最終更新日:2025/4/28

(株)大阪城口研究所

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 設備工事・設備設計
  • 不動産

基本情報

本社
大阪府

取材情報

事業について伝えたい

100年以上続いているのは、高品質がリピートを生み、安定収益に繋がっているから。

PHOTO

大阪城口研究所のこれまでとこれから

1921年の創立から、103年。水道衛生設備工事からスタートした大阪城口研究所。設備工事のスペシャリストとして100年以上続いた理由と今後について、取締役の城口さんにお話をうかがいました。

専務取締役 城口大輝さん
大学卒業後、関東で専門商社に就職。2015年大阪城口研究所入社。工務部、総務部、営業部を経て2023年専務取締役就任。

大阪城口研究所の実は

大阪梅田のHEP FIVEの裏側にある大阪城口研究所の本社ビル。
専務取締役として会社の経営に携わる城口さん。役職は専務取締役ですが、現場の社員さんとお酒を飲むことも。大阪城口研究所の社風の良さがうかがえます。

建設業全体でも需要が増加している設備業。大阪城口研究所を取り巻く環境とは。

─まず、貴社の特徴や立ち位置について教えてください。

当社はゼネコンから設備関連の工事を請け負うサブコンという建設業者です。サブコンの中でも給排水衛生設備・空気調和設備・消火設備が主な事業となり、事業活動エリアとしては主に京阪神圏内です。ゼネコンの中でもスーパーゼネコン(日本におけるトップクラスの建設会社)から仕事をいただくことが多く、関西有名私大の学校施設の工事やマンション、ホテル、有名な物件では2025年に開催される大阪万博のお仕事も担当しております。

─京阪神を中心にお仕事をされているんですね。そんな貴社を取り巻く環境はどうなんでしょうか?

設備工事に関してここ何年間かは需要がかなり増えています。大阪万博やIR、インバウンドを受け入れるためのホテルやマンション、再開発事業の建設が増えている状態。当社も有難いことに2028年ごろまでお仕事が既に埋まっている状況です。計画が早い案件だと、5年以上前から声掛けがあり、業者選定が実際に工事を行う着工よりかなり前になります。そうなれば数年先の仕事が決まって埋まっていくため、ここ1~2年でお仕事の話も多くいただきますが、受けられるキャパシティがない為、お断りしていることも多くなってきております。人が住む、過ごす空間には必要不可欠な業界ですので無くなることはないですが、この業界は人手不足。そのため、工事のかなり前から業者を囲い込んでスケジュールを抑えるようになってきています。特に建設業は工事規模によって有資格者の配置や必要な人員が決まっていますので、技術者の確保が大切になってきます。

─需要はあるが受けられない…。もどかしいですね。

そうですね。バブル崩壊後は建設不況がありましたが、その当時は今の逆で、「見積もりだけでもださせてください!」と営業していたと聞いております。今の需要が高い状況がずっと続くわけではないので、目先の利益だけを重視していたら、既存のお客様が離れてしまう。不況で仕事がない時代が訪れた際にどうやって仕事を作っていくかを考えないと継続していくことはできないと考えております。長年お付き合いのあるお客様を第一に考えながら、背伸びはせず丁寧に仕事を受注、施工を行うことを心がけています。

大阪城口研究所の安定を支えるリピーター戦略とは。

─業界のお話、貴社の現状についてはよく理解できました。今年で103周年の貴社ですが、これほど長く続けられている秘訣は何でしょうか?

ずばり、「リピーター戦略」です。お客様との長いお付き合いが特徴です。中には80年、90年一緒に仕事をさせていただいている企業様もいらっしゃいます。一度お客様が離れてしまったら、戻ってきていただくのは難しい。だからこそ既存のお客様を大切にしていますね。

─具体的にはどのようにされているんでしょうか?

当たり前のことですが、品質の高い工事をすることですね。当社は主にスーパーゼネコンとの深いお付き合いがあるので、共にタッグを組み、時には一流のお仕事を学びながら施工させていただいています。竹中工務店様をはじめとしてスーパーゼネコンのお仕事や技術を間近で学び、自社の施工にも活かせているので、当社の技術力も高く、高品質な工事ができています。お客様や同業さんのお話を聞いても品質は高いように感じます。

─品質がいいと、お客様も安心して任せられますね。

そうですね。実際、竹中工務店様から社長表彰をいただきました。この表彰をいただくまでに、3度の本店長表彰を受賞しなければならないので、品質や仕事ぶりを本当に評価いただいた、当社でも誇れる実績ですね。数ある業者の中から前述のような特別な賞をいただけたことはとても光栄でした。表彰をいただいた当時、会社でパーティを開催しました。賞金もいただいていたので社員で山分けして、皆で喜びを分かち合いました。

大阪城口研究所が目指すこれからの100年とは。

─100年企業を支える、確かな品質。それがリピートを生み、企業の安定に繋がっている。非常に地に足ついた会社運営をされていると感じました。城口さんが考えるこれからの大阪城口研究所について教えてください。

