最終更新日:2025/6/19

公益財団法人 山梨県下水道公社

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 公益・特殊・独立行政法人
  • 設備工事・設備設計
  • 検査・整備・メンテナンス

基本情報

本社
山梨県

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

暮らしに欠かせない下水道を支える!社会貢献性の高い仕事は達成感が抜群

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先輩たちが語る仕事のやりがい、将来の目標

山梨県の下水道インフラを支える山梨県下水道公社。少数精鋭の組織だからこそ、社員一人ひとりの力が重要な意味を持ってくる。ここでは第一線で働く3人の先輩たちの仕事内容に迫ってみた。

奥山 裕二
峡東浄化センター(化学系技術職)
大学院応用化学専攻修了/2018年キャリア入社

佐野 太洋
事務局 業務グループ(機械系技術職)
大学院機械システム工学専攻修了/2012年入社

宮澤 美咲
事務局総務グループ
経営学部経営学科卒/2021年入社

学生たちにアドバイス

「化学系の仕事を続けてこられたのは10種類以上の資格取得していたことが大きいと思います。学生のうちに取れる資格は取っておくことをおすすめします」(奥山さん)
「現場ありきの仕事なので大変なことも多いですが、暮らしを陰で支えるという思いを胸に、やりがいを感じて頑張っていける人には可能性が広がります!」(佐野さん)
「公的な側面を持つ会社なので、1年単位で計画的に進めていく仕事が少なくありません。コツコツとやり遂げられるタイプの方に向いている環境だと思います」(宮澤さん)

【奥山さん】水質の分析や調査を通して、下水道の安全と安心を守り抜く

大学院の環境分析系研究室での学びを生かし、以前は水質や土壌などの調査や分析に携わっていました。新たなキャリアを目指して転職を考えたとき、当社の化学職の求人を発見したことが転機となりました。地元である山梨県の下水道インフラを支える事業を展開しているだけに安定性がありますし、下水道技術の調査研究を進めていることも魅力的に感じ、ここで頑張っていくことに決めました。

入社して以来、これまでに3つのセンターで化学職として勤務してきました。各センターでは下水を適切に処理した上で、綺麗な状態の水に変えて放流しています。私たち化学職は水質の分析・評価を通じて、安定して処理できているかを確認する役割を担っています。万が一、水質に課題が発見されれば、メンテナンス会社と連携しながら水処理工程の運転方法の改善を図っていくことになります。

下水の分析業務に関しては、環境分析に携わってきた経験が生かせるので、転職後もさほど苦労した部分はありませんでした。ただ、センターは4~5人の少数精鋭で運営しているため、化学の範疇を超えた仕事に臨む必要があったのは難しいところでした。例えば、図面を見て施設全体のことを把握して打ち合わせをするのはよくあること。さらには県や市民からのさまざまな角度からの問い合わせにも対応していますので、機械や電気も含めた総合的な視点が欠かせません。

当社は確かな設備が整っているので、水質に関しては多少の変化はあれど、急激に異常が発生したケースはありません。ただし、異常ゼロの状態は“当たり前”ではありません。何もない状態を維持するために化学職はもちろん、機械や電気などの担当者たちが日ごろから気を配っているからこそ、当たり前が当たり前になっているのです。私自身、水質や汚泥のデータなどは毎日、注意深く監視することで、下水道インフラの安定化、引いては環境保全につながるように力を尽くしているつもりです。

経験豊富な先輩を見ていると、自分の担当外のことであっても、県や市からの問い合わせに即答しており、すごい人に囲まれて仕事をしていると実感しています。少しでも先輩に近づけるように、化学のみならず、幅広い分野の知識を身につけていきたいですね。幸いにも下水道事業団が主催する研修などが受けられるので、そうした場所を活用していきたいと思っています。

【佐野さん】機械の専門家として、多角的な視点を身につける

私の場合、大学院で機械工学を専攻したのですが、地元の山梨県で就職したかったので、専攻にこだわることなく、幅広い企業に視野を広げて就職活動していました。当社に関しては地域の環境を守るやりがいの大きな事業を営んでいますし、設備の保全等で私が学んだ機械工学の背景が生きる点に魅力に感じて入社を決意しました。

以後、約11年間、2つのセンターの機械系技術職として勤務してきました。下水処理施設には非常に多くの機械が存在していますが、安定して稼働できるように点検の計画を立案した上で、メーカー等の協力会社に実務を発注し、実際の点検業務を監督するというのが主たる仕事となります。下水に関しては全く学んでこなかった私にとって、知識の獲得は大きな壁となりました。ポンプや送風機、脱水機など、機械の種類も多種多様で、それらを把握するだけでも一苦労でした。そんな中で頼りになったのは先輩の存在で、電気担当にもかかわらず機械にも精通しており、細かく教えてくれたおかげでなんとか土台を築き上げることができました。

予期せぬトラブルに対応し、次に生かしていく――そんな経験を重ねてきたのが、成長の要因となりました。実際、雨水が入ってこないはずの下水道に水があふれていたり、壊れてはいけない根幹となる装置が緊急停止して応急処置をしたりと、冷や汗をかく場面も多かったですが、なんとか修繕して無事に施設が稼働したときの達成感は言葉で表現しがたいものがありました。

