教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

全てはマラソンが手本になっている
ランナーから社長、監督、リーダーへ
アテネ五輪に出られなかった後、次の目標を定められず私が悶々としていると、小出監督は「いいよ、ゆっくりすれば」と言ってくれました。
しかし、かえって「このまま甘えていてはいけない。残された陸上人生を、覚悟を決めて全力で挑まないと前へ進めない」と焦る気持ちが自分の中で強くなっていきました。そこで決断をしたのは小出監督の下を離れることでした。
ランナーとして指導してもらえる環境を離れ、自分自身で「チームQ」を結成したことで、ランナーであると同時にチームの社長、監督、リーダーへと立場が一転しました。それまでは食事も体のケアも全てを自分で管理したいと抱え込んでいましたが、立場が変わってチームのスタッフとともに仕事をする中で、それぞれの持ち場をプロに委ねる大切さを知ることにもなりました。
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お願い! 他己分析自分の立場を客観的に見る
チームQという自分のチームを立ち上げたものの、当時の私にリーダーや監督の素質があったかいうと、正直わかりません。ただ一つはっきりしていた部分は、チームQの中での自分の立ち位置はどこなのか、果たせる役割は何かを考えて、常に自分らしさを探し続けていたということです。
マラソンは個人競技ですが、一人でスタートラインに立てるわけではありません。監督がいて、栄養士さんが食事の管理をしてくれ、フィジカルトレーナーさんが体をケアしてくれて…と多くの人に支えられてようやく皆で一つの目標を目指してレースに臨みます。
それまでも感謝の思いはありましたが、自分のチームを持つようになると、より力を貸してくれる人の存在がありがたかった。チームの中で私がすべきことは、今までのようにトレーニングや食事、体のケアを全て自分で管理するのではなく、プロに任せることが大事だと気づいたのです。
自分で抱え込みがちな私には、人に委ねる感覚に慣れるのはとても難しいことでしたが、これはチームを運営していくために私に課されたとても大切なミッションで、そのポジションを取ることがチームの中で自分らしさを発揮できるものであると考えました。
例えばサッカーなら、自分が得点を狙うだけではなく、アシストすることも大切ですよね。そのためには俯瞰して客観的に自分の立ち位置を見なくてはいけません。得点を取ることが自分らしさの人もいれば、アシストして点を取りやすくチームをサポートする人も必要で、それがその人らしさになるのだと思います。

立場が変われば自分の果たす役割も変わる
自分の役割や立ち位置というのはいつも一定ではありません。チームのメンバーが変われば自分の役割も変わりますし、必要に応じた切り替えも必要でした。チームQの中で私は時には選手、時にはリーダーとしての役割を使い分け、自分が監督だったらこんな練習をさせるというように、客観的な視点で自分自身のトレーニングメニューも作っていました。
知っておきたい
就活情報
面接官が変われば、求められるポイントも変わる
就活で避けては通れない面接は、その段階によって面接官の立場が変わることが多く、それに伴い学生に対して投げかける質問や意図が異なるケースが一般的。例えば多くの場合、一次面接では現場の若手社員が、二次面接では年次の高い人事担当者が、最終面接では経営者や役員が担当することになる。それぞれ求められるポイントが異なるので、段階に合った対策をしておこう。
各面接でのチェックポイント例
一次面接
社会人としての基礎力
マナーやコミュニケーション能力
二次面接
論理的思考力など学生の特徴
人柄や価値観と社風のマッチ度
最終面接(役員面接)
企業への理解度
入社意欲(志望度の高さ)
自分の役割を果たすためのヒントはマラソンにあった
自分の役割は何か、自分らしさを知るためのヒントは実は続けてきたマラソンにあるのです。かつて小出監督のもとで練習するようになったとき、監督に見てもらえる選手になるためにはどうしたらいいのかをとことん考えたあの経験が今、生きているのです。今の自分にできることを一生懸命考えて、今日何をするべきなのかを探すことで自分の役割を見つけられます。

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STEP 1
役割を見つけよう
自分には何ができるのか、どう生きていきたいのか。簡単でもいいので、日々の生活のなかで自分の役割を見つけてみよう。
企業研究を通して興味を深掘りしたり、部活動での役割を振り返って自分を見つめ直したり、自分の長所や短所を理解するのもヒントになる。 -
STEP 2
自分らしく働く方法を考えてみよう
STEP1によって自分の役割が見つかったら、それを生かす方法を考えてみよう。
自分が企業に勤めた際にどうすれば自分らしく、その役割を果たせるのかが少しずつ見えてきたら、それを業界や企業を探す軸の1つにすることで、自分らしく働く仕事に近づくことができる。
自分らしい仕事に巡り合うコツ!
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