最終更新日:2025/5/2

(株)ズコーシャ

  • 正社員

業種

  • 建設コンサルタント
  • 情報処理
  • 試験・分析・測定

基本情報

本社
北海道

取材情報

仕事・キャリアパスについて伝えたい

北海道に憧れた東京生まれの先輩と、北海道から出て戻って来た地元の先輩の就活

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IS未経験の先輩たちは、いかにしてズコーシャに辿り着いたのか

大学時代に学んだ水質分析の分野を活かせる職場で活躍する宮下さん。地元を災害から守りたいと、学んだ林業分野から転換した小池さん。2人の先輩に就活のこと、入社後に感じた成長などについて伺った。

本社総合科学研究所 環境科学室(水質分析担当)
宮下 遼さん(写真右)
酪農学園大学農食環境学群環境共生学類卒業/2020年入社

本社技術部 設計一課(農業土木設計担当)
小池 野乃花さん(写真左)
静岡大学農学部環境森林科学科(現・生物資源科学科)/2018年入社

先輩からのメッセージ

「私は就活の際、まず、自分に向いていないと感じる職業を外ました。消極的に聞こえるかもしれませんが、逆に興味のあることが浮かび上がってきた気がします」(宮下さん)
「ここだけは譲れないというポイントで探すという意味で、就活は部屋探しに似ていると思います。こだわりを大切にして、企業研究に向かってみてださい!」(小池さん)
「好きなことをやって来いと、放り出してくれた両親に感謝!」(宮下さん)、「私は道外へ出ろと放り出されました。もう少し遊んできてもよかったかな(笑)」(小池さん)

北海道で働きたい、そして学んだ分野を活かしたいをキーワードに。働きやすさと社内の雰囲気も重視

私は入社以来、本社総合科学研究所の環境科学室という部門で水質分析の業務を行っています。公共用水域と呼ばれる河川・湖沼などの調査・分析、環境基準が定められている工場排水などの水質分析が主な仕事で、それぞれ現地で採水するという業務から始まります。分析業務というと、研究室で機器とにらめっこをしているイメージがあるかもしれませんが意外とアクティブな仕事でもあり、実際に業務についてみると、そうした現場作業がおもしろく感じられたことが、自分としてはちょっと意外でしたね。農業系の大学で環境について広く学び、ゼミでは水質を研究していたので、その意味では学んできた道に、ストレートに進んできたともいえます。

大学時代に取得した環境測定分析士(日本環境測定分析協会)という資格を活かせる仕事を希望し、研究室の先生から関連する企業の情報をいただいてアプローチを始めたというのが、私の就活の始まり。とはいえ、実際に行動をスタートしたのは3年生も終わる3月ごろ。3、4社の説明会に参加したもののインターンシップは経験していないんです。私は東京の出身で、北海道の環境に憧れて道内の大学に進みました。卒業後も北海道で働きたいと思っていたので説明会で話を聞いたのもすべて道内企業。そして、会社を選ぶ際に一番、注目したのが「働きやすさ」でした。フレックスタイム制、年次有給休暇の時間単位取得制度など、ライフスタイルに応じた働き方ができる制度が充実していることが、ズコーシャに入社を決めた大きなポイントでした。

当社の説明会で各職場を見せていただくなかで、社員の方々の雰囲気が、自分がなじめそうな温かな印象だったことも選社動機としては大きかったですね。大学の卒業論文でも水質について研究を行い、多くの実験を行っていたので、入社後の分析業務にはスムーズに入れましたが、現地での採水には、少し難しさも感じました。同じ採水でも、現場ごとに方法や使用する機材なども異なります。3年目を迎えてもまだ知らない分析手法もあります。まずは、コツコツと経験を積みながら、国家資格である環境計量士、技術士の資格を取得し、土壌など幅広い分野の調査・分析をできるようになることが目標です。
(宮下さん)

