教えて!
「仕事」と「スポーツ」の
関係

挑戦し続けるモチベーションの保ち方
ポジションチェンジのオファーに驚く
イタリア、トルコと海外リーグでのプレーを経験し、念願のロンドン五輪に出場。なんと銀メダルを獲得でき、その後2012年に日本のV・プレミアリーグ(現V.LEAGUE)のチームに復帰しました。
その際に監督からスパイカーからセッターへの転向を打診されたのです。バレーを始めて以来、ずっとスパイカーを極めることに専念してきたのでとても悩みました。

「私にセッターが務まるのか」と思う気持ちと、「新しいポジションは楽しいかもしれない」という二つの思いが交錯し、悩みに悩んだ結果、今までとは全く役割の違うセッターへのポジションチェンジに挑戦しようと決めました。
周りの人の言葉で自分の本心に気付く
ポジション変更を受け入れることができたのは、友人の「同じバレーでしょ? 難しく考えなくてもいいんじゃない?」という言葉と、姉の「もし、だめならスパイカーに戻ればいいんじゃないの」という言葉でした。
自分だけではあれこれと余計に考えてしまっていたのですが、第三者の意見を聞いたことで、心の内に眠っていた「セッターをやってみたい」という気持ちに火が付いた気がしました。
最後に決断するのは自分ですが、誰かに相談したり意見を聞いたりすることは、案外自分の本心を知ることにつながり、それがモチベーションアップになることもあります。迷ったときは一人で悩まず、周りの人の意見に耳を貸すようにするのもいいと思いますよ。
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お願い!他己分析失敗しても人生は終わらない
海外リーグへの移籍やポジション転向など、新たな挑戦をするには大きなエネルギーが必要です。
私がずっと取り組んできたスパイカーというポジションは、味方から上げてもらったボールを相手コートに向けてひたすら打ち込むのに対して、セッターは常にコート内にいるメンバーの動きを見ながら、どう攻撃するか思考をめぐらせなければいけないポジションです。

海外移籍にしても、ポジション変更にしても、失敗したら…と考えると身動きが取れなくなってしまったのではないかと思います。私は、まず、その環境に飛び込んでみることが大切だと考えています。
もし客観的な立場で、そうした状況を眺めるなら「もし失敗しても死ぬわけじゃないよ」と思うので、自分自身に対してもそう考えるようにしました。不安に思っていたことも、トライして案外なんとかなることが分かってくると、次に挑戦するハードルがぐんと下がると思います。
就活で、失敗談について聞かれたときのポイント
試合や大会での記録や結果の説明だけで終えない
質問する相手がスポーツに詳しいとは限らない。競技における記録や結果だけを伝えても、それがどの程度の失敗なのか理解できない場合もある。大切なのは試合や大会での結果や失敗による不幸話自慢ではないことに注意したい。
失敗に対しての「考え」や「行動」を具体的に伝える
何かミスをしてしまったとき、どう感じたのかを振り返る。失敗したときは落ち込んだり自信をなくしたりしたとしても、その後に同じミスをしないためにどう考え、行動を改めたのかを話すことで、就業した際の物事の捉え方や人となりのイメージが伝わる。
経験から何を学んで、次にどう生かしているかを伝える
失敗をただの失敗談に終わらせるのではなく、自分の成長につながった経験として話そう。失敗に対して、あなたがどう対処したか、どんな学びがあったかを具体的に話すことだと理解しておこう。失敗談から培った能力や新たな視点などを伝えることができる。