最終更新日:2025/4/10

(株)神鋼環境ソリューション

  • 正社員

業種

  • プラント・エンジニアリング
  • 環境・リサイクル
  • 機械
  • 機械設計
  • 設備工事・設備設計

基本情報

本社
兵庫県
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  • 10年目以内
  • 化学系
  • 技術・研究系

下水汚泥の固形燃料化プロセスを開発しています

  • S,Y
  • 2018年入社
  • 大阪府立大学
  • 工学研究科 物質・化学系専攻 化学工学分野
  • 技術開発部 資源循環技術室
  • 汚泥燃料化プロセスの開発

会社・仕事について

ワークスタイル
  • 形の残る仕事
  • 環境・エコロジーに携わる仕事
  • 社会インフラを支える仕事
現在の仕事
  • 部署名技術開発部 資源循環技術室

  • 仕事内容汚泥燃料化プロセスの開発

入社~現在までの仕事内容

私は、入社当時から現在まで「下水汚泥の固形燃料化プロセスの開発」に携わっています。下水汚泥とは、各家庭から出た汚水(台所、洗濯、風呂、トイレなどの排水)を下水処理場で浄化した際に発生する汚泥のことで、従来は焼却・埋め立て処分されるのが一般的でした。しかし、近年では、SDGsの採択により国内で環境問題の取り組みへの関心が高まってきたことを背景に、これまでは処分されていた下水汚泥を有効利用することに注目が集まっています。固形燃料化はその有効利用方法の一つであり、私たちは下水汚泥を炭化処理することで固形燃料化するプロセスを開発しています。このプロセスで作製した固形燃料は、石炭と混合して燃料として火力発電に利用されるので、これまで単に廃棄していた下水汚泥をエネルギーとして有効利用できる点で、経済的かつ環境に優しい技術であると言えます。下水汚泥由来の固形燃料の研究はこれまで広く行われていない分野になりますので、まだまだ課題(固形燃料の製造方法や品質管理、貯蔵方法や運搬方法など)は多くありますが、技術確立に向けて現在も開発を進めています。


当社に決めた理由

私が就職活動のときに考えていた会社選びの基準は、仕事のやりがいがあることでした。どんなに給料などの待遇が良くても、やりがいがなければその仕事を長く続けることはできないと考えたからです。仕事のやりがいを何に感じるかは、個人の価値観によるところが大きいと思いますが、私は世界規模で注目されている問題(地球温暖化、大気・海洋・土壌汚染、人権問題、食糧問題など)の解決に直接的にアプローチできる仕事であればやりがいを感じられると思いました。
当社は、「水処理」・「廃棄物処理」・「プロセス機器」という環境ビジネスをベースにしながら、時代の変化に応じた様々な新規事業にも取り組んでいる企業です。上述しました通り、近年世界中で環境に対する意識は高まっており、当社の提供するような環境ビジネスは今後よりいっそう、社会の中で重要な役割を担うことになると考えました。そのため、当社の仕事は十分にやりがいがあると判断し、入社を決断しました。


関わった仕事で一番印象に残っていること

私がこれまでかかわった仕事で一番印象に残っていることは、下水汚泥の固形燃料化プロセスの実証試験を担当したことです。一般的な製品開発におけるスケールアップでは、ラボスケール、ベンチスケール、パイロットスケールと段階を踏みますが、ここで言う実証試験とはベンチスケールの試験のことです。試験装置のサイズのイメージは、ラボ試験は大人一人くらいの大きさであるのに対して、実証試験では家1つくらいの大きさになります。入社前は大学院でラボスケールの試験しか経験してこなかったので、家と同等の大きな装置で試験する経験はとても新鮮でした。また、実証試験ではスケールアップの難しさを体験することもできました。下水汚泥を脱水→乾燥→炭化するというプロセスは、ラボ試験と実証試験とで違いはありませんが、装置サイズが10倍ほど異なるだけで、ラボ試験からは想定できなかった課題を、実証試験で多く見つけることができました。すでに実証試験のデータ取りは完了しており、2021年3月には整理したデータをもって、私たちの開発してきた固形燃料化プロセスを、地方共同法人日本下水道事業団から新技術I類に選定していただくことができました。


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