進め方のポイント

U・Iターン就職を成功させるには?

東京と地方の最大の違いは「競争率」

ここで、マイナビが2023年3月大学卒業予定者を対象に行った「地元就職を希望しない理由」に関する調査結果を見てみましょう。

地元(Uターンを含む)就職を希望しない理由(上位10位抜粋)

最も多かった回答は「都会の方が便利だから」(41.1%)、2番目に多かったのは「志望する企業がないから」(36.9%)でした。たしかに地方と比べると、都会の方が便利です。人気企業も東京などの大都市に集中しています。しかし、それが就職の「壁」になる場合も多いのです。

便利な都会にある人気企業や有名企業には、毎年多くの学生が殺到します。インターンシップに参加することすら困難です。大都市の企業は職種を細かい要件などで定義していることも多く、「やりたいこと」「できること」が明確な学生にとってはベストマッチになる可能性も高いでしょう。

ただし、競争率が高く、入社前も入社後も無数のライバルがひしめいています。東京と地方の最大の違いは、この「競争率」です。過酷な競争に挑戦するのも一つの生き方ですが、そうではない方法で成功を目指す道もあります。

地方の企業も変わり始めている

地方の企業は、変わり始めています。近年では、地方に拠点を置きながらリモートで世界とつながり、クラウドサービスを使ってシステム開発を提供している企業や、新しいコミュニティー・マーケティングを行うことで自社ブランドを強化し、今までの仕事のやり方を変えて、柔軟に働ける環境、あるいはプロとして活躍できる環境を提供している先進的な企業も増えてきました。

地方に行くことによって、東京よりも競争率が少ない世界で、自分がやりたいことを実現し、プロとして成長できる仕事に出会える可能性が高くなっています。東京では、細分化された仕事を任されることはあるかもしれませんが、地方では、もっと広い範囲で網羅的に仕事を任せてもらうことによって、いち早く責任のある仕事に取り組めるチャンスがあります。競争率の低い、ライバルの少ない世界だからこそ、東京などの大都市で働くよりも、もっと早くプロとして活躍できる可能性もあるのです。

テクノロジーの進化によって、都会と地方の情報格差はなくなりつつあります。各地方の自治体も企業誘致に積極的になっており、日本全国にサテライトオフィスを構える企業が増えています。旧来の「都会>地方」という考え方は、変える必要があるのです。

入社後のことも具体的にイメージしておこう

地方で働くデメリットの一つとして、ロールモデルが少ないことがあります。人口が少ない地方の企業では、新卒で入社したら、その上の先輩が40代だった、といったこともあり得ます。すると、5年後、10年後に何を目指したらいいのか、何を勉強したらいいのか、相談できる人がいなくて困る、といった問題が起こります。

そうした場合に活用してほしいのが、会社の枠を超えた勉強会やイベント、コミュニティーです。人と触れ合う密度や頻度が高くなるのが地方で働くメリットの一つ。気軽に相談できる社外のメンターをつくることができれば、自身の成長モデルを描きやすくなります。
U・Iターン就職を成功させるには、入社後のことも具体的にイメージしておくことが大切です。地方の勉強会やイベント、コミュニティーなどを活用して、メンターや友達をつくり、その地域で活躍している社会人と交流を深め、多くの情報を聞いておきましょう。

地方の企業も都市部の学生を求めている

大空に向かってガッツポーズをする就活生
(画像素材:PIXTA)

一般的に、地方の企業は、保守的な組織風土になりやすい傾向があるとされています。それは、地方を飛び出す人には、チャレンジ精神が旺盛でバイタリティーのある人が多い傾向があり、残る人は、おとなしくてコツコツ型の人が多い傾向があるとの考え方によります。

そのような傾向から、地方の企業では、慣れ親しんだ街を飛び出して都会へ行ったバイタリティーのある人材を求めています。リモートワークなど、自由に働ける制度をつくって、東京から戻ってきた人に活躍してもらいやすい体制を整えている先進的な会社が増えています。プロとして成長してもらうために、研修や人材育成に力を入れる会社も出てきています。

あなたが「やりたいこと」「できること」を実現できそうな地方企業を見つけたら、積極的に話を聞いてみましょう。そして、その企業ではどういう人を求めているのか、どういう仕事ができるのかを詳しく聞いて、自分の「やりたいこと」「できること」もしっかりと伝えましょう。そうした丁寧なコミュニケーションを取ることが、ミスマッチを防ぎ、U・Iターン就職を成功させる最大の秘訣です。

地方も視野に入れて、選択肢にあふれた未来をつくろう!

もしU・Iターン就職がうまくいかなった場合でも、都会の会社でじっくり力をつけながら、U・Iターンのチャンスを焦らずに待ち、転職を狙うという方法もあります。大都市の企業でしっかり真面目にスキルを身につけて、東京の会社にいた頃よりも年収を上げて、地方の企業で活躍している人も多くいます。

就活で大切なのは、選択肢にあふれた未来をつくること。今、あなたは社会人としてのスタートラインに立ったばかりです。キャリアを柔軟に考え、たくさんの選択肢を視野に入れましょう。地方で活躍する、U・Iターン就職も、あなたの未来の一つです。

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