約1年前には業務グループに異動し、複数の業務に取り組んでいます。軸となっているのは排水設備工事責任技術者資格の登録と更新です。市町村が管理する道路下の下水設備に、住宅内の配管をつなげるために必要な資格であり、県内の工務店などの技術者が取得しています。ほかにも各センターとの調整や取りまとめ、市町村への技術的な援助業務なども仕事の一環です。

センター勤務時代にこうした仕事があることは知っていましたが、いざ自分が手掛けてみると、改めて下水道が世に中にとって重要な存在であることが実感でき、新鮮な気持ちで仕事に臨んでいます。今後も培ってきた技術を真摯な姿勢で極めながら、会社が継続して発展していけるように支えていきたいと思っています。小さい会社ですから機械の枠を超えてマルチに技術を把握していくつもりです。

【宮澤さん】ベテラン職員のサポートのもと安心して成長できる!充実した休暇制度も魅力的

山梨県内で事務職として働きたいと考えていた私は、就職活動では業種を絞ることなく、幅広く企業を探していました。最終的に当社を選んだのは、安定した事業基盤を有しており、慣れ親しんだ山梨で長く働き続けられる点が決め手でした。

総務グループの一員となってからは、支払い伝票の処理、従業員の勤怠管理、普及啓発事業の運営などに携わってきました。新人時代を振り返ると、何もかもが初めての経験で壁にぶつかるばかりでしたが、そんな時、経験豊富なベテランの先輩が細かく指導してくれることが非常に心強かったですね。トラブルがあったとしても、長年にわたる経験を踏まえて実践的なアドバイスをいただくこともできています。また、簿記の資格を取ったのも自信となり、徐々にできることが増えた手応えもつかんでいます。

個人的に印象深いのは、毎年、開催している下水道ポスターコンクールの運営です。県内の小学4~6年生を対象にしたコンクールで、夏休みの宿題の一つとしてポスターを書いてもらい、審査を経て秋に表彰式を開催するのが例年の流れです。コンクールの告知や審査の取りまとめ、表彰式の会場手配など、運営にかかわるあらゆる業務に臨んでいるだけに、無事に終わったときはホッとした気持ちに包まれます。

コンクールの運営もそうですが、事務の仕事はいずれも地道な作業の連続で成り立っています。大変なことも多いですが、コツコツと積み重ねて成果を出すのが好きなタイプなので、頑張った結果が形になるのが何よりのやりがいとなっています。

会社全体としては休暇の充実化に取り組んでいるので、プライベートの時間を確保しやすいことも大きな魅力です。有給休暇は繰り越しも含めて最大40日間蓄積できますし、7~9月には合計5日間の夏休みが付与されます。先輩を見ていると長期休みを取って旅行に出かけている人が多いようですが、私は休みを分散させる方が好きなので、週の真ん中の水曜日に休暇を取ってほっと一息付いています。

総務グループは現在、3名で仕事をまわしています。今後は先輩たちが担当している経理や契約といった業務もこなせるようになり、よりいっそう全体的な視点から仕事に臨む力を身につけたいですね。

学生の方へメッセージ

人が働くのは“生活のために”というのは大前提ですが、長く仕事を続けていく上では、やりがいや楽しむ気持ちが大切です。自分が何に興味があるのかを見つけながら、企業研究をしてください。

興味のある仕事に出会うには、視野を広げていくことが一番。インターンシップや職場見学には積極的に参加して、自分の力で会社の情報を獲得していきましょう。世の中には本当に多くの企業が存在するため、今の段階で無理に絞り込むことなく、さまざまな職種、業種を見て行くべきです。その中の一社として山梨県下水道公社に興味を持っていただけると嬉しいです。

当社も昨年度から1Day仕事体験などの機会を設けたり、大学と連携したインターンシップを開催しています。下水道インフラを学ぶ機会として有効活用していただければ幸いです。

<事務局総務グループ・若月 尚子>

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穏やかな空気をまとった社員がそろっている同社。職員同士の顔と名前が把握できる規模のため、お互いが支え合いながら課題を乗り越えていく文化も根付いている。

マイナビ編集部から

山梨県下水道公社は、山梨県内の4つの流域下水道施設――「富士北麓浄化センター」「峡東浄化センター」「釜無川浄化センター」「桂川清流センター」の維持管理を専門とする公共性の高い法人である。下水道という重要インフラにかかわる組織ながらも、従業員は総勢28名と少数精鋭。だからこそ、取材記事中で職員たちが話していたように、自分の担当の枠を超えて縦横無尽に業務に挑みながら、チームワークで課題を乗り越えていく文化が根付いている。

4つのセンターの運営が柱ではあるものの、山梨県の業務を補完する役割も担っているだけに、思いのほか多彩な事業を抱えているのも特徴的だ。佐野さんが担当している排水設備工事責任技術者資格の運営、宮澤さんが手掛けている下水道ポスターコンクールなどは最たる例。ほかにも施設見学の受付、学校での出前授業の実施、地域交流の場である「下水道まつり」の開催、市町村の下水道技術を広く調べる調査研究事業と枚挙に暇がない。下水道インフラに多角的にかかわりながら、同社は社会的使命を全うしようとしている。

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笛吹市にある峡東浄化センター。山梨県内で同様のセンターを合計4施設運営しているが、各センターに常駐する職員は4~5名と少数精鋭だ。

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