド物が絶対にダメ!というわけではありませんが、誰が見てもどこのブランドのものかが一目でわかるような、ロゴ(ブランド名)が前面に出ているものは避けたほうが無難でしょう。どう見られるのかも考えてることも大切です。

Q.ネックレス・指輪・ピアスなどのアクセサリーはしてもOK?

さりげない大きさのアクセサリーなら問題ないでしょう。アクセサリーはアクセントになります。上手に身につければ好印象につながることも! では、どんな基準で選んだらよいのでしょうか。アクセサリーの種類別に考えてみましょう。

(1)ネックレス シルバーかゴールドでチェーンの細いタイプだった場合、ペンダントトップは小さめがおすすめです。だいたい直径0.8mm以内がよいでしょう。

(2)指輪 アクセサリーの中でも、指輪は意味を感じさせるアクセサリーです。皆さんのプライベートを想像しやすいアクセントになりますので、面接官に余計な詮索や誤解を与えないように、外しておいたほうが無難です。

(3) ピアスも小ぶりのタイプであればOKです。その際、揺れるようなものではなく、耳たぶにフィットするキャッチタイプがおすすめです。特に、耳を出すヘアスタイルですと、ピアスが顔の表情を明るく見せる手助けをしてくれることもあります。

Q.日焼けしていない方がいいってほんと?

「就職活動せずに遊びほうけていたんじゃないか?」と思われるから日焼けは気をつけて、と言う人が昔からいましたが、企業は、昔も今もそんなことは気にしていません。もし不採用だったとしても、「日焼けしていたから」なんて理由は絶対にありませんから、安心してください。

逆に、日焼けを上手にアピールにつなげることも可能です! 日焼けしている、ということは、その人の特徴になります。きっと面接官は、「ずいぶん日焼けしているけれど、何かやっていたんだろうか?」と考えるのではないでしょうか。そこから話が広がり、日焼けするほど夢中になったこと、頑張ったことなどをアピールすることもできますよね。

また、就職活動中は、就職活動だけしかやってはいけないわけではありません。さまざまな活動がおろそかになっていなければ、今も活動しながら両立を頑張っている、ということもアピールとしてOKです。そして面接の時には、日焼け=元気なイメージにつながりますから、そのイメージに負けないくらい、明るくハキハキとアピールしましょう。

不健康な黒さでなければ、まったく問題ないですよ!