最終更新日:2025/5/8

(株)ヴィッツ【東証スタンダード市場上場】

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事業について伝えたい

「SF Twin」の導入で、協働ロボットをより身近で、便利なものにします。

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時代の“半歩先”に挑み続ける会社です!

近い将来、必要とされる技術を見極め先行開発を行うのが(株)ヴィッツのポリシー。自社製品の開発も、そうしたチャレンジの1つです。

大西秀一さん/代表取締役副社長/2001年入社

在学中に、当社を紹介され入社。家電のソフトウェア開発で経験を積み、2020年から「SF Twin」の開発に取り組み始めた。2024年には副社長となり、営業活動や開発部門の統括、会社のブランディングなど多忙な日々を送っている。

SF Twinの開発ウラ話

VR技術に関しては2013年から無償の開発ツールが登場、会社としてすぐに活用を開始。製品開発までの7年間で蓄積した知識やスキルを「SF Twin」で存分に活かすことができた。
工場での生産に関するノウハウもない中、エンドユーザーに寄り添うため協働ロボットを使用している工場を事前に何度も視察。生の声をヒアリングして開発を進めていった。
2.0のバージョンでは、ユーザーインターフェース(操作画面)にもこだわった。デザイン専門の会社に依頼し、現場スタッフの視点で、容易に扱える画面デザインとした。

取引先からの何気ない相談から始まった、製造現場の仮想化。

「SF Twin」は現実世界の情報を仮想空間へ送り、現実世界と同じ環境を再現するVR技術の考えを取り入れたものです。当社が2019年に上場した際、社長から「上場に甘んじることなく、新しいビジネスを立ち上げる」というミッションを与えられたことをきっかけにスタートしたプロジェクトです。

もともとVR技術は、自動運転のシステム検証で活躍していたのですが、その技術があっても何を仮想化して、ビジネスにするかの結論は出ず、最初の1年ほどは試行錯誤を繰り返していました。

そうした中、取引先の商社が協働ロボットの取り扱いを始めたことを聞きました。協働ロボットとは、人と同じ空間で安全に働くことができるロボットを意味し、受け取ったものを機械に入れて加工したり、その後、次の加工をする機械へ輸送したりする役割を担います。

ある時、その商社の担当者と話をしていると、協働ロボットの販売に関する相談をされました。町工場などで協働ロボットを導入する際に、実際にセッティングをしてみないと使えるかわからないと不安を抱えており、見合わせることも多いという話でした。それなら、VR技術で工場を再現して、協働ロボットを配置し、動作をシミュレーションできるツールを使用して、導入前に確認してみるのはどうかと提案したところ、「ぜひやってみたい」とお客様からお返事をいただいたのです。これが「SF Twin」のはじまりでした。

プロジェクトに参加したのは、私を含めて5名。自動運転システムの検証環境の開発に携わってきたメンバーたちで、協働ロボットの経験は皆無。また、商社の方とエンドユーザーでは求めるものが異なり、意見の相違にも悩まされましたが、工場に何度も足を運び、試行錯誤しながら開発を進めました。

転機となったのは、2020年10月のビジネスコンテストでした。企画を出し、最優秀賞をいただいたのです。賞をいただけた以上、これはいけるのではないかと1年後にはプロトタイプを完成させ、2021年10月には経済産業省による「次世代ソフトウェアプラットフォーム実証事業」の補助金対象になることが決定。さらに2022年10月には、名古屋で開催された展示会でデモンストレーションを披露し、試作品が完成したのです。

試行錯誤を経て、自社製品の誕生。

次にめざすのはパッケージ化です。その目標に向けて私たちが考えたのは、工場の安全化と効率化でした。安全面に関しては、それまで現場スタッフの感覚で人が立ち入ることのできる安全エリアを決め、床にテープを貼って危険エリアと分けていたものを、VR上で実施。ロボットとスタッフのそれぞれの動く範囲を照らし合わせて、立ち入ることができる範囲を算出し設定していきました。

一方、効率化に関しては、ロボットが部品を落としたりした際に、離れた場所からスタッフが駆け付けていたものを、遠隔でオフィスから復旧作業ができるようにしました。

そうしてついに2023年4月に、協働ロボットのオフラインティーチングツール「SF Twin Cobot」をリリースさせました。

さらに使いやすく!チャレンジは続きます。

2023年のパッケージ発売以降、200件以上の導入実績を達成し、お客様から感想もたくさんいただいています。その中には「こんな機能も追加してほしい」というフィードバックも多く、それをもとに現在は、機能改良などのマイナーアップデートを行っています。