経営面では、これまでお付き合いさせていただいている、古くからのお客様をメインにという考えは変わりません。学校さんのお仕事も多いのですが、常駐させていただいている学校さんの現場が基本なので、その場でお客様の要望がキャッチでき、お仕事のお話をいただける形はそのまま継続したいですね。現在は既存のお客様から多くお声がけをいただいており、余力が無いということもありますが、官庁の物件を受注しておりません。10年以上はやっていないと思います。企業によっては官庁物件をメインに受注されているところもあります。そういう仕事をいただくには、基本的には入札形式。今の市場感、金額が市場にあっているかの指標にもなると思いますので私としては、年間で1つくらいは受けてもいいかと思っています。

─なるほど。既存と新規のバランスも大事になってきそうですね。

当社の売上の6~7割は竹中工務店様からとなっております。竹中工務店様からは何かあれば「大阪城口研究所さん、お願いします」とお声がけいただける関係性は継続したいと思うのですが、営業力も同時に上げていきたいと思っております。前述にも申し上げた通り、現在は有難いことに設備業界は仕事が飽和状態となっておりますが、受け身でいただいた仕事に対応するだけで無く、市場や物件情報を把握しきちんと利益が出るお仕事を取って来れるようにすると、より安定した収益が見込め社員へも還元出来ますし、景気変動にも強くなるのではないかと思います。

─ありがとうございます。最後に、城口さんとして大事にしたい考え方は何でしょうか?

やはり、お客様に対する考え方は今と変わらないと思います。継続的に大切にしていくお客様は70年、80年、創業当時からお世話になっているお客様もいます。あとは社内に対しては、助け合うチームにしていきたいと思いますね。今はやはりそれぞれ自分の現場が忙しいこともあり、ほかの現場までなかなか気が回らない場面もあると思いますが、会社全体として助け合う気持ちを育んでいければいいなと思いますね。

学生の方へのメッセージ~大阪城口研究所の社風と求める人物像について~

ここでは社風と、求める人物像についてお話したいと思います。

まず社風については、よくある言葉ですがアットホームな社風。役員から社員まで話しやすい雰囲気です。上司、役員が現場に巡回に行った際には、要望や困りごとを洗いざらい話しています。全てを解決することはできませんが、役員会まで上がってきますし、現場の声を直接聞きますので、話しやすい雰囲気を作るよう心がけています。
若手社員にはプラスで人事担当がこまめに面談を実施しており、フォロー体制も手厚いです。

求める人物像については協調性があってコミュニケーション力のある方。色んな業者と協力して工期を守り、品質の高い建物に仕上げます。工事を円滑に進めるための管理が仕事ですので、自分の主張も行いながら相手の立場に立って考えれる方。お客様、他業種、社員間のコミュニケーションが何よりも大事。人と話すのが好きな方は向いていると思います。
ですが、おしゃべりである必要は全くなく、寡黙な方でも現場をしっかり回す方もいます。それぞれの個性を活かしながら働ける仕事です。
また、当社は同業他社と比べても現場管理の女性比率が高い会社です。文系で新卒から入社している社員も多く、全員がしっかり活躍できる、働きやすい会社です。ぜひご興味を持っていただけたら嬉しいです。

PHOTO
昔は建築の方が立場が上、なんてこともありましたが、今ではどの業者も対等な立場で仕事できるように緩和されています。皆さんのイメージよりも働きやすいと思いますよ。

マイナビ編集部から

設備工事のスペシャリストとして100年以上にわたり“建物に命を吹き込んで”きた大阪城口研究所。
日本企業の平均寿命が23.3年と言われているなかで、100年を超える老舗企業は貴重な存在だ。

確かな技術力と品質で選ばれ続け、スーパーゼネコンの竹中工務店様からも厚い信頼を寄せられている。
特に社長表彰は社内外問わずに誇れる実績。
50人規模の企業で、世間一般的には小規模だが、顧客・取引先からの信頼の高さがひしひしと伝わってきた。

根底にあるのは現社長が就任した際に「ナイスワンを目指そう」と掲げて進めて来た理念や考え方があるのではないかと思う。
通常、他社では「『ナンバーワン』や『オンリーワン』を目指そう」となるが、同社はお客様や取引先様から「『いいね』と言われる仕事をしよう」というスタイル。

コツコツと積み上げられた信頼がやがて会社の安定性になり、地に足の着いた会社経営は働く人の安心感にも繋がっているのではないかと感じる。

ぜひ説明会や選考では、同社の信頼と安定性を感じてほしい。

PHOTO
梅田の一等地に自社ビルを持つ同社。オフィスは8Fのみだが、7Fまでの各階には飲食店やアイドルグッズショップなど複数のテナントが入っており、街には欠かせない存在。

トップへ

  1. トップ
  2. (株)大阪城口研究所の取材情報