
モーダルの中身
可愛い系のイラストを描くのが得意なため、その強みを前面に打ち出してポートフォリオを制作。興味ある企業の特徴や魅力を自分自身で確かめるため、夏に4社、冬に4社のインターンシップに参加。長期休暇はほとんどインターンシップに費やしたが、「私のインターンシップ悔いが残らない」と思えるくらいに有意義な日々を送ることができた。
私は2Dのイラストを描くことが大好きで、高校では情報デザイン学科でグラフィックデザインを学びました。「大好きなゲームやアニメのデザインを極める」「デザイン以外にも、好きなことをとことん学ぶ」という二つの希望が叶う大学を探し、女子美術大学のアート・デザイン表現学科に進学しました。のびのびと好きなイラストやデザインを追求できる環境で学ぶうちに、「ゲーム会社のデザイナーになる」という目標を抱くようになりました。
大学3年の夏、興味あるゲーム会社のインターンシップにエントリーし、計4社のプログラムに参加しました。私はマイペースで、あまり周囲の情報を気にする方ではありません。そのため、志望する会社の雰囲気や魅力を理解するには、インターンシップに参加して自分の目で確かめるのが最適だと思ったのです。
エントリー先の企業に提出するポートフォリオは2年生のころから制作に取り掛かっていたので、すでにベータ版が完成していました。得意な可愛い系のイラストを前面に打ち出すなど、見せ方を工夫して、内容をブラッシュアップしていきました。
プログラムの内容は会社によって異なり、期間も1日から1週間までさまざまでした。特に印象に残っているのは1週間のプログラムで、ゲームのキャラクター作成に挑戦するというものでした。与えられたシチュエーションに沿って可愛い系のキャラクターをデザインし、社員に向けてプレゼンテーションしました。
インターンシップに参加した学生は皆さん優秀で、最初の頃は気後れしてしまったこともありました。でも、すぐに、「私だからこそ表現できることがある」と気づき、参加者それぞれが自分らしい表現でアピールすることが大切だと感じました。夏休みはインターンシップに没頭して、ほかの用事を一切入れられないくらいに忙しかったのですが、たくさんの学びと気づきを得られ、とても有意義だったと思います。
夏のインターンシップを終えた後は、ポートフォリオを修正したり、ポートフォリオサイトの展示会に出展したりするなど、引き続き自分にできることに取り組んでいきました。展示会への出品作品を見た企業から連絡をもらい、ロゴデザインの仕事を受注するほか、地元の自治体の公募で応募作が選出されるなど、一つ一つの活動が「実績」につながっていったので、とてもうれしかったですね。これらの実績も盛り込んで、ポートフォリオをさらにブラッシュアップしていきました。
また、9月以降も半年間にわたって長期のプログラムに参加しました。これは、夏のインターンシップに参加した企業から、「とても魅力的な内容だから、企画書にまとめてみませんか」と評価していただいたことで実現したものです。UIのリードデザイナー3名についていただき、新キャラクターを追加でデザインしたほか、UIについても検討していきました。
このように、さまざまな企業とのつながりができましたが、まだまだ興味あるゲーム会社がたくさんあったので、冬のインターンシップにも参加しました。どの企業も魅力的で選ぶのは難しかったのですが、結果的に9月から長期のプログラムに参加していた企業を第一志望に定めました。この企業は、私が子どものころから遊んできたゲームをたくさん制作しているゲーム会社です。インターンシップに参加したことも功を奏し、無事に内定をいただくことができました。
芸術系学生の場合、ポートフォリオを制作したり、インターンシップでさまざまな課題に取り組んだりと、多くの時間を割くことになります。その分、大変ですが、私は積極的にインターンシップに参加してよかったと実感しています。インターンシップというチャンスを生かせば、早い段階で自分自身を志望企業にアピールできるし、会社の魅力や雰囲気も感じ取れるからです。
ですから、インターンシップへの参加を迷っている方がいたら、背中を押してあげたいです。もちろん、事前にしっかりと準備することが大切です。人事担当者は数多くの学生のポートフォリオをチェックしているので、「相手に強い印象を与えるにはどうしたらいいか」をとことん考えて、魅力的なポートフォリオをつくってください。皆さんの就職活動を応援しています!
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