最終更新日:2025/4/10

(株)タイヨー

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • スーパーマーケット
  • 専門店(食品・日用品)

基本情報

本社
茨城県

取材情報

研修・教育について伝えたい

地域の暮らしに貢献できる人財を、全力で育成しています!

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教育研修を担う人事担当者が語る、タイヨーの人の育て方

「どこよりも美味しいものを安く」をモットーに、地域に根ざしたスーパーマーケットとして親しまれるタイヨー。全社の教育・研修に携わる田谷さんに、人財育成に注力する充実した研修制度について語っていただいた。

■田谷敏之さん 人事部 人財開発課
2017年入社(写真左)
異業種から転職し、経理部、経営戦略室を経て、人事部人財開発課に。社員研修の企画や運営に総合的に携わるほか、パート社員やアルバイトの採用も行っている。

タイヨーの日常

異業種で活躍した経験を活かし、新たな視点から研修内容を洗練させる田谷さん。「ようやく完全に対面で行えるようになったため、講座の質量とも拡充します」と意気込む。
「社員の成長を見るのが一番のやりがいです。何事も好奇心を持って果敢にチャレンジする人を育てるため、社員の皆さんの声も聞きながら研修を企画しています」と田谷さん。
社員は現場を知るために基本的にまず店舗を経験。丁寧なOJTとともに、定期的なフォロー研修を通して習熟状況を確認する。同期と励まし合えることも心強い。

4年目研修に社内講師を登用。無我夢中で学んできた体験の「理論」を理解する

タイヨーでは、人を育てる文化が根付いているため、教育研修制度も常に今の時代に合うようブラッシュアップしています。このところは、特に入社1年目から5年目の社員に対し、研修の講義数をかなり増やしました。コロナ禍の影響により、充分な対面研修ができなかった世代なので、改めて同期のコミュニケーションを深めるとともに、知識を強化することが目的です。もっとも、詰め込み式の授業ではなく、スーパーマーケットの接客の基本として話し方や伝え方、お客さまに接するにあたり、ふさわしい仕草などを実践的に教えています。

学生の皆さんがまず経験する新入社員研修は数週間かけて実施し、小売業の仕組みや業界動向、当社の概要といった基礎知識を丁寧に学びます。配属後は3か月に一度、フォロー研修を行っています。ここでは計数管理なども教わりますが、最も力を入れているのは同期同士の現状報告や情報共有です。各人がこれまで職場で体験したことや感じたこと、すなわちインプットを言語化し、他者に向けてアウトプットすることは、実は高度な技術であり、思考の整理や体験したことを理解するのに役立つからです。もちろんお互いに刺激を受けるほか、同期の仲が深まるという良さもあります。

2年目以降も年次に応じた研修を用意しています。新しい取り組みとしては、入社4年目の社員の研修に対し、初めて社内講師を立てました。条件は社歴10年以上で、かつ初回は本部のメンバーが務めました。チェーンストア理論を軸に、売り場の構成を皆で考えるプロジェクト型の授業を行ったのですが、「売り場づくりの考え方が腑に落ちた」「同じ商品でも価格が違う理由がわかった」といった感想が聞けてかなり好評でした。3年目までの社員は、やはり懸命に仕事に取り組むだけで精一杯です。この作業が何を意味するかという「理屈」までは考えが及びません。しかし4年目になると少し余裕が出てきます。これまで夢中で吸収したことを理論的にも裏付けてしっかり身に付けるには、4年目からが適切という視点で企画しました。今後も、段階的に社員たちに必要な学びを適宜見直し、よりよいものにしていきます。

主任候補にマネジメント研修を用意。さらなる成長に向け、技術研修の強化にも着手。

当社では、入社4年目から5年目の研修を「中堅社員研修」と位置付けています。この頃になると、初めての役職者となる主任が視野に入ってきますので、特にマネジメント研修を充実させています。学んだ成果を最終日にそれぞれ役員たちの前で発表し、アドバイスをもらう場もあります。皆さんかなり緊張されていますが、そのぶん評価されたときの達成感は大きいようです。また、こうした研修成果も含め、優秀な社員はスーパーマーケット発祥の地・アメリカ研修に行けることも魅力です。

そのほか、技術研修の強化にも取り組み、とりわけ今はCGCグループと連携して、鮮魚を扱う水産部の研修カリキュラムを開発しています。当社が加盟するCGCグループは、全国の中堅・中小スーパーが協業する全国屈指のコーペラティブチェーンです。共同仕入や販売促進などの協力はもとより、人財育成も支援していて、カリキュラムの開発にあたり、加盟企業の中で比較的規模が大きく、水産部の若手社員が多い当社に声がかかりました。

魚の加工には熟練の技術が必要で、技術継承の難しさが課題となっています。そこで現場で活躍する水産部の主任とサブ主任が中心になり、外部の専門家の先生と協力して動画教材を作るなど、誰もが修得しやすい内容を目指しました。まずは試験段階として当社独自で展開し、改良を重ねたうえで加盟企業に広めていくのが目標です。地域に根ざしたスーパーマーケットはそこで暮らす方に欠かせない一方、人手不足や物価高などで小規模店の存続が難しくなるなか、こうした試みを通して少しでも活性化に貢献できればと考えています。

