最終更新日:2025/6/1

社会福祉法人しらかばの会(障害者支援施設たてしなホーム)

業種

  • 福祉サービス
  • 教育

基本情報

本社
長野県

取材情報

知識ゼロからの専門職

専門知識ゼロで大丈夫。特技・経験を生かして自分らしい関わり方を目指す場所。

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学習機会や資格取得支援充実。学びたい気持ちに応えます!

信州の豊かな自然に根ざし、利用者の方に寄り添った支援を行うたてしなホーム。業界未経験から知識を身につけ活躍する職員も多い中、今回は3名の先輩に入職のきっかけや仕事のやりがいを伺いました。

<右から>
■たてしなホーム支援職員/両角謙吾さん(教養科幼児保育コース卒/2017年入職)
■たてしなホーム支援職員・総括主任/真瀬垣大さん(文学部国際文化学科卒/2009年入職)
■たてしなホーム支援職員/高寺華さん(幼児教育学科卒/2019年入職)

相手を深く知り、できる限り助けになりたい─知識や技術はその思いを支える力になる。

中学生の時に体験した保育実習が楽しくて、高校生の頃から保育士を目指していました。専門学校では幼児保育コースを専攻。そこで障がいのある子どもたちについても知る中で、もっと積極的に誰かの助けになる仕事をしたいと感じたことが、最終的な進路の決め手になりました。実はたてしなホームは高校時代のJRC部での活動や専門学校の施設実習、イベントボランティア等で何度も訪れていた場所。施設の雰囲気や利用者さんになじみがあり、ここで自分も何かお手伝いしたいと思えたことも大きいです。

入職してまず教わったのは、利用者さん1人ひとりに合わせた関わり方をすること。同じ名前の障がいを持っていても、性格や好きなこと・嫌いなことが違えば均一的な対応はできません。相手を深く知り、今何が必要で何をしてほしいのか見極めて対応することは大変ではありますが、人が好きな自分にとってとても向いていると感じています。
実践的な介助方法はOJTや研修を通して学んできました。食事介助ではスプーンの使い方の基礎から、先輩に見せてもらいながら習得。口から引き出す時の動かし方ひとつで食べやすくなることも、入職してから知りました。食事は利用者さんにとって日々の大きな楽しみですから、自分がちょっとしたコツを学ぶことでもっと楽しく安全に食べられるなら、それにこしたことはないですよね。

気をつけているのは、目の前の利用者さんだけでなくそのフロア全体にアンテナを張り巡らせて、誰が何をしているか把握しながら行動すること。五感すべてを使って気を張らなくてはならず最初はかなり疲れましたが、今では後ろから近づいてくる人の歩き方や気配で○○さんだなと分かることも多いです。能力者になれたみたいで楽しいですよ(笑)。
入職3年目には強度行動障害支援者養成研修を受講。県外での研修で他施設の支援員さんと話す機会も多く、さまざまな視点を学ぶ良いきっかけになりました。今後の目標は、外部研修や施設内での勉強会など学習機会を生かして専門知識を深掘りし、利用者さんの個性に継続して寄り添っていくこと。利用者さん自身が持つ歴史をきちんと知り、その上で自分らしい関係性を築けたら良いなと思っています。(両角さん)

職場で心がけていること

「利用者さんに合うタイミングを掴むこと」と両角さん。「時間をおいて声をかけたり自分じゃない職員にまかせたり、こちらの都合を押しつけないように心がけています」

周囲のサポートを受けて介護福祉士資格にも挑戦中。学びたいことにしっかり応えてくれる職場です。

短大では幼児教育学科を専攻。その中で障がいを持つ子どもたちの生活や支援制度について詳しく教えてくれた先生がいて、私もそんな子どもたちの助けになりたいと感じたことが入職のきっかけになりました。とはいえ障がいのある方と関わるのはほぼ初めての状態。施設実習は経験しましたが、入職直後は職員としてどう接して良いか分からず、「自分が関わったことでパニックを起こしてしまったらどうしよう」など、怖いと思う気持ちも拭えずにいました。
そこを支えてくれたのが、スタッフ皆で全員を支援しようという、たてしなホームの考え方。保育園では担任1人がクラスの子どもたち全員に対応しますが、ここでは周囲を頼ることが当たり前なんだと思えたことで、肩の力が抜けた気がします。

