最終更新日:2025/5/13

計測技研(株)

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  • 建設コンサルタント
  • 建設

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兵庫県

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仕事・キャリアパスについて伝えたい

大きな石でも尖った石でもいい。いつか自分も周りの人に頼ってもらえるエンジニアに

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測量システムには、ITの醍醐味がたくさん詰まっています!

三宅さんに「仕事は面白いですか?」と聞いたところ、「面白い。でも違うんです」という不思議な答えが返ってきた。それはどういう意味なのだろうか。入社1年目で初めての経験を積み重ねている先輩の現在地とは。

◆三宅 達也(みやけ たつや)さん
工事部 情報技術課
2024年入社
神戸大学 大学院 理学研究科 数学専攻修了

ある日の仕事風景

「自分が何をわかっていないのかを特定しないと、適切な質問もできない」と話す三宅さん。引き出しをもっと増やしたいと、測量やプログラムについて勉強を重ねている。
基本はデスクワークだが、現場にも足を運び、自分がつくった測量システムが正常に稼働しているかを確認することも。現場で見たこと、経験したことはすべて自分の糧となる。
1年目の今は先輩から指示を受けることが多いが、教えていただいた知識をしっかりと自分のものにして次の現場で発揮できるよう努力を続けている。

【学生時代~入社まで】挫折の院生時代も無意味ではない。今につながる、大切な気づきがあったから

大学での研究テーマは『結び目理論』。数学の中でもメジャーではないため、聞いたことがないという方も多いかもしれません。私も初めは知らなかったのですが、『結び目理論』という名称に興味が湧いたことやその理論を研究している先生の授業がとても面白くて魅力的だったので、「この人のもとで学びたい」と思い研究室に入ることを決めました。

興味津々で入ったゼミでしたが、研究の成果はよくできたと言えるものではありませんでした。数学は好きですし、面白いことがたくさん詰まっていましたが「やるべきことができていない」と注意を受ける日々。とりあえず行くことに意味がある、と考えた私は毎週研究室に顔を出し、先行研究をひたすら読み込みました。苦しい思いも経験しましたが、大学院での2年間は無意味ではなかったと自信を持って言える学びがあります。

それは、先生が教えてくれた言葉の数々です。その中で最も記憶に残っているのが、「『伝える』と『伝わる』は明確に違う」という言葉。たとえば「結び目理論とは何か?」を、初めての人でもわかるようにするにはどうすればいいか。伝えたいことと伝わることの差を考えなければならない、ということを教わりました。院に行かなければこの考え方には出会えなかったですし、「伝える」と「伝わる」の違いに気づくこともなかったと思います。

就職活動を始めたときは、学生時代に学んだ分野とは関係のない業務内容の会社を検討しており、交通系や半導体、食品、そして測量も候補の一つでした。いろいろな企業を見た上で一番自分の身近になかったのが測量。食品メーカーなら工場でこうやってものができて…と想像がつくのですが、測量の仕事はイメージすることが難しかったですね。自分の知らない知識が詰まっていそうで好奇心を刺激されたことから測量の道へ進むことに。複数の企業から内定をいただいた中、迷わず当社を選びました。

【入社後】さっそくアプリを改良!目の前に使う人がいて、フィードバックしてくれるのがうれしい

新入社員研修では、測量計画や現場で装着するハーネスの付け方などを教わりました。測量担当の同期が早速、現場研修に出かける一方で、情報技術課に配属された私は2か月ほどプログラミングの本を読んで勉強。会社の仕組みや当社が開発している測量システムについて教えていただきつつ、先輩から「こんな機能をつけてほしい」「画面を見やすくしてほしい」といった要望を受けて、アプリの改良をしました。

改良といっても、最初からすんなりと注文通りのものができたわけではありません。わからないことがあるたびに先輩に教えていただくという状態でしたが、聞くとすぐに回答してくれますし、何よりも質問しやすい雰囲気が心強かったです。先輩方のおかげで不安を感じることなく取り組むことができました。

私は学生時代にプログラムの初級程度の勉強はしていたので、基本は理解しているつもりです。その上で何をどう聞くかというのが大事で、「理解する」「質問する」という自分なりのメソッドを組み立てていかなければなりません。「やっぱり仕事って簡単じゃないんだな」と思うと同時に、プログラムには学んだことがそのままアプリに反映できるという面もあり、モノづくりの面白さも感じました。

仕事を通して学んだことはたくさんありますが、一つ紹介するならば、測量の目的によって求められる精度が変わるということ。建物の測量では、最初の柱がズレると2本目、3本目のズレがどんどん大きくなってしまうため、数ミリの誤差も許されません。それに比べ、トンネルを掘ったときに山の斜面がどれくらい押し寄せてくるかを測る場合は、柱ほどの精度は不要。自然物が関わる場合は傾向を知るために測量をするので、測り方も違いますし、目的によっていろいろな考え方があるのだと測量全体を俯瞰的に見ることができるようになりました。

