日本高純度化学(株) 【東証プライム市場上場】

大学院時代、私は金の表面上に分子ワイヤーを作る研究に携わっておりました。就職活動では研究経験を生かすべく、化学メーカーの研究開発職を志望しました。当社を選んだのはめっきという分野が専門としてきた表面化学系の考え方に近いと感じたのが一つの決め手となりました。

学術分野であれば『新しいものができればいい』という考え方になりますが、企業の場合は、安価で安定供給できる材料か、長きにわたって使い続けられるかといった観点から、”売る”というところを意識することが必要です。また、めっきの知識だけでなく、お客様の求める規格をクリアするにはめっきが使用される半導体の知識も必要です。

現在取り組んでいる薬液開発では開始後数か月ほどで良い結果を導き出しました。ただそこで開発は終わりではありません。形になるのは先の話ということが多く、このめっきに関しても同様です。4年ほど経った現在も、生産工程の大スケールでも対応できるか、お客様先で実験を繰り返しています。この仕事は簡単に良い結果がでることはありませんが、それでも辛抱強く実験を繰り返してポジティブなデータが出るとまた頑張ろうと思わせられます。