特定非営利活動法人ウイング路をはこぶ【NPO法人W・I・N・G－路をはこぶ】

　施設見学で「楽しそう！」と思ったからです。もともと福祉関係の仕事に興味はあり、高齢者施設でアルバイトしたり、就職活動で他の福祉施設にも見学に行ったりしていました。この法人の雰囲気は他の施設とは違い、自分の中の「福祉」や「介護」の概念を覆し、介護・福祉の業界でよく聞く「しんどそう・大変そう」などというイメージを感じさせず、活発に、いきいきと過ごす利用者さんやスタッフの姿がとても印象的でした。説明会でも「ビー玉アート」やショップ、利用者さんとの旅行、国際交流など様々な活動を行っていることを知り、私もこの法人の一員として利用者さんの生活を支えつつ、楽しいことだけでなく、それまで難しいと思われていたことにも積極的に挑戦していきたいと思うようになりました。「障害があるからできない」が当たり前ではなく、「できる方法」を考え、障害を理由にして可能性を潰さないという考え方がベースにある職場――一見、重症心身障害者と呼ばれる利用者さんと一緒に取り組むのは難しいと思われることも、この法人でなら実現が可能かもしれない…それがこの職場を選んだ一番の理由です。

　私は音楽が好きなので、音楽のイベントができたらいいなと思っています。実際に現場で働いてみて、目が見えない方や言葉でのコミュニケーションが難しい方がいますが、そんな利用者さんであっても、音楽が好きで、歌ったり、リズムに乗って体を動かしたりする方もいます。音楽は障害も人種も年齢も関係なく楽しめるものの1つなのかなと改めて感じました。利用者さんに演奏を聴いてもらうことも、利用者さん自身に演奏を体験してもらうのも楽しめると思います。楽器が演奏できなくても、自由に歌ってもらったり、手や体を使って音を出すのも音楽になると思います。様々な方法を考えてみんなで楽しめる音楽イベントができたらいいなと考えています。

　就職先として「福祉」「介護」「障害者」と聞くと、「大変そう」とか「自分にできるのか…」という不安が最初に思い浮かぶという人も少なくないと思います。私も就職活動中はそういったイメージが強く、続けていけるのか、障害者と上手く関わることができるかなど、不安な要素が多かったです。実際に入職してみると、もちろん利用者さんの生活を支える仕事でもあるので、大変なことや重い責任が伴う仕事もありますが、それ以上に楽しくて、それまで持っていた不安はなくなりました。日々を過ごす中で利用者さんが楽しんでいる様子や笑顔を見られたときはとても嬉しく、自然と私自身も一緒に楽しみながら働くことができるようになっていました。介護・福祉の仕事にマイナスなイメージを持っている方も、一度見学に来てみてもらいたいです。今まで持っていたイメージが変わると思います。とても楽しく、やりがいもある仕事だと思います。就職活動、大変だと思いますが後悔のないよう頑張ってください！

2021年入職／生活支援員