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ヒット作を生み出すために必要なのは、経験と挑戦する心
ツインエンジンに、第二新卒として入社した梅津さん。新卒採用では別のアニメ会社に入社したものの、大きな仕事に挑戦する機会は少なかったそうです。

梅津
アニメ業界ではキャリアや経験が重要視されており、一般的にミドル世代(35~54歳)にならないとプロデューサークラスの役割を任せてもらえません。ただ、その年代だと失敗が許されないポジションになっている場合も多いですよね。だからこそ私は、若手のうちから常にヒットを生み出すつもりで経験を積み、最前線に立って挑戦し続けたいと思っていたんです。
その思いで企業選びの軸を見直し、年齢よりもフロンティア精神を重視するツインエンジンに入社。宣伝部での経験を経て、アシスタントプロデューサーからプロデューサーへと約3年で駆け上がってきました。

梅津
挑戦させてもらっているからこそ、失敗もありますし、凹むこともあります。クリエーターや社会の潮流と意見が合致しないときや、作品の魅力をうまく言語化できない場面では、力不足を痛感して歯がゆくなることもあって。それでも前向きに努力を継続できるのは、全ての経験が自分の糧になると思っているから。泥臭く頑張ってきた経験こそが信頼につながると信じています。
コンテンツを見る立場から、作り届ける立場へ。顧客やクリエーター、ひいては時代と向き合いながら、今日も梅津さんは作品と向き合い続けます。

時代は「0話切り」へ。アニメ市場の変化と新たな課題
2000年代ごろまでのアニメ産業は「オタク文化」の中心となっており、DVDパッケージを主な収入源とするニッチなジャンルとして認識されていました。しかし、2010年以降になるとSNSや配信プラットフォームの普及により、ライトユーザーが急増。日本生まれのアニメは、世界中から愛されるようになりました。こうして誰もが気軽にアニメを楽しめるようになった一方で、アニメ市場には新たな課題も生まれています。

梅津
エンタメの選択肢が増え、コンテンツ量が飽和したことで、視聴者に再生ボタンを押してもらうまでのハードルが上がっていると感じます。これまでは、3話を見てから視聴を継続するか判断する「3話切り」というネットスラング(インターネット上の俗語)がありましたが、今はもはや「0話切り」の時代。タイトルだけを見て判断されたり、そもそも存在すら知られなかったり……なんてことが往々にしてあります。隙間時間を奪い合う時代だからこそ、認知されるまでの宣伝活動が重要になってきているのです。
新しい作品が生まれては埋もれていく。アニメが量産される中、制作現場では時に逼迫した場面もある、と梅津さんは苦悩します。

梅津
アニメ産業の一番の課題は人手不足だと感じています。1クールに60本から80本ほどの作品枠があるのに対し、人口減少によって作り手の数は減少傾向。需要だけが膨らんでいる状況なんです。
こうした課題を解決するために、経済産業省では「デジタル化・DX化」や「人材育成プログラム」などの取り組みを加速。業界の健全化を進めています

梅津
活発なデジタル化の動きは、当社でも感じています。実際にグループスタジオの中には、デジタル技術だけで制作体制を構築しているところもあります。ただ、デジタル化だけで現状を変えるのは難しいでしょう。産業全体として経済的に余裕を持ち、作り手の負担が少ない状況で、クリエーティブな作品を追い求めていきたいと思っています。
プロデューサーとして、ビジネスとクリエーティブの両輪を回し続ける
コロナ禍により人との関わりが制限されていた期間や一人暮らしで孤独を感じた瞬間、アニメやマンガに元気づけられた人は少なくないでしょう。作品やプラットフォームの選択肢が多数に及び、個人によって触れるコンテンツが異なる時代になっても、その存在が心の支えとなることに変わりはありません。

梅津
ツインエンジンには、「世界中の『とあるひとり』の人生を変える、最高のエンターテイメントを創り出す」というビジョンがあります。この思いを実現するために、各スタジオの強みを生かした作品作りを通じて、アニメの新たな価値を創造することが、当社の目指すところです。
かつて、アニメやマンガに勇気や希望を与えられたことがあるという梅津さん。「好き」を仕事にしたからこその使命がある、と前を向きます。


梅津
自分がアニメから受け取った思い。それを一人でも多くの人に届ける使命があると思っています。プロデューサーとして、手がけた作品がお客さまに喜ばれ、利益をクリエーターに還元できるサイクルを構築することは、業界のためというより、自分の夢の実現とも言えるんです。コンテンツを作り届けるのが自分の生きがいなので、これからも挑戦を続けます。
やりたいことや好きなジャンルを仕事にすることは、時として「楽しさや純粋な喜びが失われるのではないか」という不安が付きまといます。それでも、情熱を持って仕事に挑んだその先には、人々の心を動かす瞬間が待っているのです。
会社紹介 | アニメーション作品(TV・映画・その他)の企画プロダクションや宣伝プロモーション、ライセンス販売を行うツインエンジン。17のスタジオを統括し、それぞれの強みを生かした作品作りで最適なコンテンツデザインを実現している。 |
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仕事内容 | アニメ製作プロデューサーとして、企画立案から作品選定や権利渉外、制作管理を行う。また、キャラクター開発などオリジナルIP開発にも着手。スタジオや配信プラットフォームへの営業、収支管理、資料作成など、ビジネス面も一貫して担当している。 |
仕事のやりがい | 作品の企画から製作、配信まで全てのプロセスに関与し、クリエーティブとビジネスの両面で成功を追求すること。作品が世に出て、多くの視聴者に感動や喜びを与える瞬間にやりがいを感じる。 |
現状の課題 | 人手不足、発表されるコンテンツの増加による視聴者確保の難しさ、そして不安定なビジネスサイクルによる経済的余裕の欠如が課題。作品の質やクリエーターの労働環境を担保しながら、持続可能な制作体制を構築する必要がある。 |
今後の目標 | アニメやマンガに背中を押された経験を、一人でも多くの人に届けたい。プロデューサーとして視聴者に喜ばれる作品作りと、クリエーターに利益が還元されるサイクルの構築を目指す。 |
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