最終更新日:2025/3/31

松山技研(株)

  • 正社員

業種

  • 金属製品
  • 非鉄金属
  • 自動車・自動車部品
  • 精密機器
  • 重電・産業用電気機器

基本情報

本社
長野県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

EV車から産業用ロボットまで、金属加工技術で最先端分野のモノづくりを支援。

PHOTO

手厚い研修や資格取得支援で、未経験から成長できる。

洗練された金属加工技術を強みに、多くのモノづくりの基盤を支える同社。柱となる4事業の中で今回は、金属に高機能皮膜を施すコーティング事業部の先輩に、同社で働く魅力や仕事のやりがいについて伺いました。

今回お話を伺ったのは…
◆コーティング事業部 係長/小出貴博さん(2011年入社)
◆コーティング事業部/斉藤界さん(2017年入社 写真左)
◆コーティング事業部/増沢慧士さん(2022年入社 写真右)

先輩の素顔をご紹介

チームをまとめる係長の小出さん(写真中央)。「若い人が多く、活気ある雰囲気も魅力。社内勉強会など学習機会を生かして、部署一丸で成長をサポートしていきたいです」
「入社前は、金型はもっと大きくて重いイメージでした」と話す斉藤さん。「実際は小さくて持ち運びしやすいモノが多い。その分、傷をつけない丁寧な扱い方が大切です」
細かいモノづくりが好きで未経験から入社した増沢さん。「前処理や組付けのコツを、本当にやさしく教えてもらいました。今度は教える立場として後輩にも伝えていきます」

工作機械の性能を左右するコーティング。若手が声を上げやすい、フラットな組織づくりにも努めています。

コーティング事業部では、主に金型や工具部品など、お客様が使う工作機械部品に皮膜をつけ、硬度を高めたり摩耗しにくくしたり、性能を上げるための工程を手がけています。具体的には真空の炉の中でチタンやチタンアルミ等の金属を蒸発させ、発生した金属分子によってコーティングを施す作業。完成品は、ホームセンター等で見られるダークブルーやゴールドの色がついた工具をイメージしていただくと近いかもしれません。

蒸着する金属やコーティングする母材は、使う設備などによって実現できる性能はさまざま。当社では「耐熱性の高い金型が欲しい」「もっと密着力を高めたい」といったお客様のニーズを丁寧にヒアリングし、最適なコーティング方法を提案します。時には金型・工具の形状によって、うまくコーティングできない場合もありますが、そんな時は別の設備や材料を検討したり、取扱う上で問題がないかを再確認したり、工程全体を複合的に見直しながら1つ1つの課題をクリアにしていきます。お客様とも一緒に試行錯誤しながら、最終的に「松山技研さんに頼んでよかった」と喜んでいただけた時はやりがいがありますよ。競合が少なく、全国のメーカー様から引合いをいただけるのも当社で働く面白さ。お客様と真摯に向き合って、各地のモノづくりを支えられる仕事です。

私自身は入社4年目に、事業部内の実工程を担当する加工課の主任へ。その後、係長となり、20名ほどのチームマネジメントを担当してきました。部署内の生産計画を立て、どこに何人の人員を配置するかを決めるのも係長の役割。スムーズに工程を進めるだけでなく、新人の方が安心して作業に取り組めるよう、できるだけ中堅・ベテラン社員と一緒に動けるシフト調整を心がけてきました。

現在は同じ事業部の管理課係長として、完成品の検査や設備の検査など、品質管理業務に携わっています。検査の実務は加工課のメンバーが担っており、指示が通りやすい環境。逆に若い人たちにとっても、分からないことはすぐ聞けるような雰囲気づくりを目指しています。また、失敗を恐れずに新しいことにチャレンジできる、活気のある雰囲気も当事業部の魅力です。私自身も品質管理のレベルが高い工場を目指しつつ、若い方が新鮮な視点とアイデアで作業フローの改善等にも手を挙げやすい組織にしていきたいです。(小出さん)

