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最終更新日:2025/2/12
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部署名ビジネスエンジニアリング本部
科学技術の研究を通じ、世に役立つものを生み出したい。そのような「研究」、「技術開発」への憧れを持ち、工学部へ進学。大学院では生命科学、特にタンパク質工学の研究に取り組みました。修士1年の秋、研究職を志望して就職活動を始めました。人生で初めて社会に目を向けた私は、その広さ、多彩さに呑まれました。自分が志望する研究や開発の仕事は、企業活動のほんの一部です。ある技術を商品化し、生産し、販売する過程には様々な仕事があり、多くの人が関わっている。その事実に気付いたとき、一部ではなく、全部に関わる仕事がしたいと思うようになりました。そんな時出会ったオースビーは、「クライアントの企業活動全体が仕事のフィールド」と、まさに全部を仕事にしていました。一方でそこは、ずっと志してきた研究の道とは全く別の道。大学で6年間やってきたことを捨てるのか。最後まで迷いました。それでも、本心の選択を信じ、この道へ進む事を決めました。
実学尊重。出身校である東北大学に受け継がれている基本姿勢の一つです。「世界最先端の研究成果を社会や人々の日常生活に役立てる」事を指します。但し、一般に「実学」と言うときの「実用最優先」の印象とは全く異なります。即実用可能な対象を選んで研究を行うのではありません。それでは大学という機関で研究を行う意味がありません。自分達が扱う、実社会への適用とはかけ離れた理論や技術をいかに実用化するか。現実と、実現すべき方策のギャップを埋める道筋を緻密に推断し、間接・実地での検証を積み重ねていく。それが本当の実学です。理論と実践を繋げる論理力と、実現を信じて挑み続ける強い意志がなければ成し遂げる事ができないものです。
この「実学」の姿勢は、ビジネス現場でも求められます。企業の理想である企業理念や経営計画と、現実である日々の業務。そのギャップを埋める、一足飛びに成果の出る手法は存在しません。やはり、緻密な推断・行動・検証の積み重ねが必要です。私の今の仕事もそうです。「グループ内経営管理体制の見直しと統合。今後20年の成長基盤をつくる」という理想と、「脈々と受け継がれてきた業務・込められた思い・携わる人々」という現実。これらを前に、何を残し・何を変えるか?メンバーをどう巻き込むか?組織のオーソライズをどう取るか?…一つひとつ真剣に悩み、お客様と話し、決め、実行する。その繰り返しです。自社の未来をかけた様々なプロジェクトでオースビーの力が請われるのは何故か。成果やスピードが強調されるビジネスの世界において、現実と成果(理想)を繋ぐ為に必要な姿勢とその術を、ぶらさずに持っているからです。
入社して数年経った頃、学生時代に取り組んだ「目の前の現象に向き合い、理想の実現(仮説の実証)に向けて実行・検証を積み重ねる」事が、別だと思っていた道で武器になると体で分かったのだと思います。仕事での自由度、能力発揮度が一段上がりました。但し、クライアントの全業務、他社とのパワー関係、組織風土、人の心、組織運営の難しさ、自分自身…と、扱う対象は学生時代と比較にならない程多岐に亘ります。能力発揮領域を拡げる為、邁進する日々です。東北大学生には、実学尊重を地で行く真面目さ、地道さがあります。ただ、根っからの真面目さ・地道さゆえ、自身の持つ「実学」力の貴重さに気付いていません。「そんなものは地味だし大した事はない。即結果を出せる力、クリエイティブな力の方が求められる」とすら考えていそうです。大学で培われた力を埋もれさせず、発揮する先を限定せず、未来へ向かって現実を動かす人として、社会へ跳び込んで欲しいと思います。