さらに、この試みは当社にとっても技術面の研修を充実させる良い機会になりました。主任クラス候補の研修はこれまで理論やマネジメントがメインとなりがちで、技術講習は経験豊富なスーパーバイザーが各自行っていましたが、今回、テーマごとに動画を作成するなど、より体系的・実践的なカリキュラムを開発できました。新入社員から主任クラスまで、技術面でもしっかりサポートできるようになったわけです。これを参考に、いずれは水産部だけでなく、他部門での展開も視野に入れています。

通信教育やeラーニングも充実。意欲の高い人が大きく成長できる環境

当社は育成研修だけでなく、様々な資格やビジネススキル、ヒューマンスキルを修得できる通信教育の講座も充実しています。講座数は現在100科目以上に及び、基本的に無料で受講できます。また、いつでもアクセスできるeラーニングの講座も豊富です。成長意欲の高い人が伸びていける環境なので、積極的に活用してほしいと期待しています。

育成研修の社員講師に関しては、今後も現場社員の中からどんどん抜擢する方針です。現場で培った貴重な経験を若手に伝えるとともに、自身も教えることを通して「人前で話す力」なども身に付け、将来の幹部候補として活躍する力を養います。人事評価は社歴にこだわらずフラットで、実際に20代の課長や30代の部長も生まれています。

私は異業種から転職し、縁あってタイヨーに入社しました。本部職の採用ですが、最初は現場を理解するため店舗研修でレジを担当しました。前職とは全く業種が違うので何もかも新鮮でしたが、一番の違いは特定のお客さまではなく、不特定多数の幅広いお客さまと関わりを持つことです。どんなお客さまにも一人ひとり丁寧に接し、常に笑顔を忘れない現場スタッフの姿に感動しました。

当社の店舗スタッフは、素直で真面目な人が多いという印象です。しかしそのぶん、自発的に何かを創造するといったクリエイティブな部分はやや苦手かもしれません。小売業にはこれだという「正解」はありません。幹部候補の総合職として入社した社員の皆さんには、過去を分析するとともに最新トレンドを探る、その繰り返しから何かを発見できる力を身に付けてほしいと思います。そのためにも学生時代は、好奇心を持ってさまざまなことにチャレンジしてほしいですね。私も、クリエイティブな視点を活かしながら、今後も皆さんが成長できる教育研修体系をさらに充実させることに力を注いでいきます。

学生の方へメッセージ

当社が何よりも大事にするのは、「まごころを食卓へ。」という精神です。安全で美味しい商品をお届けすることは当然ですが、温かく行き届いた接客を通して、お客さまにタイヨーで買い物をする喜びを感じてほしい。それが地域の皆さんに貢献するということだと思います。また当社は食育活動やその応援など、ボランティア活動も行っています。日々の店舗や地域での活動の様子など、そうした意味では、常に人に見られている仕事と言えるでしょう。ですから身なりや話し方など、できれば学生時代から意識しておくといいかと思います。

新卒の就職活動は社会人経験が無いぶん、迷って当然です。焦って妥協してしまいそうになることもあるでしょう。しかし一生に一度しかない機会ですから、できれば迷って迷って、ぎりぎりまで悩み抜いて決めてほしいと思います。そうすれば自分が選んだ会社への思い入れが深まり、熱量を持って仕事に取り組むことができます。安易な選択をしなかった自分に自信も持てるでしょう。そんな皆さんを心から応援しています。
<田谷さん>

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自社製造のお総菜やショップインベーカリーで焼き上げるパンなど、プライベートブランド商品も年々充実し、ますます「タイヨーならでは」の魅力が増している。

マイナビ編集部から

創業以来、鮮度と美味しさにこだわった食材を手頃な価格で提供することにより、地域の客に熱く支持され、地域に根ざしたスーパーとして発展してきたタイヨー。42店舗を有する規模の割に、世間的な知名度はそれほど高くないが、それは広報や宣伝にあまり力をかけないことも一因だ。そのぶん店舗運営はもとより、人財育成や福利厚生に投資し、利益も大きく社員に還元する。直近では2年連続で決算賞与を支給したほか、今後も基本給をベースアップする予定である。

出店も年に1~2店舗ペースと堅実な一方、人財育成の要(かなめ)となる教育研修にはことのほか注力している。長年かけて改善を重ね、現在は若手社員研修、中堅社員研修、管理職研修と体系化されているが、常に細部を見直し、マイナーチェンジを図っている。「今の若者に合うよう、進化していかないと身に付かない。クリエイティビティが大事です」と今回取材に協力頂いた田谷さんは語る。特に若手社員はタイヨーの次代を担う幹部候補生である。マインドセットも含めて、何が必要か常に検討するとともに、店舗スタッフが客に接するのと同様、心から温かく寄り添っている。

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研修を通じて同期の絆も深まり、お互いに支え合い協働している。地域のお客さますべてに「新鮮で、おいしいものを安く」お届けするという思いは共通だ。

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