防災に携わり、自分のまちを守りたい。豪雨被災地に触れた大学での経験を契機に地元で就職

私の担当は、農業土木の設計業務。畑地の区画整理をメインとしています。大型の農業機械を入れて効率化を図り、収量をアップさせるために、小さな畑をまとめて一つの大きな区画にするのですが、その設計図を作成しています。畑を所有する農家さんの要望を反映させた案をつくるだけでなく、農家さんにとってさらにメリットのある方法なども提案していきます。たとえば、隣り合って同じ作物を栽培していても、畑によって状態が異なります。農家さんの考え方も違うため、それらに見合った設計をいかに行っていくかが勝負。入社から5年間の経験を積み、自分からアイデアも出せるようになり、技術者としてのおもしろみを実感できるようになってきました。

帯広市の隣町、芽室町が私の故郷。地元の企業で働きたいと思ったことがズコーシャに入社を決めた大きな理由です。ただ、農業土木を学んだわけではありません。登山やアウトドアが好きだった私は、森林について学びたいと考え、静岡県の大学に進みました。研究室は森林防災・砂防の分野。そこで中山間地域の防災対策の現状や砂防の役割を現地で学ぶ、国土交通省のキャンプ砂防に参加し、就活の軸が見つかりました。2016年、大学3年生の夏でした。この年は三つの台風が北海道に上陸し、豪雨によって十勝川・石狩川水系で堤防決壊、日高では道路・橋梁の流出が発生しました。キャンプ砂防では、発災直後の現場を見学。自然の脅威に直近で触れたことで、防災に関する仕事に携わり、自分の好きなまちを守りたいと強く思ったんですね。

北海道の建設コンサルタント。私はそこに照準を絞り、静岡で開催されていたUターン希望者向けの合同説明会などで情報を収集。帰省のタイミングで3、4社の会社見学に赴きました。宮下さんと同じく私もインターンシップは未経験ですが、ズコーシャへは、私からアポイントをとり、実家に帰る機会に見学させてほしいとお願いしたんです。地域の老舗企業という安心感も決め手でしたね。見学の際、技術部で女性が多く働いていたことも印象に残りました。私が入社した頃から新卒採用の社員も増え始め、社内にはさらに活気が出てきています。自らの技術力を高めると同時に、後輩の指導にも力を入れていきたいと思っています。
(小池さん)

入社してみてわかったこと、ギャップ、感じたこと。経験を積みがら変化し、成長していく自分がここにいる

私が勤務している総合科学研究所は、多様な実験・研究ができるスペースと設備を備えた施設で、2020年4月に完成しています。それはまさに、私が入社したタイミング。研究所への配属が決まっていた私の最初の仕事は、その引っ越し業務だったんです。この施設は、最新の研究環境があるということに加えて、社員が自ら設計に関わり、社内にプロジェクトチームを結成して職場環境や働き方へのアイデアを出し合いながらつくられています。そのなかでも、私が気に入っているのが執務室や会議室のデザインや空間性。特に、北海道の大自然をモチーフにした会議室は、畑のパッチワークをイメージした茶色とグリーンの「カシワ」、川の流れとうねり、飛沫をイメージした「サクラマス」、明るい太陽を表現した「オジロワシ」など色使いが鮮やかで名前もユニーク。とても落ち着いて仕事をすることができています。どこまでも広がる十勝平野の大自然。その環境にも私は魅力を感じ、とても癒されています。週末は然別湖、糠平湖など太古の自然を残る湖を散策。とてもいい気分ですが、水が濁っていると気になって……。つい目がいってしまうのは、職業病かもしれません。
(宮下さん)

