介護職・ヘルパーの仕事内容
介護施設での身体介護
利用者さんが自力では行えない動作や行動をサポートすること。歩行、車椅子などへの移乗、入浴、排泄の介助などがあります。ただし、資格を持たない介護職の場合は、施設によっては身体介護を任せないところもあるので、事前に確認しておきましょう。
訪問介護での身体介護
介護を必要とする方の住まいを訪れ、身体介護を提供します。介護施設での身体介護と変わりませんが、各住まいで異なる環境に対応しながら仕事をする点、多くの場合は1人で訪問して仕事をする点などの特徴があります。なお、訪問介護は資格が必要です。
生活援助(家事などの日常生活の援助)
身体介護以外の日常生活の支援を行うことです。身体的・精神的機能の問題で利用者さん本人が身の回りのこと(掃除、洗濯、料理など)をできない場合、介護職・ヘルパーが代行します。ただし、日常的な家事の範囲を超えた用事などは、介護保険上の生活援助には該当しません。
家族対応
介護を提供する際は利用者さんばかりに注目しがちですが、利用者さんを支えるご家族への心配りも忘れてはいけません。例えば、不安を抱えているときは傾聴し、気持ちを吐き出してもらう。あるいは適切なアドバイスをして前向きな姿勢を促すなどの関わりも大切です。
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キャリアステップ
ヘルパーには資格が必要ですが、
介護職は資格を持っていなくても現場で学びながらスキルアップしていくことができます!
(介護職・ヘルパーのキャリアアップ一例)
1年目
施設スタッフ(介護職)
現場に慣れながらキャリアアップをめざす
- 入職してしばらくはOJT研修で先輩の指導を受ける
- その後は、資格者の補助をしながら身体介護・生活援助を学ぶ
- キャリアアップをめざし、介護職員初任者研修修了に向けて勉強
保有資格:認知症介護基礎研修修了 → 介護職員初任者研修修了に向けて勉強中
3年目
施設スタッフ(介護職員初任者研修修了)
介護者としての知識と技術を磨く
- 介護職員初任者研修を修了し、一人前の現場の戦力として活躍
- 新規入職者のOJT研修で指導係を務める
- キャリアアップをめざし、介護福祉士実務者研修修了に向けて勉強
保有資格:認知症介護基礎研修修了・介護職員初任者研修修了 → 介護福祉士実務者研修修了に向けて勉強中
5年目
施設スタッフ(介護福祉士実務者研修修了)
介護福祉士国家試験へのチャレンジを視野に
- 現場のリーダー的存在と見られるようになり、管理職昇進も視野に入ってきた
- 身体介護・生活援助のスキルアップにも余念がない
- 自身が理想とする介護の実現をめざし、介護福祉士国家試験に向けて勉強
保有資格:認知症介護基礎研修修了、介護職員初任者研修修了、介護福祉士実務者研修修了 → 介護福祉士国家試験に向けて勉強中
研修・資格取得支援体制
資格の中には、実務経験等の必要性が定められています。
スキルアップを目指す場合には、各条件の詳細をしっかり確認しておきましょう。
(ある介護施設の一例)
認知症介護基礎研修
2021年4月から、介護の現場で働く無資格者について、認知症介護基礎研修の修了が義務付けられるようになりました(2024年3月までは移行期間として努力義務)。
介護職員初任者研修
無資格者であっても、介護職員初任者研修を修了すればヘルパーとして働くことができるようになります。給与アップも期待できるので、ぜひ視野に入れたいところです。
介護福祉士実務者研修
介護福祉士実務者研修は、介護職員初任者研修の上位レベルに当たる研修(資格)で、介護福祉士国家資格の受験要件の一つにもなっています。
介護職・ヘルパーのデータ
平均給与額(月給)
勤続年数 | 月給 |
---|---|
1年(勤続1年~1年11か月) | 277,350円 |
3年(勤続3年~3年11か月) | 299,970円 |
5年(勤続5年~5年11か月) | 309,610円 |
10年(勤続10年~10年11か月) | 318,980円 |
15年(勤続15年~15年11か月) | 339,230円 |
20年以上 | 378,010円 |
※介護職員(常勤)の平均給与額(令和3年):処遇改善加算(I)~(V)を取得している事業所
(出典 : 厚生労働省「令和3年度介護従事者処遇状況等調査結果」)