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ソフトウエア・通信業界

ゲームソフト業界あなたの
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ゲームソフト業界を 理解するポイント

  • ゲームの世界市場は好調に推移
  • ハード3社もオンライン課金に注力
  • モバイルゲーム市場で存在感を示す中国発ゲーム
  • ゲーム開発が大規模化する一方で小規模なインディーズゲームも健在
  • 成長著しいeスポーツ市場。高額賞金の国際大会もめじろ押し

業界現状展望

円安もあり市場規模は拡大するが、外部環境の影響も大きい

ゲームソフト業界がソフトの開発・販売に関わるのは、大きく分けて、業務用ゲーム(アーケードゲーム)、家庭用ゲーム(コンシューマーゲーム)、スマートフォン用ゲーム(デジタル配信オンラインプラットフォーム)、PC用ゲームのカテゴリーとなる。また、家庭用ゲーム市場では、任天堂、ソニーグループ、マイクロソフトの3社が、ゲームソフトだけでなく、ハードと呼ばれるゲーム専用機器の開発・販売も行っている。
業務用ゲーム市場については、ゲームセンターの店舗数が減少していることや、スマートフォンなどの普及で余暇の楽しみ方が変わってきたこともあり、縮小傾向にあったが、近年のクレーンゲーム人気もあり客足が戻っている。

2025年8月に発刊された「ファミ通ゲーム白書2025」によれば、2024年の世界ゲームコンテンツ市場は、前年比5.0%増の31兆42億円と推計。なお、同一為替レートでは前年比2.6%減となっており、円安の影響で好調に見えるものの、グローバルでは進行するインフレや紛争などの外部環境の影響を受けていると指摘されている。地域別では欧州がやや停滞したものの、中国の好調を背景に東アジアが前年の実績を上回り、北米も底堅い推移となった。東アジアが全体の44.1%を占める13兆6,706億円と最も大きく、次いで北米が28.1%の8兆6,978億円、欧州が17.2%の5兆3,398億円、その他が10.6%の3兆2,961億円となっている。
2024年の国内ゲーム市場全体の規模は、前年比3.4%増の2兆3,961億円とプラス成長。国内における物価上昇はゲーム市場にも影響を与えており、ゲーム機本体や周辺機器に加え、サブスクリプションやアイテム課金なども含めた市場全体の値上げが、そのまま市場規模の拡大につながったとしている。
また、国内オンラインプラットフォーム市場(スマートフォンやタブレット、PC、ネットワーク接続を前提に動作するゲームアプリなど)も、前年比1.5%増の1兆7,482億円となった。
また、2020年に初めて5,000万人を上回った国内のゲーム人口は、2024年は前年比微減の5,475万人と推計。微減となった一方で、PCゲームと家庭用ゲームの“かけもち”ユーザーが顕著な伸びを見せるなど、二つ以上のデバイスでプレーするユーザーが半数近くまで増加、プレースタイルの変化が進んでいるとしている。

ポイント

ファミ通ゲーム白書2025では、創刊20周年特集として2005年から2024年までの20年で最も売れた国内ゲームソフトも紹介しています。1位はNintendo Switch用の『あつまれ どうぶつの森』で、802万2,435本を売上げました。2位はニンテンドーDS用の『New スーパーマリオブラザーズ』で643万5,077本を、3位はNintendo Switch用の『マリオカート8 デラックス』で616万7,617本を売り上げています。

スマホゲーム市場で存在感の大きい中国ゲーム企業

近年は中国企業が開発したゲームがスマートフォンを中心にしたオンラインゲーム市場で存在感を増している。いわゆるアプリ内課金(IAP:In-App Purchase)の収益も大きい。モバイルゲーム専門メディア「MobileGamer.biz」が、AppMagicのデータをベースにした2025年の世界モバイルゲーム売上高ランキングを発表した。それによれば、1位はテンセントの『王者栄耀(Honor of Kings)』で、16億8,000万ドル(約2,604億円)を売上げた。2位は、同じく中国系のFunFly(旧FirstFun)の『ラストウォー:サバイバル』で15億7,000万ドル(約2,434億円)、3位はメタバース型ゲームプラットフォーム『Roblox』で14億9,000万ドル(約2,400億円)となっている。なお、国内勢では、ポケモン社とDeNAが共同開発した『ポケポケ(Pokémon Trading Card Game Pocket)』が6億8,000万ドル(約1,023億円)で9位に入った。
(注:売り上げにはApp StoreやGoogle Playに支払う手数料や広告収入、公式ウェブストアやサードパーティのAndroid向けアプリストアでの売上高は含まれません。1ドルは155円で計算しています)

