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最終更新日:2025/5/7
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部署名神戸事業所 フラッグシップ2020プロジェクト企画調整室
仕事内容予算要求(スーパーコンピュータ「富岳」開発PJ)、会議運営
大学院修士課程で農学(植物栄養学)を専攻した私は、もともと博士課程を経て研究者としてキャリアを積む道を志していました。しかし、自分がこれまでやってきたこと、感じてきたことを振り返った時、はたして研究者に求められる適性があるのかと疑問を抱くようになりました。研究そのものは好きですが、テーマを突きつめるための強い好奇心、成果が出ないときでも挫折しないタフな精神力……そうした点でいま一歩及ばない。そこで就職に切り替えました。当初は専攻を活かせるバイオ系の研究職に目を向けていましたが、途中で「直接研究をせずとも、研究を支える仕事はどうだろうか」と考えを改め、見つけたのが理研の事務系総合職でした。理研には世界最先端の研究がたくさんあり、魅力を感じました。また、面接を重ねるにつれて職場の穏やかな雰囲気も伝わってきて、自分に相性がよさそうだと思えたことも決め手のひとつです。
入所1~2年目は科技ハブ産連本部産業連携部産業連携推進課に所属。理研の研究成果を中核技術として民間に提供し、起業を支援する「理研ベンチャー認定・支援制度」に携わりました。それと並行し、理研の研究成果を技術移転するための情報発信も担当しました。具体的には、理研イブニングセミナーの開催、展示会への出展、民間企業と連携した「理研と未来を創る会」の活動などです。入所3年目から現部署で働いています。主な業務は、スーパーコンピュータ「富岳」開発プロジェクトに関する予算要求です。スーパーコンピュータのプロジェクトは、先代システム「京」での実績があるとはいえ、理研の中ではイレギュラーに大型の予算が動くもの。それだけに、丁寧に進めなければなりません。必要な手続きごとに準拠すべきルールをしっかり確認した上で、文部科学省へ提出する資料や、関係各所との調整に用いる資料を作成します。また、同プロジェクトとして意思決定をするための会議の運営も行っています。
科技ハブ産連本部時代に携わった「理研と未来を創る会」が、私のキャリアの中で大きな足がかりになりました。スーパーコンピュータ「京」を紹介した第26回講演会・見学会、水素エネルギーシステムプロジェクトを紹介した第24回セミナー、数百人規模の講演会・パネルセッションからなる第32回産業界との交流会。これらにおいて、企画の最初から最後までを担当し、理研の研究成果を産業界に発信することができました。やり終えたときの達成感は格別でしたね。その一方で、ここはこうするべきという改善点もダイレクトに痛感した機会でもありました。充実したPDCAサイクル(計画・実行・評価・改善)を回せたと思います。
理研には「穏やかで真面目な方」が多いです。営利の観点から離れて、自然科学の普遍的な成果を追究し、その成果を以って社会貢献を行うことを第一義としているのも理由の一つでしょう。勤務中は所属部署の業務の範疇で理研を見ていますが、業務を離れたところでは部署の垣根を越えた交流があります。誰からともなく声をかけあって行われる大小様々な規模の飲み会では、事務職員も研究者も気兼ねなく盛りあがりますね。そうした中で培われたつながりは、業務をする上でも役立っています。
学生時代に培った知識が役に立つことはもちろんあります。私が学んだのは生命科学ですが、理研で行われている研究には異分野融合的なものが少なからずあるため、理研の研究室で行われていることが「多少は分かる」という場合が想像以上にあります。その「多少」が、円滑に業務を行う一助になりますね。知識面に限ったことではありません。事務系総合職は自分では研究をしない立場ですが、研究自体は好きであり続けています。だから、モチベーションを高く保ったまま仕事に取り組めるのです。それは理系出身だけではなく、文系の方々も同じだと思います。何かひとつの学問に打ちこんだ経験があれば、研究者の気持ちに寄り添う上できっと役に立つでしょう。