大学は農学部ですが、学んでいたのは森林。農業とは意外と接点がなく、入社当時は、身につけてきた知識が直接、活かせないことにジレンマも感じました。分野違いというギャップに悩むことも多かった1年目ですが、翌年、新卒の社員が入ってきて先輩になったという自覚と、専門自体は異なるものの、大学で取り組んでいた画像解析の技術は活かせることに気づき、前向きになることができましたね。自分ができること、得意なことに積極的に取り組み、仕事を進めていくなかで自信を得られてからは、がぜん仕事が楽しくなりました。畑の区画整理を行う際、たとえば畑と畑の間にある水路を埋めて一つの区画にするということが行われますが、闇雲に水路を埋めるとそこだけ水捌けが悪くなり、結局、収量が上がらないという危険性もあります。農家さんの要望とともに、そんな「畑の気持ち」に沿って、どういう対策を講じるか。技術者としての腕の見せ所ですし、かつては悩んでいた自分は今、日々、農業土木の奥深さにやりがいを感じています。
(小池さん)

学生の方へメッセージ

東京出身で、北海道に憧れて大学でこちらに来て就職までした宮下さん。隣町の出身ながら、大学時代は静岡で暮らし、地元に戻って来た小池さん。インタビューに登場した2人は、専攻も違えば思いも異なりますが、共通点があります。それは、いずれも社内の見学に訪れてくれている、ということ。宮下さんは単独説明会、小池さんに至っては、個人でアポをとってやって来ました。

コロナ禍の影響から、会社説明会がWebで行われるケースが増えています。当社でもWeb対応は行っていますが、企業研究にあたっては、可能な限りリアルな説明会に参加し、インターンシップや会社見学があるなら、積極的に見てほしいと思います。そして、職場の雰囲気、社員の様子などを肌で感じてみてください。仕事内容や給与などの待遇、福利厚生も大事ですが、自分自身で察知する空気のようなものは、これから長く働いていくことを考えると重要になります。ちなみに当社では、会社見学の際はすべてのフロア、すべての部署を見てもらいます。それは、自分がなじめそうな環境かどうか、確かめてほしいからです。

当社がメインとする建設コンサルタントの分野はインフラ整備に関わるものが多く、設計・修繕・維持管理を経て人々の役に立ち、後の世代にまで誇れる仕事です。たとえばこのように、その会社が担っている分野、役割、思いなどに触れることもお勧めしたいですね。

(総務部/牛来孝享さん)

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「将来的にプロジェクトを動かすような責任ある立場や幹部になれる環境かどうかも、ポイントといえます。理想と思える企業に出会えますように!」

マイナビ編集部から

DXとSDGs。近年よく耳にするが、それぞれどのようなことかと問われると意外と難しい。「だからこそ、専門部署を立ち上げ、全社員が理解できるようにするための活動をスタートさせました」とは総務課の松原亜衣子主任。AI、IoTなどのデジタル技術を活用して業務プロセスからビジネスモデルまでを変革するDXと、持続可能な開発のための国際的な目標であるSDGsの推進について、ズコーシャでは経営方針に盛り込み、推進を始めているが、社員が理解しなければ意味がない。そう考え、ゲーム形式で学ぶSDGsの研修会などを行っているのだという。

戦後の高度経済成長のなか、測量業務から事業を開始したズコーシャ。現在は、道内でも数少ない総合コンサルタントとして事業展開を行う同社の持ち味は、時代の流れをいち早く捉え、変化していく柔軟さだ。

働き方改革を推し進めており、社員全員が対象のフレックスタイム制、年次有給休暇の時間単位取得制度、子の看護休暇・介護休暇の有給化といった制度の充実により、平成30年度「北海道なでしこ応援企業」の認定を受けたほか、「北海道働き方改革推進企業」ゴールド認定の第一号となった(いずれも知事表彰)。

2020年に開設した総合技術研究所に続き、2021年に移転した札幌支社でも、社員自らが発想してオフィスづくりを実施。フレキシブルな業務スタイルを可能にする空間が用意されている。

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2020年に新設された総合科学研究所。部門を越えて「知識の融合」が図れるフリーアドレスの執務室、掘りごたつのあるリラックスゾーンなど、社員のアイデアが生きている。

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