予約リストに追加した企業へのエントリーを行いました。
以下のボタンから、予約リストを確認してください。
予約リストへ
エントリー受付を開始しました。
トップページへ
検討リストに登録した企業の中から、気になる企業にエントリーしよう!
0社を選択中
エントリー受付開始!!
会員の人はログインしてください。
最終更新日:2025/4/2
予約リストからも削除されますがよろしいですか?
部署名ファイン研究所MM第二研究グループ
仕事内容ナノ粒子調製、ナノ粒子配列技術を用いた機能性塗料の研究開発
私が所属するファイン研究所では、4つのナノ基盤技術(ナノ粒子調製技術,ナノ粒子制御技術,ナノ細孔制御技術,マクロ構造制御技術)を駆使し、高度な機能を発現させた製品を開発しています。その中でも私は主に、ナノ材料の性質を活かした機能性塗料の研究開発に携わっています。当社の機能性塗料は皆さんがイメージされる塗料の用途とは少し異なります。例えば、スマートフォンの液晶タッチパネルに必要な機能を付与する塗料、また精密部品を運搬する際に必要なフィルムを製造するのに必要な塗料などです。これらの塗料の研究開発には、性能向上を目指した改良、塗料の構造や機能発現メカニズムの解明に向けた研究、お客様に評価してもらうためのサンプルの準備、装置メーカーと協力しての塗工テストなど様々な仕事が必要です。また、お客様への開発品の説明や、開発品を製造装置で塗工する際のテストに立ち会うこともあります。今は、これらの塗料開発に加えて、ナノ粒子の開発にも並行して関わっており、忙しいと同時に充実していると思う日々を過ごしております。また、入社年度の浅いうちから種々の業務に関わらせていただき、良い経験ができていると感じています。
一番の面白さは、ナノの世界の構造とマクロな世界の機能のつながりを実感できることだと思います。当社の紹介を見ていただければ、当社がナノの世界に思いをはせていることが感じられると思います。ナノスケールで構造を制御したモノづくりが我々の仕事です。私がそのすごさを感じるのは、まず、一目見た時に美しいと感じる見た目です。同じ大きさの球が一面に敷き詰められている様子、複雑かつ規則的な構造をもつ粒子などは、現代美術作品を見たときのような感動を与えてくれ、当社のキャッチフレーズである「微は美。」を実感します。それが、きわめて小さなナノの世界で起こっていることであるというのも知的好奇心を刺激してくれます。次に、その美しさが機能となって発現していることを感じることができた時です。特殊なナノ構造に由来する特徴的な機能が発現し、色合いや透明性・滑りやすさなどで体感できた時にナノの世界とマクロの世界のつながりを感じることができます。このような特徴ある構造を自分たちで考え、試行錯誤の実験の末に形になり、その姿を見ることができた時が一番うれしく感じ、次の研究へのモチベーションが高まります。
海外のお客様の製造装置を使用して、自分が設計に関わった塗料の塗工テストに立ち合ったことが一番印象に残っています。お客様のもとに新しい製品を売り込むためには、様々な準備が必要です。要求されたスペックを満たすサンプルの開発に始まり、実際の装置に投入してテストが行われるステージに到達するためには、非常に多くの検討時間が必要であり、苦労の連続です。また、立ち合いテストの最中は、大型の装置で自分たちが開発した材料が使われるワクワク感がある一方で、もし良い結果が出なかったらどうしようという不安で一杯でした。初めての海外出張と、大型装置を目の当たりにし、塗工の様子をはじまりから終わりまで、祈るような気持ちでつぶさに観察し続けました。そして、実際に塗工が終わった後の膜を見て、均一に美しい姿であることを確かめることができ、設計通りの特性を示してくれた時は本当にホッとし、開発段階での苦労が報われたと感じました。また、このときお客様も当社製品の性能に驚いており、当社の技術力の高さを実感しました。今後もこのような体験をたくさん積み重ねていきたいと考えています。
当社のホームページに載せてもらえるような製品を作りたいと思っています。当社ホームページには、当社を代表する技術によって作りあげられた特徴ある構造・機能を持った製品が紹介されていますが、私もこれらの素晴らしいラインナップの中に並べていただけるようなものを作りたいと思っています。特に、機能だけではなく、見た目の美しさも兼ね備えたナノ粒子を作ることが目標です。また、当社の技術を次の世代に継承していけるよう、4つのナノ基盤技術を修得したいと考えています。当社には、モノづくり大学という先人たちの知識・経験を学ぶことができる制度があります。製品開発の最前線で様々な経験を積まれた先輩方を講師とし、体験談を交えた知識・考え方を直接伺って学べるすばらしい仕組みです。私も引き続き様々な経験を重ねながら、いずれは講師として得られたものを後に続く人たちに上手く伝えていけるようになりたいと思っています。当社がこれまで培ってきた技術を最大限に吸収し、さらに私の発想を加えてこれまでになかったようなものを作り上げること、そしてその経験や知識を次の人たちに伝えていけるようにすることが、今後当社で実現したいことです。