日々違う製品に向き合える面白さ。コーティング品質を左右する前処理にも細心の丁寧さで関わります。

高校の電気機械科で工学の基礎を学ぶなか、特に金属の熱処理に興味を持ったことが入社のきっかけです。身近ではあまり接することのない技術ですが、金属の性能を高めるのに欠かせない処理方法と知って、この技術をもっと深く学びたいと当社の会社見学会に参加しました。特に魅力に感じたのが、お客様先から届けられる製品や要望に合わせて、日々異なる工程や技術を検討している点。同じ作業の繰り返しが苦手だったこともあり、ここなら毎日新鮮な気持ちで取り組めそうだと志望を固めました。

入社後は1ヶ月ほど各部署をローテーションで経験した後、コーティング事業部へ配属。お客様先の工具や金型に対し、求められる性能に適した設備やコーティング材を使って加工を行っています。日勤の場合は、事業部内の朝礼でスケジュール等の情報を共有した後、まずは届いた金型や工具の状態をチェック。傷がないかを確認した後に母材を洗浄したり磨いたり、膜をつける前の前処理を行います。コーティングがきれいに仕上がるかどうかは、この前処理にかかってくる部分も大きいため、ほぼ丸1日の時間をかけて丁寧に対応。コーティング設備にセットできるまで処理が終わった段階で、夜勤担当へ渡します。コーティング作業自体は、設備内にセットするところからマシンオペレーション、炉から取り出して検査部門へ渡すまでを担当。お客様からお預かりしている製品を扱うので、工程中に傷がつかないよう細心の注意を払って扱います。

入社時にはコーティングに関わる知識はほとんどない状態でしたが、先輩について仕事の流れを覚えるうち、徐々に最適な作業の流れを自分で選んで動けるようになってきました。事業部内は、世代や年次を問わず何でも気軽に話せる雰囲気。分からないことはすぐに相談して、その場で身につけられるのも、学びやすかったポイントです。

今は後輩も増えてきて、未経験の方へ自分が教える立場になりました。製品を丁寧に扱う大切さや傷のつかない持ち運び方法など、先輩から教わってきたことを、ポイントを整理して伝えられたらと思っています。その分、自分のスキルアップも当面の目標の1つ。定期的な社内勉強会などの機会も生かして、コーティング技術をもっと磨いていくつもりです。(斉藤さん)

情報技術専攻からモノづくりの道へ。前処理から完成まで工程すべてに関われることがやりがいです。

学生時代はプログラミングなど情報系を専攻。就職活動時も最初は情報系企業を探すつもりでしたが、改めて好きなことを考えた時に、モノづくりの仕事も選択肢に入れたいと思うようになりました。特に小さい頃から得意だったのは、プラモデルを組み立てるような細かい手作業。地元の東信エリアに絞って、実際に手を動かして製品を完成させられる仕事を探していたところ、出会ったのが当社です。熱処理や表面処理など複数の事業を展開していて、さまざまなことに挑戦できる点も魅力に感じました。

入社後は希望も考慮いただいてコーティング事業部へ。3日ほどのローテーションで各部署を回るなか、特に細かい製品や作業の多いこの事業部が自分に向いていそうだと感じていたので嬉しかったです。お客様の金型に傷をつけないよう、取扱いが難しい点もやりがいがあると思いました。1年目は先輩にマンツーマンで教えていただき、基本的なコーティングの流れや設備の操作方法を学び、1月からオペレーターとして勤務。担当の設備を持ちつつ、スケジュールに応じて臨機応変にさまざまな機械を操作しています。

小さなガラスの粉を吹き付けるガラスショットで汚れを落としたり、樹脂で製品表面を滑らかに磨いたり、コーティングを行う前の前処理方法もさまざま。最近は製品に合わせた処理方法の選択も、スムーズにできるようになってきました。金型に傷がつかないよう、ガラス粉の当て方や角度にも細心の注意が必要。コーティング工程に入ってからも、セットの仕方など気をつけることは多いですが、お客様から届いた製品を自分で取り出し、前処理からコーティング設備に入れるまで一から自分で手がけられるのは、やりがいがあります。翌日、キレイにコーティングが施された完成品を見た時は、達成感も大きいですよ。