ポイント

開発に数年を要し、百億円単位のコストがかかるともいわれるAAAゲーム(大規模で膨大な予算をつぎ込んで開発や販促を行うゲーム)。一方で、インディーゲーム(インディペンデントゲーム)といわれる、少人数、低予算で開発されたゲームもあります。人気作も多く、Nintendo SwitchやPlayStation向け公式サイトでは、インディーゲームの紹介・販売をしています。なお、「Minecraft(マインクラフト)」は世界で最も売れたインディーゲームといわれ、売り上げが3億本を突破しています。

eスポーツの現状

近年マスコミで目にすることが多くなったeスポーツ。エレクトロニック・スポーツ(electronic sports)の略称で、コンピューターゲームやビデオゲームを使ったスポーツ競技のこと。実際に競技でプレーされているのは、格闘ゲーム、スポーツゲーム、RTS(リアルタイムストラテジー)、MOBA(マルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ)、トレーディングカード、パズル、シューティングの7種類が主流だ。

「日本eスポーツ白書2024」によれば、日本のeスポーツの市場規模は年々拡大。2019年に61億1,800万円だった市場規模は、2025年には199億8,200億円まで拡大すると見込んでいる。 興行としての価値も高く、伸び率の高い世界市場ではさらに成長するとみられている。近年はゲーム関連企業だけでなく、さまざまな業界の企業がeスポーツに関わっている。eスポーツというと若者向けというイメージが強いが、シニア層への拡大も期待されている。

海外ではeスポーツをスポーツとして、プロゲーマーをスポーツ選手として認知している国が多いだけでなく、賞金総額でも注目されており、賞金総額が1億円を超える大会も多い。世界の名だたる企業がイベントや選手のスポンサーに名乗りを上げている。eスポーツは、2018年にジャカルタで開催されたアジア競技大会で公開競技として採用。2024年にはサウジアラビアで史上初の「eスポーツ・ワールドカップ」が開催。2025年の第2回大会では、25種目の競技タイトルに2,000人以上のプレーヤーが出場し、賞金総額は7,000万米ドルを超える大規模な大会となった。また、2026年には第3回大会だけでなく、eスポーツのナショナルチームに特化した初の国際大会となる「eスポーツ・ネーションズ・カップ」の開催も予定している。
サウジアラビアは「ビジョン2030」で、国家戦略としてゲームとeスポーツの世界的なハブになることを目指しており、日本のゲーム関連企業の株式へ積極的に投資していることもよく知られている。

ポイント

eスポーツの世界では、大会に出場して賞金や報酬を獲得する「プロゲーマー」が存在し、高額賞金を得ている選手もいます。近年では、eスポーツの専門コースがある高校や専門学校が増えています。また、部活動などの課外活動でeスポーツに打ち込める学校もたくさんあります。

業界関連⽤語

MOBA

Multiplayer online battle arenaマルチプレーヤーオンラインバトルアリーナ)の略で、司令官として攻撃や補給など複数のタスクを同時に処理する、RTS(Real-time Strategy:リアルタイムストラテジー)から派生した、比較的新しいジャンルのゲーム。eスポーツの大会も多く、人気が高まっている。5対5や3対3などのチームに分かれ、プレーヤーは一つずつキャラクターを操作。チームで協力しながら、相手の拠点を攻撃する。RTSでは1人が複数のキャラクターを操作するが、MOBAでは参加者がそれぞれのキャラクターを操作。個々のスキルに加えて、チームとしての連携、ゲーム展開に応じた臨機応変な対応が求められるため、プレーヤーも観客も楽しめるゲームといわれている。

