限られたものだけを設計するのではなく幅広い業界のお客様の多様なニーズに応えること。新規性に富む仕事に携わるチャンスとモノづくりを支えるやりがいがあります。 木口 佳和 エスペック株式会社 製品開発部 開発1グループ 2006年入社 理工学部 機械工学科卒
マイナビページ

入社時から、製品開発の部門に配属となり、新製品の構造設計を行ってきた。
冷熱衝撃装置や真空オーブンのモデルチェンジを担当してきたが、現在は、恒温恒湿器の開発を担当している。

Interview

アイデアを生みだす苦悩と達成感

エスペックの主力商品でもある恒温恒湿器は、装置内の温度や湿度を一定の範囲で制御し、任意の環境をつくりだす装置。モノづくりの現場に、欠かせない試験器のひとつである。木口さんは現在、神戸R&Dセンターに勤務し、この恒温恒湿器のモデルチェンジに携わっている。
恒温恒湿器は、試験器の中でも小型の部類に入るため、開発では装置の中に部品をどう納めるかがポイントになる。モデルチェンジでは、基本的に大きさを変えず新機能を盛り込むため、どうしても部品点数は増えてしまう。平均で300点、多いものだと1,000点近くにのぼる部品を、限られたスペースに収めなければならない。
「各部品に特性や条件がありますから、単純に並べ替えれば良いわけでもありません。はじめは製品について知らない部分も多く、現行品の図面を見て組立図を書いたり、現物を観察したりしているだけで1日が過ぎることもありました」
なかなかアイデアが浮かばず、追い込まれることもある。ただ、そんな厳しい状態を乗り切った時の達成感は何物にも代えがたい喜びだという。

見えないフォローが若手を育てる

入社1年目から設計を任された木口さん。当時は右も左もわからない状態で、たくさんの失敗も経験した。作業の全体像を把握できておらず、完成があと5分遅れていれば大問題になってしまうような事態を引き起こしてしまったこともあった。
「先輩の助けで何とか乗り切れましたが、すごく迷惑をかけたことを覚えています」
その反面、現場の先輩たちは、普段の仕事にはあまり口を出さなかった。新人の木口さんにとっては、もっと指導してほしいという思いもあったという。それが大きな間違いだと気付いたのは、自分が後輩を持つ立場になってから。
「自分自身、入社当時は無我夢中でわかりませんでしたが、実際にはすごく手助けしてもらっていたことが育てる側になってわかったんです」
自分で考え行動する習慣を身につけさせるため、気付かないところでさりげなくサポートしてくれていた先輩社員。これに気付いたとき、木口さんは、良い先輩に恵まれていることを改めて実感したという。

受け継がれるエスペックの文化

木口さんが担当する本体構造の設計は、社内のあらゆる部署との連携が必要な部門。そのため、これまで知らなかった冷凍や電気系の知識が身についたり、他部署の仕事内容がわかってきたりと、知らないうちに仕事の幅も広がっているという。
「自分の成長を実感することができるところも、この仕事の魅力ですね。エスペックは、自分から手を挙げて行動する社員に、どんどん仕事を任せてくれる会社です。これからも先輩方の教えを守り、自分で考えて行動し、その結果を製品に活かせるような技術者を目指したいですね。そしてその思いを後輩にも伝えていければと思っています」
若手に機会を与えるだけでなく、その機会を先輩たちが、陰になり日向になりフォローする。人を大切に育てるエスペックの文化は、その技術とともに確実に受け継がれている。

インタビュー 一覧へ戻る