分からないことは先輩が丁寧に教えてくれますし、社長や役員の方も現場から直接意見を聞いてくれる社風。先日は育児休暇を取得された先輩もいて、この先も柔軟に働ける環境だと感じています。今後はコーティングの知識を深めて、今の事業部で成長していくことが目標。自分がやさしく教えていただいた経験を生かして、今度は後輩の成長もサポートしていけたらと思います。(増沢さん)

学生の方へメッセージ

就職活動を進める上でオススメしたいのは、専攻にとらわれず広い視野で企業を見ること。専門領域に絞ることももちろん1つの方法ですが、それ以外にも、「スキルアップできる環境があるか」「雰囲気が自分に合うか」など、働く上で大事にしたいポイントを見定めると、入社後にギャップをあまり感じず活躍できるはずです。

当社は従業員150名。大規模ではない分、仲間同士の関わりが深く、チームで事業成長を目指せる雰囲気が根づいています。現場と経営層の距離が近く、トップが若手へ積極的に声をかけてアドバイスするような職場。今は人と人との関わりを避ける風潮もあると言われますが、一人ひとりを気に留めて見守る温かなチームワークがあることは、長く働く中で、きっと心強く感じられると思います。

当社では「人が企業の原動力」ととらえ、ワークライフバランスの向上にも力を注いでいます。産・育休の取得や復職実績が多く、ライフステージの変化に応じた両立支援も整えてきました。「世界のモノづくりに貢献したい」「暮らしを豊かにする技術に関わりたい」など、モノづくりへの前向きな思いがあるなら、さまざまなことに挑戦できる環境です。文理問わず、さまざまな分野で学び、経験してきたことに無駄なものはないと私たちは考えています。ぜひ学生のうちに何でも挑戦して、あなた自身の個性や強みを当社で生かしてください。

PHOTO
社長が社員一人ひとりと将来のキャリアを一緒に考える場も用意。「経営者が実績や頑張りを見て、しっかり評価してくれるのも当社の魅力です」と総務部の吉池さん。

マイナビ編集部から

熱処理、表面処理、真空炉、コーティングの4事業を展開し、総合的な金属加工技術で全国のモノづくりを支える松山技研。50年以上培ってきた加工技術は、国内の大手自動車メーカーをはじめ、幅広い分野の大手・有名企業からも引き合いを受けている。

今回の取材を通して強く感じられたのは、「人」を企業の大切な原動力ととらえ、一から育てていく姿勢。登場いただいた3名の先輩も、未経験もしくは経験の浅い段階で入社しながら、手厚いサポートのもとで成長してきたと率直に話してくれた。実際、ひと口に熱処理加工といっても、扱う金属材料や設備によって、関わる技術も作業の手順も多種多様。高い品質で顧客の要望に応えるには、入社した後も常に学ぶ姿勢が必要なのだろう。

同社ではOJTによるサポートに加え、勉強会や外部のセミナー受講など、学ぶ機会を豊富に用意している。聞けば、材料の特性や顧客企業が手がける業界知識なども、希望に応じて詳しく知識を深められるとのこと。全社に積極的に学ぶ姿勢が根づいているからこそ、単なる部品加工にとどまらない、新しい技術の提案や開発支援ができるのだと思う。目指すのは、新しい金属の付加価値を探り、多くの産業を根幹から支えることという同社。ここにはモノづくりに興味がある人にとって、大きなやりがいと可能性を持ったフィールドが広がっているに違いない。

PHOTO
熱処理やコーティング等、多彩な加工技術で「地域で最も指示される会社」を目指す同社。金属の可能性を広げることで、顧客企業の事業成長にも大きく貢献しています。

トップへ

  1. トップ
  2. 松山技研(株)の取材情報