最終更新日:2025/6/25

(株)多久製作所

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 金属製品
  • 設備工事・設備設計
  • 商社(機械・プラント・環境)
  • ガス・エネルギー
  • プラント・エンジニアリング

基本情報

本社
大阪府

取材情報

事業について伝えたい

独自工法を導入した建設のデジタル化を推進。未来のモノづくりに挑む革新的メーカー

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業界の課題を解決!納期短縮とコスト削減・高品質で安全な施工を

「機能配管メーカー」から「施工アシスト企業」へと事業転換を図り、新たなビジョンに向かう多久製作所。建設業界のイノベーションへ挑む山本社長に、会社の歴史から強み・今後の展開などについて話を伺った。

代表取締役社長 山本泰三
中小企業で実力を身に付け、自身の価値を高めたいという想いを抱いて1985年に入社。30余年間、熱意と誠意を信条にひたすらお客様のために尽力し、会社の業績にも貢献してきた。その成果を認められ、2020年に社長へ就任。以来、「機能配管メーカー」から「施工アシスト企業」へというビジョンを掲げ、業界に先駆けて未来のモノづくりを提唱する。その一方で、福利厚生や人事制度の充実・風通しの良い風土づくりによる組織の活性化へも力を入れている。

多久製作所の強みとは?

全国5ヶ所に工場を設け、北海道から九州まで支店・営業所を展開。営業マンは誠意と熱意を持ち、お客様のニーズに素早く対応し、あらゆる課題を解決していきます。
「70余年の歴史の中で培ってきたモノづくりの技術をもとに、独自の工法やデジタル技術を融合させたシステムを提案。未来に向けて進化し続けます」と山本社長。
全国のインフラを支える「TAKブランド」の主力製品は、強度と耐食性に優れた耐食鋼管。配管を加工する機械の設計・改良を自社で行い、高付加価値を追求しています。

耐食鋼管では業界トップシェア。独自技術で全国のインフラを支え続けてきた老舗企業

皆さんが日常生活で使う水道水は、浄水場でつくられた安全できれいな水が地下の水道管を通り、各家庭へと供給されています。当社は、これらの設備に必要な配管を手掛ける専門メーカーです。「片手で持てる小さな配管」から「人が中へ入れてしまうほどの大きな配管」まで、鉄やステンレスを使用した様々な素材・サイズ・形状の製品をオーダーメイドで製造しています。配管を加工する機械も自社で設計・改良し、他社が真似できない独自のTAKブランドを生み出してきました。

中でも当社が得意とするのは、強度が高くて耐食性に優れた「耐食鋼管」です。海水を冷却水として使用する火力発電所、超純水が必要な半導体製造工場…配管の中は水だけでなく、薬液・ガス・排気など様々な流体が通ります。耐食鋼管とは、流体の性質・使用環境などの条件に合わせて、配管に樹脂やメッキなどをコーティングして機能性を追求した製品。このような付加価値の高い独自製品を手掛けられるメーカーは限られており、国内における売上げトップシェアを誇っています。

また、技術力だけでなく、製品をスピーディに建設現場へ納入する生産・物流体制が不可欠です。特に大規模施設では、重量のある大型製品をはじめ、多種多様な製品が大量に必要と
なります。当社では、札幌・茨城・埼玉・滋賀・佐賀へ工場を設けて迅速に対応することで、全国各地で数多くの実績を残してきました。超高層ビルや大規模工場、上下水道・水処理施設、水管橋、商業施設、病院、空港、エネルギー施設などと多岐にわたり、特に公共事業の比率が高いことが特徴です。当社は創業から70余年の歴史の中で、人々の生活基盤である社会インフラを支え、皆さんの生活や経済発展に貢献すると共に、業界で確固とした地位を築いてきました。

「機能配管メーカー」から「施工アシスト企業」へ転換し、次世代に向けた進化を目指す

これまでは、機能配管メーカーとして実績を残してきましたが、独自の工法とデジタル技術を融合させ、より早く、高品質で、安全な配管施工へと進化させるべく、「モノ売りからコト売り企業へ」を合言葉に新しいフィールドへ挑戦しています。

建設業界では人材不足や職人の技術継承をはじめ、納期短縮やコスト削減といった多くの悩みを抱えています。そのような課題を解決するのが、当社独自の「プレファブ工法」です。この工法では工場内で配管部材を加工して、製品を概ね完成させてしまいます。搬入先の現場では組み立て作業をするのみです。現場で作業を行う従来の工法と比べて安全に施工ができ、工期短縮とコスト削減の課題も解決させられます。ベテランだけでなく若い職人さんでも作業が可能なので、人材不足対策の一助にもなります。更には、省スペース・省資源・省エネルギーにも対応でき、SDGsで掲げられている目標達成にも貢献できる画期的な工法なのです。

現在、当社が取り組んでいるのは、製品受注から加工・納入・施工までをデジタル化させる建設プラットフォームの構築です。このシステムを利用することで、お客様へコスト削減や納期短縮・効率化といったメリットを与えることができ、当社は顧客のリピートによって安定した業績を実現できます。更に今後は、配管の設計から製造・施工アシストまで、いわゆる川上から川下まで一貫したサービスの提供を目指しています。世の中の需要と供給のバランスが崩れた影響を受け、あらゆる業界で資材不足や価格高騰といった課題に直面する中、当社が設計から関わることで調達のリードタイムを延ばし、リスクを回避させます。国内だけでなく、当社のベトナム工場より高品質・低コストな製品供給もでき、お客様の選択肢を広げることができます。このように高機能・高付加価値の商品・サービスを提供し、建設業界の発展にも貢献していきたいと考えています。

