WORK仕事を知る

海外で活躍する社員

文化や考え方は違っても、
「いいものをつくりたい」という
ゴールは世界共通

US
Sumida America Components.,Inc.
サンノゼオフィス フィールド エンジニアリングマネージャー

三浦 宏樹電機電子専攻 2002年入社

サンノゼオフィス フィールド エンジニアリングマネージャー 三浦 宏樹

信念を持って向き合えば
世界を相手に戦える

私はスミダのエンジニアとして、「Sumida America Components Inc.」のサンノゼ拠点に駐在しています。サンノゼの拠点はセールス、つまり「営業」がメインのオフィス。さまざまな取引先のエンジニアと一緒にプロジェクトを動かすことが大前提にあり、彼らのプロジェクトに対して技術的な視点からアプローチし、新製品や改良品を自社の営業と二人三脚で売り込んでいます。私が担当している領域は、デザインから試作、プロトタイプといった一連の開発業務。さまざまなマーケットのお客様からの要求に基づいた性能を出せるように部品を設計し、試作と修正を繰り返しながら、製品化に向けてプロジェクトを動かしています。

アメリカには全世界の国々から来ている人々がいるため、文化や物事の考え方は全く異なります。けれど、基本的に“ゴール”はみんな同じです。そのゴールというのは、「いいものをつくりたい」という想い。会社ではなく、一人のエンジニアとして見られていると感じる場面も多いことを日々痛感します。だからこそ、いいものをちゃんとしたタイミングで、適正な方法でアプローチできれば、評価され、信頼されます。「信念を持って向き合う」という想いを持っていれば、さまざまな文化の中でも充分通用するのだと気づいてからは、自信につながりました。

「まだ世界のどこにもない製品」
の立ち上げ・開発を目指したい

駐在中に携わったプロジェクトの中で特に大変だったのは、スミダにおいてもっとも新しい分野である医療マーケットでの開発です。「医療」と言ってもその領域は幅広いですが、私が携わったのは「人の体内に入れる医療機器に搭載する部品」。当時、スミダには体内に入れる部品のノウハウがなかったため、どうすればクライアントの信頼を得ることができるのか、試行錯誤を繰り返しました。はたから見れば毎日同じようなものを作っているように見えるのですが、部品の一部を少しずつ変え、「あと少し……」と何度も改良。全く経験のない領域だったため、様々な業界のノウハウを1から10まで勉強し、取り入れられる技術を模索し続けました。非常にプレッシャーの大きいプロジェクトでしたが、最終的には無事に取引へと結びつき、スミダの売上に貢献できたことは、非常に大きな成功体験として強く記憶に残っています。

今後は会社の数字目標を成し遂げることはもちろん、「まだ世界のどこにもない製品」の立ち上げ・開発にも挑戦したいですね。

世界最先端のものづくりに
欠かせない存在で
あり続けたい

US
Sumida America Components.,Inc.
シカゴオフィス フィールドエンジニア

浅利 知明電機電子専攻 2004年入社

シカゴオフィス フィールドエンジニア 浅利 知明

製品の試作から量産化まで
一連の工程の橋渡し役を担う

コイルやトランスは、電子機器が世の中にある限り決してなくなることのない製品です。世の中から必要とされる製品を開発できるということは、きっと仕事のやりがいも大きいはず。そんな思いからスミダ電機に入社しました。

入社後はインバータやトランス・リアクタの開発・設計に携わり、2018年1月からSumida America Components Inc.のシカゴオフィスに駐在しています。海外駐在は初めての経験だったため、はじめは現地の生活スタイルや習慣の違い、車の運転にも戸惑いましたし、言葉の壁にもぶつかりました。けれど、苦労はそれなりにあっても、住んでみれば何とかなるものです。今では車に乗って一人であちこちに出かけたり、営業とともにお客様との打ち合わせにも同行しています。

RSA(スミダ電機のアメリカ法人)には営業部隊とエンジニア部隊がありますが、私が所属しているのはエンジニア部隊。ICメーカーをはじめとするお客様から依頼を受け、要求に見合ったトランスおよびチョークコイル(※)の試作品を作ることが主な役割です。カスタム性の強い製品の試作を依頼される際には、ボビン(ワイヤーを巻き取る枠)を3Dモデルから設計し、3Dプリントしてサンプルを用意することも。そうして製作された試作品をお客様に提出し、フィードバックをいただいたらさらに修正を加え、より要求に近いものへと近づけていきます。

