最終更新日:2025/6/17

富士製薬工業(株)

  • 上場企業

業種

  • 薬品

基本情報

本社
東京都

取材情報

探そう!理想の先輩・働き方

女性のwell-being向上、そして社員のwell-being向上を目指すスペシャリティファーマ。

  • 薬学・医療系 専攻の先輩

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働きやすい環境で、人々の健やかな生活に貢献。

女性医療に強みを持ち、多くの人の健やかな心身を応援する富士製薬工業は、社員の健やかな心身を育む企業でもある。研究部、品質管理部、営業部で活躍している3名の社員に、仕事への思いや目標などを伺った。

女性の社会進出が進む今、月経困難症や更年期障害による大規模な経済損失に注目が集まっている。女性医療をメインに取り組んでいる富士製薬工業は、こうした課題にアプローチできる薬を複数開発・保有していることが大きな強みだ。社員はさまざまな部署でスキルを身につけ、社会に貢献している。

◆お話を伺った3名の先輩社員
研究開発本部 研究部/Y.Fさん/2022年入社/医歯理工保健学専攻卒
品質管理部/Y.Kさん/2022年入社/環境応用化学科卒
営業本部 営業部/A.Eさん/2021年入社/医療技術学部卒

仕事のクオリティを高めながら、働きやすい環境もつくっていける会社です。

医薬品を市場に流通させるには、その品質や有効性、安全性に関する必要な試験を設定し、厚生労働省の承認を受ける必要があります。私が担当しているのは、医薬品の品質を評価する試験法の開発です。例えば、管理すべき品質の一つに、含量があります。錠剤に含まれている有効成分は疾患に効果を示すものであり、一錠一錠に規定量が含まれている必要があります。品質担保のために、含量を評価する試験法が必要です。具体的には、製剤を前処理して適切な濃度に調整し、高速液体クロマトグラフという装置を使って分析するという手順になるのですが、安定した前処理条件や装置の適切なパラメータなど多岐にわたる試験法条件を有効成分の特性や文献情報に基づいて一つひとつ決めていきます。

日頃から心がけているのは、医薬品の知識に関してアンテナを広げることです。入社2年目で初めて試験法を確立した際、最も重要なポイントを見極めることの困難さと大切さを学びました。以来、先発医薬品の特性を事前に把握しておくことを意識しています。また、時間の許す限り細部までこだわり、試験法のクオリティを高めることも大切にしています。

社内プロジェクトに参加できることも、弊社の魅力です。私は入社1年目の時、社員の声を施策に昇華して実現していく「富士well-beingプロジェクト」に応募し、参加しました。プロジェクトを通して学んだことは、一人でできることの少なさや、周囲の人たちと信頼関係を築いて協力する大切さ。この経験は、試験法の確立までの工程や結果の生かし方など、仕事の中でチームワークが必要な時に役立っています。
また、このプロジェクトから誕生した施策の一つとして、他部署の管理職の方をこちらから指名して相談などができる「社内メンターメンティ制度」があります。プロジェクトに参加して2年目になりますが、新しい視点や新たな自分の発見につながっています。

職場は、若手でも挑戦させていただける環境があり、仕事で新しい取り組みに挑む機会もあります。今後は、その経験を研究部全体のナレッジとして共有するなど、自分以外の業務にも役立つような仕事をしていきたいです。みんなで力を合わせて良いものをつくることで、私自身の成長や、世の中の女性の健康への貢献を目指していきたいですね。
(研究開発本部 研究部/Y.Fさん)

仕事へのモチベーションについて聞きました。

研究職として活躍しているY.Fさん。「障壁を少しずつ崩し、問題のない試験方法を開発できた時など、できなかったことができるようになった時が喜びです」と笑顔で話す。

将来性の高い企業で、上司や先輩から教わりながら成長していけます。

企業を選ぶ際に重視していたのは、「その企業の将来性」と「自身が成長できる環境」の2点でした。そのどちらも兼ね備えていたことが、弊社を選んだ大きな決め手です。

弊社では、無菌医薬品を製造しています。その製造環境が汚染されていないかをモニタリングする試験を行うのが、私のメイン業務です。その他に行っているのは、医薬品の製造に使用している製薬用水の生菌数試験。具体的には、微生物を通さないフィルターに製薬用水を吸引ろ過した後、フィルターを貼付した培地を培養することで、製薬用水の中に規定以上の微生物が含まれていないかどうかを確認しています。

これらの試験結果は、医薬品の品質と直接関わっており、広範囲に影響を及ぼします。例えば、製造環境のモニタリングを行っている際に何らかの異常が見つかった場合は、現状の生産ラインで今後も製造を続けて良いのかという、今後の生産の可否などにもつながります。また、製薬用水の試験は毎週金曜日に1週間分行っているため、その際に問題が生じると、1週間分の製品品質に影響してしまいます。だからこそ、試験に問題が起きることがないよう、また自分の手技で汚染を起こしてしまうことがないよう、細心の注意を払いながら取り組んでいます。

現在私が担当している製薬用水生菌数試験は、先輩から引き継いで約1年になります。先輩の立ち会いのもと、私の試験手技を確認してもらいながら身につけてきました。分からないことや、先輩が気をつけていること、試験の本質的なことなどを丁寧に教えてもらえたので、不安を持つことなく挑戦することができました。

これからは、新しい試験を覚えて知識的にも技術的にも成長していきたいと考えています。また、今までは上司や先輩から教えていただく立場でしたが、ようやく教育する側に立つことが増えてきました。後輩への指導や試験の引き継ぎなどを通して、正しい試験手順を伝えていくことで、所属する課の業務がよりスムーズに進められるようにすることを目指しています。そして、将来的には実際に試験をするのではなく、記録書の照査や異常があった時に指示を出す「試験責任者」になりたいと考えています。
(品質管理部/Y.Kさん)