最初の1ヶ月は先輩について、日々の実務を学ぶところからスタート。夜勤や早番・遅番も経験しながら、少しずつ利用者さんの個性を把握してきました。初めて見るスタッフに警戒していた方も、毎日あいさつをするうちに徐々に慣れて、顔を見ただけでニコッと笑ってくれるように。3年経つ頃には、私だと分かって近寄ってきてくれることも増え、それがとても嬉しかったです。
研修や勉強会への参加を積極的に応援して、未経験者の「知りたい」という気持ちに応えてくれるのも当法人の魅力。私は入職してすぐ強度行動障害支援者の養成研修を受けたほか、現在、介護福祉士を目指して勉強中です。利用者さんの高齢化が進む中で、介護面も考慮した支え方を学べるのは大きく、資格を持つ先輩方からも勉強のコツを教えてもらっています。施設内では虐待防止や感染症対策の対応などを勉強会を通じて共有。皆で改めて障がいについて理解を深められる研修もあり、楽しいですよ。

今は利用者の方としっかり向き合い、その人に合ったサポートをしていくことが目標です。この春担当を引き継いだばかりの利用者さんもいるのですが、前任の先輩と相談しながら、その方の好きなこと・やりたいことをできるだけサポートできるよう試行錯誤しています。今まで施設内で過ごすことが多かった方ですが、相談しながらコンビニや食事など一緒に外出にも挑戦してみたいですね。経験の有無や勤続年数に関わらず、相談すれば担当それぞれが考えて行動できるので、柔軟に動きながら利用者さんの笑顔を増やしていけたらと考えています。(高寺さん)

職場で心がけていること

「目線を低く、とにかく笑顔で」と高寺さん。「イヤなことがあっても切り替えて柔らかい雰囲気で向き合うのは、保育園でも障がい者福祉の現場でも同じだと思います」

異業界での経験を生かして、相手の気持ちを汲み取る支援へ。働きやすい環境づくりにも力を入れています。

大学では国際文化学科専攻で、福祉とはまったく無縁の学生生活でした。就活時も人と幅広く関われる仕事がしたくて、メディア系の企業を志望。卒業後3年間はテレビ局のADを務め、人気バラエティーの現場に携わったこともあります。ファッションが好きで、一時はアパレルショップにも勤務。たてしなホームで働くきっかけは地元・立科町へのUターンでしたが、当時は本当に右も左も分からず戸惑うことばかりでしたね。
入職時はマニュアルもなく、先輩のしていることをとにかく真似て覚えるという流れ。先輩方ならスムーズにできることでも、自分がやると利用者の方からまったく違う反応が返ってきて落ち込むことも多かったです。気をつけていたのは「この作業は何のためにやるのか」を根本から理解すること。仕事の意味が分からない時は何度でも聞いて、目的を明確にするようにしてきました。

今、私が力を入れているのは新人職員の方が仕事の流れを分かりやすく把握できるマニュアルを作ること。自分が苦労したことを生かし、誰でも標準的な支援ができる仕組みを整えたいと考えています。支援方法も、かつての指導的なものから利用者の方の自主性を尊重するものに変わっているので、そこも生かしたいですね。
例えば他の人に手を出しがちな利用者さんに対して、以前はマンツーマンで監視・防止する体制でしたが、今は1人で過ごせる時間をつくってあげることで本人をサポート。気持ちが満たされれば暴力行為も減るという実例をもとに、より緩やかな支援に切り変えています。
そのため職員に必要なのは、まず利用者さんと信頼関係を築くこと。専門の知識や経験がなくても音楽やダンス、絵、陶芸など活動に生かせることは無限にあるので、得意なことを出して利用者さんと一緒に楽しんでもらえたら良いと思っています。履歴書に書けない特技や異業界での経験も、福祉の現場でなら生かしやすいことは私自身も実感してきましたので。