試作品の仕様が固まったら、次は中国のR&Dメンバーとの打ち合わせを経て、量産化に向けた調整を行います。このように、製品の試作から量産化までの一連の工程の橋渡し役を担うのが、私の仕事です。

※トランスは、電圧を変換(AC-DC、DC-DC)する部品で、チョークコイルは特定の周波数帯のノイズを除去するフィルタ部品です。

「新しい構造や技術に触れられる」という
エンジニアにとって最高の環境がある

シカゴオフィスで働く醍醐味は、何と言っても「最先端の技術に触れられること」。なぜかというと、アメリカのお客様はICメーカーが多いため、最先端のデバイスに使用することを想定した製品開発の要求をいただくのです。時代の先を行くデバイスに使われるということは、コイルにも今までにない工夫がなされていなければ、最先端のものづくりに対応できません。だからこそ、新しい構造や技術に触れるチャンスがあるというのは、エンジニアにとってこれ以上ない環境だと感じています。

新しい製品に一番はじめから関われることは、スミダにとって大きなビジネスチャンス。例えば、エンドユーザーは新しいICを使う際に、ICメーカーから「アプリケーションノート」という製品の情報が記載されている参考資料をもらいます。その資料には、製品を試用して評価を行うための「デモボード(周辺チップや回路、端子などを全て搭載した半導体基板)」の情報が必ず含まれています。デモボードの部品表には、ICの標準仕様として品名と供給メーカー、品番が載るため、そのICの導入を検討しているエンドユーザーは、まずその供給メーカーから部品の取り寄せを行うのです。つまり、スミダ製品のアピールや、採用を促す大きな要素となります。

試作品の要請にできるだけ素早く、かつ正確に応える。それが、お客様先の技術者との信頼関係の構築につながり、コンペティターとの競争に勝つ上で、さらにはデモボードの標準仕様の一部に採用される上で必要な能力です。今後、スミダ製品をより多くのエンドユーザーに届けるためにも、マグネティクス部品のプロフェッショナルとして知識と技術を磨いていきたいと考えています。

学生時代に読んだ論文で
目にした技術を、
自らの手で形にする経験ができた

US
Sumida America Components.,Inc.
シカゴオフィス フィールドエンジニア研修中(3ヶ月間)

金子 卓樹電機電子専攻 2018年入社

シカゴオフィス フィールドエンジニア研修中(3ヶ月間) 金子 卓樹

「アメリカに行ってみたい」という希望が
わずか入社半年で実現!

「グローバル企業で働きたい!」という想いを大学時代から抱いていた私にとって、スミダはまさしく理想的な会社でした。特に魅力的だったのは、スミダの価値観を明文化した「スミダ・バリュー」。「革新的」「実力主義」「競争力」「ライフバランス」などに対する会社独自の考え方から、グローバルな視点を持つ会社なのだということが感じられ、共感できたことが入社の決め手に。一次面接では、面接官に「いつかアメリカに行ってみたいです」という熱意をぶつけました。

……しかし、その希望が入社後たった半年で実現するなんて、当時の私は全く思ってもみませんでした。なんと、2018年10月から3カ月間、アメリカでの技術研修メンバーに抜擢されたのです。研修期間中は、Sumida America Components.,Inc.のシカゴオフィスに駐在している先輩の浅利さんから指導を受け、ICメーカーのパワーエレクトロニクス関係で使われるトランスやインダクタの試作品づくりを経験しました。

実は、大学・大学院時代は電気電子専攻で、まさしくパワーエレクトロニクスに関連する回路の動作について研究をしていました。そのため、回路の中で使われるインダクタにどんな電流が流れるか、インダクタのどの特性を変えたらどういう風に回路として良くなるかを想像する時には、学生時代の経験が役立ちました。

とは言え、理論上は上手くいっても、いざ実際に作ってみると色々な問題が生じます。先輩と話し合いながら無事に解決へと導くことができると、自分の成長を実感でき、思わず嬉しくなります。