仕事へのモチベーションについて聞きました。

「自分の業務がさまざまな医薬品に対して間接的に関わり、大きな影響力を持っていることがモチベーションにつながっています」と話す、品質管理部期待の若手社員Y.Kさん。

女性医療領域の専任MRとして、多くの女性の健康を支援できることが喜びです。

大学時代に医療技術学部で女性アスリートについて学ぶうちに、月経管理のためにもピルに対するイメージを少しでも変えるお手伝いをしたいと考えるようになりました。弊社を選んだのは、製薬を通じて、女性の活躍を支援できる企業だったからです。

現在はMR職(医療情報担当者)として、東京都の産婦人科の開業医をメインに、月経困難症や更年期障害に適した医薬品の情報提供をしています。他業種の営業職との大きな違いは、人の命に関わっている点です。目標の数字を達成することは大事ですが、それ以上に担当エリアの責任者として患者さんや医師のお役に立てるよう、正しい情報の提供に努めています。ご質問にも迅速に対応できるようタスク管理の徹底も心がけており、こうしたことに地道に取り組むことで、医師との信頼関係を築いていけるのではないかと考えています。初めの頃は注意を受けて落ち込むこともありましたが、訪問を繰り返すことでよく笑い、よく話してくださるようになっていきました。

毎月1回の製品研修は、弊社が取り扱っている新薬に関する情報や成分に関する知識など、医薬品にまつわる知識をインプットできる好機です。その後は、ロールプレイングやディスカッションによってアウトプットすることで、知識を定着させていきます。より良い提案方法を身につけることで、医師のご要望にお応えできるよう努めています。

研修以外にも、上司とともに医療機関を訪問する際は、上司の接し方などを見て学ぶなど、日々の活動の中でもスキルを高めています。また、先輩や上司に相談しやすい社風も弊社の魅力。システムとして確立されていなくても、いつでも丁寧に対応してくださる方々に囲まれ、その優しさに助けられています。

これからも医薬品の情報提供を通じて、さまざまな女性を応援していきたいと思っています。そのためにも、まずは医療従事者のお役に立てるよう、薬の知識を常にアップデートしていきたいです。
(営業本部 営業部/A.Eさん)

仕事へのモチベーションについて聞きました。

「こちらが提案した医薬品で患者さんの体調が良くなったと聞いた時が最も嬉しいです」とA.Eさん。女性医療領域の専任MRとして、社内トップクラスの営業成績を残している。

企業研究のポイント

私の場合は、自分がやりたいことを重視して業種を決め、次に自分が企業に求めるものを決めていきました。できるだけ研究費に資金をかけ、新製品の開発に注力していること、また婦人科領域に強みを持っていることを重視して探した結果、今に至ります。また、大学の学生課では、OB・OG訪問が可能な先輩方の情報を収集しました。直接連絡を取って企業の実際の雰囲気やイメージをつかんでいくのも良い方法ですよ。
(Y.Fさん)

自分自身を振り返ってみると、積極的にさまざまな企業に足を運んで情報収集をしたことが一番良かったですね。ホームページなどから企業の情報を得ることももちろん大切ですが、企業の説明を担当者から直接聞いたり、企業訪問をして会社の雰囲気を感じたり、先輩社員と話したりすることで、より企業理解を深められると思います。
(Y.Kさん)

自分自身が最も重視する軸を決めましょう。そのうえで業種を問わず、軸に合う仕事を探すと良いと思います。気になる企業が出てきたら、ざっくりとでもいいので、ホームページを見て全体を把握してください。人事の方が押し出しているポイントをチェックするのもおすすめです。その企業のことをある程度知ったうえで、自分はどんなふうに役に立てるのかを考えることも大切です。
(A.Eさん)

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仕事を通して女性の活躍を支援できること、将来性が高いこと、社員が成長できること。これらの要素を備えていることが、3名の先輩社員が富士製薬工業を選んだ理由だ。

マイナビ編集部から

富士製薬工業では、世の中の女性に対してだけではなく、社員がwell-beingの向上を実感できるよう、さまざまな声を集めて新しい社内制度を実現している。その「富士well-beingプロジェクト」の代表例が、全女性社員を対象とした低用量ピルと更年期障害治療薬の費用補助だ。苦しみや痛み、医療費の自己負担を抑えたいという声に応え、約1年前から制度としてスタートした。入社1年目で同プロジェクトに参加した社員がいるように、若手社員でも挑戦しやすいのは、優しくフレンドリーな上司や先輩が多く、個々の主張をおおらかに受け入れる社風が要因だと考えられる。

また、キャリアを自分で考えられる制度も整っている。数年後や数十年後にどんな部署でどんな業務に携わっていたいのかを会社に示したうえで、上司とともにキャリアについて話し合える機会が用意されていることも同社の魅力だ。

日本政府は今、ジェネリック医薬品の使用促進を進めるとともに、革新的な新薬の開発支援を強化している。同社では、その両方を扱っているだけでなく、今後は政府が医療費削減の観点から利用促進を図っている「バイオシミラー」にも力を入れていく考えだ。多くの人の健やかな生活に貢献したいと考えている人にとっては、ぜひ企業研究を行うことをおすすめしたい会社だと、取材を通して感じた。

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社内で企画された旅行や懇親会などのレクリエーション活動に補助金が出るという福利厚生も、社員の間で好評。なかなか仕事で関われない他部署の社員との交流も深められる。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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