ゲームクリエーター

プロデューサー、ディレクター、プログラマー、シナリオライター、サウンドクリエーターなど、ゲームの企画・制作に関わる、さまざまな人を総称してこう呼ぶ。
かつては、1人で企画立案からプログラミングやグラフィックデザインなどを行っていたこともあったが、近年は、制作作業は分業化・専門化している。ディレクターやプロデューサーが企画立ち上げから完成まで立ち会い、分業の業務を統括。アドバイスや、最終判断などを任されている。

ネイティブアプリ

スマートフォンなどの端末機にある演算装置が直接データ処理を行うタイプのアプリのことで、アプリマーケットを通じてダウンロードする。ゲームの表現力や操作性が高く、通信環境の制約を受けにくいといわれている。
他方、それぞれの企業が運営するゲームポータルのページから遊ぶことができるゲームは、ブラウザゲームやSNSゲームといわれる。

MMORPG

Massively Multiplayer Online Role-Playing Gameの略で、大規模多人数同時参加型オンラインロールプレーングゲームと訳される。
MMORPGでは、ゲーム会社が用意した専用サーバーにあるインターネット上の仮想空間にアクセス、同時に数千人といった多くの人が同じ世界を共有しながらオンラインで遊ぶことができる。
他のプレーヤーとの会話や情報交換、また、ゲーム内仮想通貨(バーチャルマネー)を使って装備を充実させるなどの要素もある。

クロスプラットフォームゲーム

かつての家庭用ゲーム市場では、それぞれのハードごとに根強いファンがおり、いかに有力な人気タイトルを自社のハード陣営に取り込めるかを競い合ってきた。一方で、複数のハードでソフトを供給したい会社もあり、家庭用ゲーム市場では、こうした戦略をマルチプラットフォームと呼んでいた。近年は、異なるハードを使っているユーザー同士がオンラインで対戦できるクロスプレーや、異なるハード間でのセーブデータを共有できるクロスセーブなど、ハードの垣根を越えて連携できるゲームも開発されている。こうした機能を持つゲームをクロスプラットフォームゲームと呼んでいる。

Play to Earn

文字通り遊んで稼ぐことが目的のゲームで、P2Eと略して呼ばれることもある。主に仮想通貨のブロックチェーン技術を使ったオンラインゲームをしながら、仮想通貨を稼ぐことになる。稼ぐためには、ゲーム内で課せられたミッションをクリアしたり、ゲーム内で獲得したNFTアイテムやキャラクターを販売したりすることなどで仮想通貨を得られる。リスクとしては、ゲームによって異なるが初期費用が数万円から数十万円程度かかることや、稼いだ仮想通貨の価値が変動しやすいこと、さらに、ポンジ・スキーム(出資者から得た資金を運用せずに初期の出資者に配当し、あたかも資金運用によって利益が出ているかのように装う投資詐欺)の可能性などが指摘されている。

IPコンテンツ

IPとは、Intellectual Property の略で、ゲームやアニメなどにおけるキャラクターなどの知的財産のこと。ゲーム会社は有力なIPコンテンツを多数保有しており、各社はメディアミックス戦略を活発化している。映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の大成功はその好例で、任天堂は「ゼルダの伝説」を扱った実写映画の撮影を進めており、2027年5月に世界公開する予定だ。

どんな仕事があるの︖

ゲームソフト業界の主な仕事

シナリオライター
ゲームのストーリーや構成などを考える。

グラフィックデザイナー
ゲームに登場するキャラクターやアイテム、背景などを描く。

サウンドクリエーター
ゲームに欠かせない音楽や効果音などを作成する。主に曲作りを行うコンポーザーと、コンポーザーが作った曲をゲーム上で再生できるようにするプログラマーの仕事がある。

プログラマー
プログラミング言語を使いこなし、実際にキャラクターなどをゲーム画面上で動かすシステムを開発する。

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ゲームソフト業界の企業情報

※原稿作成期間は2025年12月10日〜2026年3月31日です。

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