当法人は体系的な研修や資格取得サポートも整っています。私も入職後、サービス管理責任者や相談支援専門員、介護福祉士の資格を取得。障がいの特性などへの理解を深めることで視野が広がり、取り組み方も変わってきました。学ぼうという意欲がある方にはしっかり応えてくれる環境があるので、未経験の方も尻込みせず、制度を積極的に生かしてもらえたらうれしいです。(真瀬垣さん)

職場で心がけていること

「相手の雰囲気を読み取って柔軟に働きかけること」と真瀬垣さん。「次はどう動くべきか」「この人が欲しいものは何か」を絶えず考えてきた経験が生きているそう。

企業研究のポイント

コロナ禍では実際の施設を見学することは難しいかもしれませんが、リモートで施設の説明を受けるだけでも雰囲気は伝わってきます。資料やHPを眺めるだけでは分からない実際の空気感を、ぜひ担当の方とお話する中で感じてください。どの施設が自分に向いているかは人それぞれ。考え方や働き方の相性などを総合的に見て、ここなら自分も楽しめそうと思える施設であれば、長く勤められると思います。
例えば当法人では日中活動として、自然の中での農作業に力を入れています。外で体を動かすことが好きという人にはピッタリだと思いますが、インドア派の人は大変そうと感じてしまうかもしれません。逆にアート活動やパン作り・お菓子作りを精力的に展開している施設もあります。職員自身が楽しそうに活動することが、利用者の方にとっても何より大切。自分のやりたいことをやらせてもらえる場所を見つけることが、きっと企業研究のポイントになるでしょう。

専攻外だから不安という方は、教育制度や資格取得支援に注目するのも良いかもしれません。入職後に「こんなステップアップができる」とイメージできれば、将来のイメージも掴みやすくなります。専門知識がなくてもサークルやバイト経験など幅広く生かせるのが、この業界の良いところ。「こんなことをしてみたい」という前向きな気持ちがあれば、きっとさまざまな経験を糧にして活躍できると思います。(真瀬垣さん)

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感染症対策や支援の具体的な事例、総合支援方法など、テーマに沿った施設内勉強会もさかん。情報を共有して、より良い支援につなげます。

マイナビ編集部から

東京都の都外施設として1985年に開設以来、都内や長野県内から多くの利用者を受入れ、支援しているたてしなホーム。障がいを持つ方の家(ホーム)となる温かな場所づくりを目指して、入所支援やデイサービス、グループホーム、放課後デイサービスなど、幅広い事業を手がけている。東京ドーム1/2個分という広い敷地を生かした日中活動もさかん。自然の中で農作業やニワトリの世話に汗を流す体験は、多くの利用者の生きがいや自信につながっているようだ。
今回取材に応じてくれたのは、幼児教育専攻から障がい者福祉の道に進んだ2名の先輩と、異業界から転職して経験を積み役職者としても活躍中の方。福祉分野での経験の浅深はそれぞれあるものの、全員が戸惑いつつ少しずつ利用者の方と関係を深めていった経緯を話してくれた。印象的だったのが「たてしなホームならどんな経験も生かして働ける」という言葉。ダンスが好き、絵を描くことが好きなど、それぞれの得意なことを生かして利用者さんの笑顔につなげられるというスタンスが、同法人の懐の深さを表しているように思う。
体系的な教育制度や資格取得支援、産休・育休や有休の取りやすさなど、ライフスタイルに合わせて長くキャリアを積んでいける環境も整備。職員の誰もが気負わず自分らしい支援を続けられることが、施設全体の温かな雰囲気を生み出しているのだと感じられた。

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外出や日中活動に加え、お花見や夏祭り、クリスマス会など四季を感じられるイベントもたくさん。利用者さんが「楽しい」と思える時間を職員一丸で育んでいます。

会社概要に記載されている内容はマイナビ2026に掲載されている内容を一部抜粋しているものであり、2027年卒向けの採用情報ではありません。企業研究や業界研究にお役立てください。

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