プロジェクト立ち上げ時からのメンバーもおりますが、今は「SF Twin」専属となり、開発に協力してくれる会社の数も増えました。協働ロボットの出荷数は、これからも右肩上がりで増えていくと言われています。現場の省力化、無人化においても、これほど強い援軍はないでしょう。しかし、ティーチング(プログラミング)は、まだ現場の人間がする必要があることは今後の課題であるとともに、ビジネスチャンスにもつながると思っています。将来的には生成AIを用いて、自動でプログラミングができる時代が来るかもしれません。

当社の理念「半歩先の技術で人々の生活を豊かに」を、私自身は「技術で半歩先の未来を照らす」と考えています。当社の存在意義は、日進月歩で進化する開発技術を原資に、社会に貢献することです。そのために社員一人ひとりが未来を具現化できる会社でなくてはならない。いいものをつくる努力を惜しまず、お客様が満足するサービスを提供しなければいけないと考えています。そして社員たちには「楽しい!」と感じながら働いてほしいです。なぜなら、ソフトウェア開発は進化し続けるため、「一生をかけて取り組める仕事」つまり「生き方」でもあると考えているからです。今後も皆で楽しく働きながら、新しいサービスやビジネスにトライし続けたいと思います。

学生の方へメッセージ

IT業界といっても、当社が手がける組込・制御の他にも、業務系やネットワーク系など多彩な分野があり、どのように会社選びをすればよいかわからないという声をよく耳にします。大切なのは、あなたなりの視点や発想が活かせるかどうか。加えて会社の体質が、自分の肌に合うかどうかです。それを知るには、OBOG訪問や説明会などに自分から足を運び、社員の人たちと接するのが一番です。

ITの世界は技術の進化が早く、次々に新しいものが生まれています。ここ数年で一気に注目を集めるようになったAIなどは、その最たるものでしょう。一方で、みなさんの世代は生まれた時からパソコンが身近にあり、そうした日常を経験してきた中で感じることも多々あるはずです。それをアイデアという形で、会社や社会に発信してほしいと思っています。

まずは学生時代にいろいろな体験をし、広い視野を養っておきましょう。私も学生の頃には同人誌をつくったり、エコカーのレースに出場したりするなど、いろいろなチャレンジをしてきました。時間に束縛されることなく、何かに打ち込むことができるのも、学生だけの特権です。その期間を存分に有効活用して下さい!
(代表取締役副社長 大西秀一)

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新しい技術や面白いものがあれば、とりあえず触れ、活かすことができるかを自分で確かめてみる。それが入社以来、大西副社長が大切にしてきた姿勢だ。

マイナビ編集部から

名古屋を本社とするソフトウェア開発会社(株)ヴィッツ。今回は代表取締役副社長である大西さんに話を伺った。中でも「新しいアイデア」「新しい視点」「新しいチャレンジ」などの言葉が繰り返し述べられていたことが深く印象に残っている。前述した同社の理念「半歩先の技術で人々の生活を豊かに」を体現し、自らも新しいことにチャレンジし続ける大西さんのような方が経営層にいることは、同社で働く社員にとって心強い環境ではないだろうか。

そんな「半歩先の技術」に取り組む同社の社員たちはみな情報系や工学系出身者かと思いきや、中心メンバーである大西さんは教育学部の出身だという。文系出身者であっても、若手に寄り添った研修や先輩社員からのサポートにより、エンジニアとしての実力を習得できるそう。最近では勉強会の開催や、ある技術に特化したエンジニアにオンラインでなんでも質問できる制度を導入するなど、学びの場が整えられている。

「突拍子もないアイデアから、新しいビジネスが生まれる」と大西さんが話してくれた通り、新しい意見を取り入れる風土が根付いている同社には、無限の可能性が秘められていると取材を通じて感じた。自身のアイデアなどを形にして社会に貢献したいという思いを持った学生は、ぜひ注目していただきたい。

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出身学部に関わらずエンジニアとして活躍できる。先輩のきめ細かな指導と、やる気があればどんどん仕事を任せてもらえ、いち早く「半歩先」の技術を身に着けることが可能。

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