【現在の仕事】現場で測量したらエラーが!この結果を次の開発に活かすのがエンジニアとしてのあるべき姿

現在、私が携わっているのは、トンネル工事用の測量システムと別の現場で用いるアプリの改良です。トンネルのシステムは実際に現場に赴いてテストをしたのですが、測定が停止してしまったことで満足のいくデータが取れませんでした。原因は機械の問題だけでなく、プログラム自体が測量に耐えうるものではなかったということが判明。最低限のデータは取れましたが、残念な結果となってしまいました。しかし、事前に想定できていなかったエラーも確認できましたし、複雑なプログラムがいつも優れているわけではないということも現地に行ってみて改めて実感しました。

もし今、「仕事は面白いですか?」と聞かれたら、迷わず「面白い」と答えます。ただ、この「面白い」は単なる「楽しい」ではなく、新たな知識やスキルが増え、視野が広がる充実感を指します。私は多くの引き出しを持つエンジニアを目指しているため、やるべきことが多い今の環境こそ「面白い」と感じるのです。

エンジニアは100点が理想。完璧なものを目指すからこそ、自分で自分を褒めて励ましていくべきですし、ミスの原因を特定して、それを次へのモチベーションに変えていかなければなりません。そして、何がいけなかったのかを追求する姿勢こそ、エンジニアとして最も正しい姿だと思っています。

今後の目標は、質問をする際に誰に何を聞くと良いのか判断できるようになることと、測量やプログラミング、ネットワークにおいての知識を増やしていくことです。私は一つのことに詳しい尖った石か、何でも知っている大きな石のどちらかになって、エンジニアとして周りから頼られる存在になりたいと思っています。

企業研究のポイント

企業研究を行う際、自分の経験や価値観を振り返ることが大切です。私はもともと人と話すのが好きで、初対面の方とも積極的に話す中で多くの気づきや学びを得てきました。学生時代に学んでいた数学は、コツコツと積み重ねる学問で、この経験は今の仕事にも活かされています。どんな経験も将来に繋がる可能性があるので、学生時代の学びを大切にしてほしいと思います。

私は、突出した能力や一つのことに情熱を持つ人に憧れ、自分の中の才能を求めて多くの活動に挑戦してきました。高専時代には卓球部や数学同好会、クイズ研究会などを掛け持ちし、現在も地元の卓球サークルに参加しています。こうした多様な経験を振り返ることで、企業の求める人物像や、自分に合った職場や業界が見えてくると感じています。

また、最近は今まで興味もなかったような本を読むことで、新しい視点を得る喜びを感じています。企業研究も同じように、未知の世界を知り、自分に合った環境を見つける大切な機会です。まだ「これだ!」と言える好きなことは見つかっていませんが、多くの経験を通じて自分らしい道を探し続けたいと思っています。皆さんも、学生時代の経験を活かし、企業研究を進めてみてください。

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三宅さんがつくったアプリは測量技術者が使う。スマホでデータを送り、設計との差を計算。「目の前で実際に使用し、フィードバックもあるのでやりがいがある」と三宅さん。

マイナビ編集部から

「計測」を知り尽くしたスペシャリストとして、建設業界で厚い信頼を得ている計測技研(株)。関西地区においては大阪市北区の「うめきた2期工事」、関東では東京駅前や八重洲地区、品川駅の再開発プロジェクトに参画するなど大規模案件で実績を持つ。安全な建物や道路の建設に深く関わり、事業を通して豊かな街づくりに貢献している会社だ。

働き方改革に取り組んでいる同社は、2023年度から完全週休2日制を実施。何時に出勤してもOKという、コアタイムのないスーパーフレックス制も好評だ。仕事が早く終わればその時点で帰宅することもできるうえに、スマホの勤怠システムでは、自分の勤務状況を簡単に把握できるようになった。

同社が求めるのは仕事への興味と意欲を持っている方。理系全般はもちろん文系からのチャレンジも大歓迎だという。実際に同社では「5教科の試験の成績だけはなく、必ず人物を見て判断します」との採用担当の言葉から、力強い言葉から学生への期待が伝わってきた。
SEやプログラマを志す方もぜひ同社に目を向けてほしい。自社で測量系システムを開発しており、三宅さんのように1年目から案件を任され、現場にも行く。IT系企業とは一味違うやりがいを得られるはずだ。

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完全週休2日制、コアタイムなしのスーパーフレックスタイム制で働きやすさが抜群。人物重視の採用で、興味があるならチャレンジしてみてほしいと担当者。

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