入選チーム発表!
テーマ提供企業:
中央省庁等グループ(人事院)
「デジタル田園都市国家構想」実現に向けて、国の力や支援を最大限活用したアイデアを大学生ならではの視点で提案してください
人口減少社会の中、地方の過疎化、産業の衰退等は日本の大きな課題ですが、テレワークの普及や地方移住への関心の高まり、デジタル技術が急速に進歩し人々の生活に広く活用される段階に移行しつつある今こそ、絶好の成長機会です。多様な主体が役割を分担し連携して一丸となれば大きな力になります。「どこでも誰もが便利で快適に暮らせる社会」の実現に向け、デジタルの力を活用し、どんなことができるでしょうか。この国の未来を見据え、若い世代の皆さんならではの視点から考えてみてください。
上位5チームの発表&
企画書紹介
【1位】
チーム名:丘の上のからあげ
所属大学:中央大学
評価コメント
デジタル田園都市国家構想の実現に向けて、国家公務員、地方公務員それぞれに求める事を提言し、アプリ開発費やアプリ利用費まで試算をして、実現可能なイメージに持って行ってくれるプレゼンであると感じました。課題を抱えるニュータウンに焦点を当てた点や、自治会を活用するという発想も実現可能性の観点から評価ができました。アプリだけではなく、自治会の新しい形にまで、言及をしており、若い皆さんが地域のために深く考えている事に驚きを感じました。
【2位】
チーム名:ほっけ
所属大学:名古屋外国語大学
評価コメント
地域だけで無く、特に障がい者に焦点を当てている点に他のチームにはない独自性を感じました。アプリの活用フローまで詳細に示されていた点も評価ができました。また、予算・支出に関しても分かりやすく提示しており、障がい者に対して使っているお金を有効活用し、障がい者にも社会で活躍していただくためのツールとしても魅力を感じました。
【3位】
チーム名:沖縄フェア
所属大学:成城大学
評価コメント
データを用いて現状を丁寧に説明されていました。医療・医師に着目し、オンライン診療でどこに居ても、医療サービスが受けられる環境となり、高齢者や離れている家族が安心して住めるため、推進したいが普及しない理由にまで言及をしている点や、利用者側、病院側のメリットを上げている点が良かったです。新規事業としてどのくらいの費用でできるのかまで言及できると更に良いものになると考えます。
【4位】
チーム名:エスター・チャン!
所属大学:アメリカ創価大学
評価コメント
子育てのあり方を考えさせてくれるプレゼンテーションです。各地方公共団体が導入するためには、地域によってできる事が限られてくるかと思いますが、まずは、岐阜県高山市の例を細かく試算している点は、プレゼンテーションの資料としては、素晴らしいです。他の子育てアプリとの比較をしている点も良いと思いました。
【5位】
チーム名:ちょことぽにて
所属大学:京都芸術大学
評価コメント
農業人口の高齢化が進む中で、農業に興味を持つ人は増えている。 しかし、自然環境に左右されやすく、収入の不安定さがあり、若者に魅力が伝わらない農業。 そして、高齢化が進むと生産量を減らさなければならなくなり、結果として、食料自給率も低下していると言う課題をデジタルの力で阻止したいという気持ちは伝わってきます。 しかし、兼業農業をする方や兼業農家をサポートする地域の農家にはそれぞれどんなメリットがあるのか、特にデジタルの力を使ってサポートする側にどんなメリットがあるか提示できると更に良い提案になったと思います。
佳作チームの発表
※下記の表示順は、チーム名の五十音順・アルファベット順です。評価の上下は関係ありません。
青リンゴオレ (横浜国立大学) / グループ5 (東京理科大学) / この構想は、学生3人の発想でお送りします (青山学院大学) / コモリビト (東北大学) / スーパー王命 (大和大学) / チキンテッカマサラ (名古屋外国語大学) / チームフォレスト (広島修道大学) / 地方を応援し隊 (同志社女子大学) / 田園交響曲 (東洋英和女学院大学) / ファームズ (中央大学) / レモン (筑紫女学園大学) / C.U.C-Z (千葉商科大学) / Patas Monkeys (國學院大學) / P班 (東京理科大学) / TORI (京都芸術大学)
おわりに
改めましてたくさんのご応募、そして素晴らしいご提案をありがとうございました。
得点分布については、全企画書の中央値は21点。25点以上の得点チームは全チームの20%を占め、続いて24-23点のチームが全体の20%、22-21点のチームが全体の30%、それ以下が30%、という結果になりました。
今回のテーマでは、デジタルを活用した多くの企画が生まれた中、都市と地方の差(ギャップ)を企画開発の議論の中心において、そこから地方における少子化、移住、農業、空き家、教育などの問題解決を進めることに取り組むチームが数多く見られました。一方、少数ではありますが、地方ではなく都市自体に着目して、都市が引き起こす問題や都市に住む人々が抱える問題について向き合ったチームもいらっしゃいました。学生のみなさんが、国家というものについて広く検討いただけたことを感じることができ、審査員も大変嬉しく感じました。
国家が実施する活動は非常に多く、かつ広いため、デジタル田園都市国家構想という国家が掲げる構想そのものを理解することに苦労した人も多かったのではないでしょうか。今回はさらに自分たちなりに理解、咀嚼、消化して、そこから問題を特定して企画を発想しなければなりませんでした。
そのような中、「大切なポイントは何か?」にフォーカスできたかどうかが企画立案のポイントだったように感じます。審査項目の1つでもある「誰もが快適に(Diverse,Inclusive,and Well-being)」(=誰かがすごく快適であっても、その分、誰かがないがしろにされたり負担を強いられたりする社会ではなく、誰もが快適に暮らせる社会を目指せているか)、つまり日本で生活する私たち一人一人が何が幸せ(望み)で、何が幸せ(望み)ではないか、幸せになるためには何が不足しているのか、何に困っているのか、ということについて検討していけば、国家で取り組んだ方が良いこと、デジタル田園都市国家構想で実現すべきこと、私たちに必要なものが自然と見えてきたのではないでしょうか。
国家を考えるということは初めてのご経験だったかもしれませんが、同時に空気のように非常に身近な活動であると感じてもらうきっかけになっていたら嬉しく思います。
入選されたチーム以外にも、国家が取り組まなければいけないテーマを導き出したチームやそれを解決するオリジナリティに溢れるアイデアが多く審査員も刺激を受けました。ぜひ次回以降の課題解決プロジェクトにチャレンジしていただけると嬉しいです。 みなさんからの応募お待ちしております。
(企画書は課題解決プロジェクト事務局にて一部編集・加工させていただきました。ご了承下さい。)