最終更新日:2025/5/8

国立研究開発法人理化学研究所

  • 正社員
  • 既卒可

業種

  • 公益・特殊・独立行政法人

基本情報

本社
埼玉県
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世界レベルの頭脳に接しながら、自分の仕事の価値を見いだす

  • 下山田 ちはる
  • 1998年入所
  • 脳科学研究推進室/室長代理(課長)
  • 脳科学のあらゆる研究を実施する研究センターの事務部門の統括

会社・仕事について

現在の仕事
  • 部署名脳科学研究推進室/室長代理(課長)

  • 仕事内容脳科学のあらゆる研究を実施する研究センターの事務部門の統括

現在の所属課(室)の業務について

理研の「脳科学総合研究センター」は、日本で唯一の脳科学の総合研究機関です。私たち脳科学研究推進室は、利根川進センター長(ノーベル生理学・医学賞受賞)の元、この脳科学総合研究センターにある約40の研究室の研究が最も効率的に実施できるように、あらゆることをサポートしています。予算要求に始まり、予算配布、研究室のセットアップ、研究装置や物品の購入やそれに伴う工事の手配、広報など。これらに加えて、次世代の研究者育成につながる各種講座の開講や、優秀な外国人研究者を受け入れるお手伝いなど、このセンターを世界一流の研究所にするため様々な業務を行います。いわば「何でも屋」ですね。この部署で私は、一人のプレイヤーであり、またチームを統率するマネージャーでもあります。


入所から現在までにどんな部署で、どんな業務を経験しましたか。

1998年4月に入所。最初に配属されたのは、今と同じ部署でした。その当時は脳科学総合研究センターが設置されたばかりでしたので、前述した各種業務のほかに、さまざまなルールづくりや他機関との研究協力協定の締結などの仕事がありました。2001年12月に、ニューヨーク郊外にあるブルックヘブン国立研究所内の理研BNL研究センターへ異動。事務職は私ひとりで、現地採用した3名のアメリカ人秘書と共に支所を切り盛りしました。2003年春に帰国。以降は、理研本部の主任会(理研の伝統である定年制研究員研究室の主宰者の意思決定機関)業務、沖縄科学技術研究基盤開発機構(現沖縄科学技術大学院大学)への派遣、監査コンプライアンス室での相談業務を歴任。2007年夏より1年間の産休・育児休業を取り、2011年2月から現職です。


今までで最も心に残っているエピソードを教えてください。

大きな転機となったのは、2年半のアメリカ在勤ですね。私の人生観を変えたと言っても過言ではありません。なにしろ生活環境から全く違います。実際に住んでみないとわからないアメリカ文化やものの考え方があり、カルチャー・ショックを受けました。仕事上も初めてのことばかり。最初のうちは一緒に働くアメリカ人秘書たちの自己主張の強さにたじろぎましたが、それに対処して支所としてのパフォーマンスを発揮するコントロールの仕方もだんだんに身につけていきました。ブルックヘブン国立研究所における研究所運営に対する考え方、システムなども、理研のそれと比較することができました。また、在勤中はノーベル物理学賞受賞者のT・D・Leeをはじめ、世界を代表する研究者が上司でした。最高峰の頭脳と接することで受けた影響は計り知れません。さらに、現地の研究者の皆さんに物理のイロハを教えてもらったり、生活上のことなど助けていただいたことも忘れられない良い思い出です。


職場の雰囲気について教えてください。また、働いているからこそ言える、理研の魅力とは?

現在の部署はメンバーのほとんどが女性です。みなさん大変士気が高く、必要な仕事をいかに効率的に素早くこなすか、自分が貢献できることは何か、将来的に必要なことは何かなど、目的意識を持って仕事に取り組んでいます。チームワークも抜群で、事務職にも世界標準を求めるセンター長のご指示にも一丸となって取り組んでいます。私はこのチームで働くことができて幸運だと思っています。仕事に関わることのほか、子育てなど自分のプライベートの経験についても話し合うことができ、お互いに励みになっています。
理研で働く魅力は、自分の仕事が世の中の役に立っていると実感できることですね。また、常に新しい学問に触れられる環境も恵まれていると思います。最近では、ノーベル賞受賞者の下村脩先生の講演会や、今年度のノーベル賞に関する解説会などを興味深く聞くことができました。


理化学研究所事務系総合職を志望している人へのメッセージをお願い致します。

理研は世界トップクラスの研究を行う機関ですが、それを支える私たち事務系職員に求められるのはまず「常識」だと思います。仕事は人と人とのつながりによって発展していくものであり、自分以外の人から仕事に役立つ情報を得る上で常識は欠かせません。そうして得られた情報は自分の糧となり、次の仕事、次のキャリアのステップになります。
私は文系出身ですが不利に感じたことはありません。サイエンスに対する興味があればそれを満足させてくれる充分すぎるほどの環境がありますし、それを励みにして仕事にも取り組めます。また、もともと「社会の役に立つ仕事をしたい」と思っていた私にとって、理研ほど適した職場はありません。世界中から集まる研究者と身近に接することで、世の中の多様性を考える足がかりにもなります。


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