社内外で信頼関係を築きながら、モノづくりのプロとして成長できる職場環境の整備を

企業の持続的な成長の鍵を握るのは、やはり人材です。どんなに優れた製品・サービスがあっても、それをお客様へ伝える人材がいなければ、企業は発展することができないのです。建築やITシステムなどの専門知識・営業スキルはもちろんですが、何よりも大切なのはコミュニケーション力です。お客様のニーズや課題をきちんと理解して、解決するために誠意を持って熱心に取り組む。その想いは相手に伝わり、周りを動かす大きな力になります。また、モノづくりはチームで行うため、社内での信頼関係づくりも不可欠。お客様に求められるからと言って、無理な納期に応えてしまうと生産現場へ大きな負担をかけてしまい、結果的に信頼を失ってしまいます。

メーカーである当社の基本は、モノづくりを知ること。過去には、営業マンも施工現場を手伝うことで職人さんの苦労を経験したこともありましたが、現在では安全管理の観点から難しくなっています。そのため、当社では社員が複数の部門を経験することを基本とし、営業や設計の社員を生産部門などへ一定期間異動させて現場の理解を深め、その経験をより良い仕事・新たな発想へつなげてほしいと思っています。若手社員の意見を活かせるように、会議では活発にディスカッションできる雰囲気をつくり、私もその場で質問をしたり、意見を聞くように心掛けています。

また、時代の変化や社員のニーズ・価値観に合わせて、働きやすい環境づくりにも力を入れています。「ずっと住み慣れた地域で働きたい」「ワークライフバランスを大切にしたい」といった希望へ応えるため、人事制度や休日休暇制度・福利厚生の充実を図り、地域限定採用の導入も検討しています。社員一人ひとりが理想の仕事と生活を実現し、長く安心して働きながらキャリアを形成できる。そんな会社を目指していきたいと思います。

学生の方へメッセージ

学生の皆さんはどのような働き方を目指していますか。私は、「自身が成長することで付加価値を身に付けたい」という想いを抱いて当社を選び、入社してからは精一杯、ひたすら仕事に取り組んできました。知識ゼロからモノづくりの基礎を学び、営業マンとして客先へ頻繁に足を運んで想いを伝え、施工現場では職人さんと一緒になって泥だらけで仕事をしたこともありました。一社員としてスタートし、社長というポジションを手にしたのはその努力の結果です。就職先を決めるのは自分自身、信じるのも自分自身なのです。

近年の学生の皆さんはとても勉強熱心で、しっかりと企業研究をされていると感じます。しかしながら、企業選びにおいては規模や知名度に固執される傾向にあり、面接では誰もが同じようなアピールをしているように思います。表面上のイメージだけでなく、本質を重視した企業研究を意識してみてはいかがでしょう。現在から将来にかけて世の中がどう動き、その企業がどのような強みを持ち、将来への可能性を秘めているのか。また、組織の中で何を目指し、どのように活躍していきたいのか。自身の価値観でしっかりと企業を見極め、理想の仕事や人生を実現してほしいと思います。
(代表取締役社長 山本泰三)

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社長との距離が近く、仕事からプライベートな話題まで気兼ねなく会話できる風通しの良い社風が魅力。他部署との横のつながりも強く、働きやすい環境が整っています。

マイナビ編集部から

1950年に創業した多久製作所は、国内初の塑性(そせい)加工技術により銅管継手(つぎて)を独自に開発。その後、様々な素材・形状・サイズの配管を自社ブランドとして展開し、日本全国の社会インフラ整備に大きく貢献してきた。機能配管メーカーとしての確固たる地位を確立した同社は、アリーナや競技場といった数多くの有名建築物の他、国内の空港のほとんどを手掛けたというから驚く。2012年にベトナムで現地法人を立ち上げてからは、その技術やノウハウを海外でも活かし、都市化や経済成長が著しい東南アジアなどのインフラ整備にも貢献。時代の変化にいち早く対応し、事業の多角化と拡大を実現してきた。

4年半前に山本社長が就任してからは、「施工アシスト企業」という方針のもと、短納期・低コスト・高品質で安全な配管施工を実現する独自のプレファブ工法を開発し、デジタル技術を活用した建設プラットフォームの構築に挑む。これは、国土交通省が推進する「3次元データを基軸とした建設生産・管理システムを実現するBIM・CIM化」の一助となるもので、業界からも注目を浴びている。

このように、老舗企業でありながら革新的に事業を展開する同社では、やる気のある若手社員を起用し、新しい発想や意見を積極的に取り入れていく方針だ。「地域のインフラ構築に貢献したい」「スケールの大きな仕事に挑戦したい」といった意欲の高い方に、ぜひおすすめしたい会社だ。

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明るく開放的な空間が広がる快適なオフィスは、社員からも好評。人事制度や福利厚生・休日制度などの充実を図り、長く安心して働ける環境づくりに力を入れています。

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