内定者インタビュー

中学生の頃から、将来は鉄道業界で働きたいと思っていたという小室さん。東京都立産業技術高等専門学校に進学したのは、卒業生の就職実績に憧れていた鉄道会社の名前があったからでした。
在学中は電気電子工学コースでモーターの研究に携わりながら、「学生会」執行部での活動を通して大きく成長。その経験をエントリーシートや面接でしっかりアピールし、第一志望の鉄道会社の内定を獲得しました。中学時代からの希望をかなえた小室さんの就職活動の様子から、夢を実現するのためのヒントを探ります。

内定者インタビュー Vol.02

東京都立産業技術高等専門学校 小室 和樹さん
鉄道会社 エンジニア職 内定
東京都立産業技術高等専門学校
ものづくり工学科 電気電子工学コース
小室 和樹さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

熱く語る小室さん

機学生主体の組織である、「学生会」執行部での活動です。1年生の頃から所属しており、私は会計を担当しました。年間500万円ほどの予算を預かり、部活動や学校イベントなどの財源に充てる予算の決定から支出、精算、決算報告までを任されていました。

お金に関わる業務で、扱う金額も大きいことから、計画性と正確性が欠かせません。1円の間違いもないようにしなければいけないので、常に気を張り詰めていました。また、組織運営を通して人を動かす難しさを実感。大変なことも多かったのですが、大きな成長とやりがいを手に入れることができました。

もちろん、勉強も力を入れていたことのひとつ。モーターの機構や制御について研究を行っており、「なぜ?」「どうして?」を追求しながら、理論立てて物事を考えるようにしていました。また、授業で一番印象に残っているのは、PCのCPUをつくったこと。モノづくりの面白さを、存分に味わうことができました。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

そもそも進学希望だったことから、就職活動のルールをよく理解できておらず、スタートが遅れてしまったことが反省点です。先生に何度もアドバイスをもらって、何とか遅れを取り戻すことができました。

もともと、私は鉄道業界にターゲットを絞っていました。だから、企業研究はスムーズに始めることができました。会社の採用ページだけでなく、有価証券報告書や安全報告書もチェックして、各社の情報を比較しました。第一志望の会社のインターンシップにも参加し、仕事のイメージをつかみました。ありがたかったのは、先輩社員との座談会です。高専卒だと大卒よりも不利になるのかなと思っていたのですが、「差は一切ないよ」という話を聞いて安心しました。

また、私はあえて鉄道業界以外の説明会にも積極的に参加したんです。そうすることで、「やっぱり社会インフラを支える鉄道業界で働きたい」と、自分の気持ちを再確認することができたので良かったです。

就職活動中につらかったことは何ですか?

窓の外を眺める小室さん

大変だったのは、自分のアピールポイントをエントリーシートでわかりやすく表現することでした。相手に伝わりやすい文章にするのが、とても難しかったです。先生のアドバイスをもとに、「学生会」の活動などの経験談を交えながら、自分の強みをアピールするようにしました。

つらかったのは、面接当日を迎えるまでの準備期間です。第一志望の会社に入るためにいろいろと努力をしてきただけに、「もし失敗してしまったら…」と何度も考えてしまい、不安が頭から離れなかったんです。面接日が決まってからは気が休まらず、当日までずっとドキドキしていました。

面接対策で役立ったのは、学校の先生による模擬面接です。1人だけではなく3人の先生に実施してもらうことで、さまざまな視点からのフィードバックをもらうことができたのが大きな収穫でした。おかげで面接では素の自分をさらけ出し、想いをしっかり伝えることができました。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

中学生の頃から、将来は鉄道会社で働きたいと思っていたので就職活動を始める前から、入社予定の会社が私の第一志望でした。東京都立産業技術高等専門学校の就職実績にその入社予定の会社があったことが、本学に進学する決め手になったのです。

志望意欲がグンと高まったのは、説明会に参加したときのことでした。会社や仕事の説明をしてくれた学校のOBが、「学生会」の活動を通して私が知っていた先輩だったのです。自分がしていることの延長線上に、その会社で働ける未来があることを再確認できました。当時、進学も視野に入れていたのですが、迷いを吹っ切って就職活動に力を注げるようになりました。

そして最終的な決め手は、顔見知りのOBの話やインターンシップでの体験を通して、自分がそこで働くイメージがしっかりとできたからです。それによって中学生の頃から憧れていた、「将来は鉄道会社で働きたい」という夢の実現に向かって邁進することができました。

後輩に向けてメッセージをお願いします

研究室での小室さん

就職活動には独自のルールがたくさんあり、最初の段階でそのことに気づくのは難しいでしょう。知識不足から出遅れた私のようにならないためにも、就職活動を経験したことがある学校の先輩や大人たちから、事前に話を聞いて情報収集をしておくことが大切です。模擬面接やエントリーシートの作成でも周囲の大人たちがきっと助けてくれます。

同級生の中には、いざ就職活動を始める段階になっても、将来自分が何をやりたいのかがわからないという人がいました。直前になって慌てないよう、早めに自分の将来像をイメージしておくことが大事だと思います。やりたいことがなかなか見つからない人は、就活情報サイトなどにある自己分析ツールなどを活用してみてください。そうすることで、思いもよらなかった天職と出会えるかもしれません。

まずは自分像をつかんで、目指すべき道を早く見つけることで、将来の目標が立てやすくなり、スムーズに就職活動を進めていけるはずです。

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