金融業界特集

生命保険

生命保険とは

人間の生命や傷病にかかわる損失に備えるのが生命保険。死亡などの所定の条件において保険者が受取人に保険金(給付金)を支払うことを約束するもので「生保(せいほ)」とも呼ばれる。保険を契約した人を「契約者」、保険の対象となる人を「被保険者」という。
保険料を集め、保険金を支払う業務を主に行っているが、集めた保険料の一部を株式や債券などで運用するほか、企業に融資する金融仲介業も行っている。
近年では死亡保険だけでなく、少子高齢化に対応した年金型の保険や特定の疾病に対応した新しい分野の保険商品も登場し、各社新商品の開発に力を入れている。
法改正で銀行窓口において生命保険の販売が可能となったほか、郵政民営化でのかんぽ生命保険の設立、インターネットを利用した低価格の生命保険の販売など、業界内の競争が激化している。
国内の人口増加が期待できないことから、大手保険会社は海外進出に意欲的で、インド、中国、ベトナムなどを拠点に合弁会社の設立や大規模な買収・合併(M&A)が行われている。今後も海外進出の動きは大きくなるだろう。

かんぽ生命

(株)かんぽ生命保険は、平成19年10月1日、日本郵政公社の民営・分社化により誕生した日本郵政グループの生命保険会社。

組織の違い

もともと保険の発祥は個人が少しずつお金を出し合って不測の事態に備えるという相互援助から始まったもの。そのため保険会社には相互会社が認められ存在するが、近年では幅広く資金調達ができることから株式会社に組織変更をする保険会社が増えている。日本で始めての相互会社は、1902年に創立された第一生命保険。現在では日本生命保険、住友生命保険、明治安田生命、富国生命保険、朝日生命保険の5社が相互会社である。

【保険3分野】
・第一分野/人の命を対象にした生命保険。死亡保険の代表的なもので定期保険や終身保険などがある。
・第二分野/建物や家財などの賠償責任を対象にした損害保険。火災保険や地震保険、自動車保険などが代表的なもの。
・第三分野/第一、第二に属さない領域の保険で、病気や怪我をした際に給付される医療保険、がんの保障に特化したがん保険、介護保険が第三分野になる。

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