未来のスミダを担うような
今までにないものづくりにも挑戦したい

「アメリカに来てよかった!」と感じるのは、最新技術を使った試作品の依頼がお客様から舞い込む時。大学時代に論文で読んでいたような、「こんなの本当に実現するのかな?」という回路の話が、実際にビジネスのフィールドで製品化に向けて研究開発されているのを実感すると、「本当に実現しつつあるのか……企業はこういうことを将来やろうとしているんだ……」と思わず興奮してしまいます。

こういったアメリカでの貴重な経験などを経て、改めて感じたのは、スミダの「居心地の良さ」。なぜかというと、社員一人ひとりの得意なことや好きなことを生かそうとしてくれる社風だからです。学生時代にどんな研究をしていたのかやどんなことに興味を持っているのかを先輩や上司が聞いてくれて、「やりたい!」という熱意を尊重してくれるからこそ、私もアメリカでの技術研修を実現できました。

今後は国内外で学んだ知識をさらに深め、経験をもっと積んで、ゆくゆくは未来のスミダを担うような、今までにない製品づくりにも貢献できるような存在になりたいです。そのためにも、現在担当している製品の成り立ちや、開発段階からエンドユーザーの手に渡るまでの一連の流れを理解し、ものづくりの仕組みやプロセスを学んでいきたいと思っています。

グローバルな市場においても
高品質であることを保ち、
世界に誇れる仕事ができる喜び

VN
Sumida Electronic Quang Ngai Co.,Ltd
(スミダベトナム クワンガイ工場) プラントマネージャー

近藤 裕滋通信工学専攻 2006年入社

(スミダベトナム クワンガイ工場) プラントマネージャー 近藤 裕滋

諦めない「モノ作り」が
認められ、「品質優秀賞」を受賞

大学時代は通信工学を学んでいました。仲間は通信系やIT関連に就職しましたが、私は目に見える「モノ作り」をしたかったため、スミダ電機に入社しました。

入社後は生産技術を長い期間担当していたのですが、今でも思い出すのは2011年に初めてお取引が始まったお客様の部品を製造した時のこと。取引先の手法や考え方になかなか対応できず、量産開始の日が迫っているにもかかわらず、「これではダメだ」「ここは、こう直して欲しい」と数百もの細かい指摘を受けたのです。「無理だ……このままでは間に合わない」との思いが一瞬頭をよぎりましたが、「いや、絶対に諦めないぞ!」と、自分自身を奮い立たせ、頑張り抜きました。その結果、お取引は見事成功。さらに、その年の「品質優秀賞」を獲得し、以降4年間不具合ゼロを達成しました。記録は今も続いており、さらに上の「品質栄誉賞」の受賞につながりました。

スミダ電機は、データを積み上げ、論理的で実現可能なプランを作ることができれば、責任ある仕事を任せてもらえるところにやりがいを感じています。昨年は、車のアンテナ向けの生産ラインをすべてマネジメントしました。後輩のみなさんにも、好機は必ずあります。「今がその時」と思ったら、臆せずチャレンジしてください。

ベトナム工場のすべてを管理して
またひとつステップアップ

2017年春から、私はスミダベトナムのクワンガイ工場でプラントマネージャーとして働いています。スミダ電機はグローバルカンパニー。社員であれば、いずれ海外出張や海外勤務を経験するのが通例です。そのため、ベトナム赴任の話が持ちかけられた時は「チャンスだ!」と思いました。

この工場は2015年末に完成し、2017年には2棟増床。生産量も増え、ここからが本格的な稼働となります。着任後すぐは、スミダ電機の他の海外工場に比べて生産効率が低く、消耗品コストがかかりすぎる点が課題でした。そこで、一旦情報を整理し直し、それぞれの担当者と対話し理解を得ながら、どの項目をどうすればいいかアクションプランを練っていったのです。ベトナムの人々は素直で勤勉な人が多く、細かく目標を設定して進捗を毎日確認することで、不良品の数が減り、無駄な支出を抑え、スミダの工場の標準値をクリア。地道な改善活動が実を結びました。目標を達成した日に現地スタッフとお互いの肩をたたき合って喜んだことは、今も印象に残っています。

今後は、さらにベトナム工場の比重が大きくなります。さらに品質管理を徹底し、ベトナム工場をスミダ全工場の手本になるような存在にしたいと考えています。