内定者インタビュー

中学時代の部活の先輩が進学していたことがきっかけで、高専に興味を持ったという長田さん。もともとモノづくりや機械いじりが好きで、入学後はロボットコンテストに向けたプロジェクトに没頭しました。
就職活動では早くから「産業用ロボット」という軸を決め、課外活動で得たスキルや経験をアピール。その結果、クラスで一番早く内定を手にしたといいます。そんな長田さんに、高専時代や就職活動のポイントについて、本音で語ってもらいました。

内定者インタビュー Vol.04

サレジオ工業高等専門学校 長田 悠汰さん
産業用ロボットメーカー フィールドエンジニア職 内定
サレジオ工業高等専門学校
電気工学科
長田 悠汰さん

在学中に一番力を入れていたことは何ですか?

機械を操作する様子

入学時から高専ロボコンプロジェクトに携わり、夢中になりました。1年生の頃は機械加工を担当し、授業が終わると工房に通い詰めて加工技術を習得。4年生の頃には副リーダーを務め、地区大会で特別賞をいただきました。この年に手がけたのは買い物ロボです。後輩たちに設計や加工についての指示を出し、見た目にもこだわってロボットを製作しました。

苦労した点は、自分の考えたアイデアをチームメイトにわかりやすく伝えることです。例を挙げながらうまく説明できたり、相手の理解度を判断できたりしたときに、自分の成長を感じることができました。 また、他学年や他の高専のロボコニストと関わることで、コミュニケーションスキルが身についたと思います。

勉強面で印象に残っているのは、1年生のときに電動カートをつくったこと。モノづくりや機械いじりが好きだった私にとって、実際に人が乗れる本格的なモノづくりに挑むのは、とても楽しい経験でした。

就職活動を振り返ってみて、どうでしたか?

クラスで一番早く内定が決まったことから、全体的に自分の就職活動は良かったと思えます。早くに業界ややりたいことを絞り込んでいたことが勝因でした。高専に入ったときから進学ではなく就職志望で、注目していたのが産業用ロボット業界でした。今後、さまざまな仕事がロボットに奪われていく中でも、なくならない仕事だと思ったからです。

早くから志望企業を業界大手2社に絞って説明会に参加したほか、ホームページをくまなくチェック。入社後のギャップを避けるため、事業や仕事のことだけでなく、会社の「想い」やスタンスも確認するようにしました。

反対に、どんな職種に就きたいかは早くから考えていたものの、志望先の会社を決めるのには時間がかかりました。それぞれの会社の情報を徹底的に比較検討し、事業内容や仕事はもちろん、チームプレーか個を重視するスタイルかなどを細かくチェックしたところ、2社の違いが明確に見えてきたのです。

就職活動中につらかったことは何ですか?

真剣な表情の長田さん

企業に送るメールを書いたり、志望企業への提出資料を作ったりするのに苦戦しました。自分なりに考えたもののうまくいかず、研究室の先生に積極的に相談するようにしました。「高専で得たことや身につけたこと」をA4用紙1枚にまとめて提出するという課題が出されたときには、「これまでどんなことをやったか」を一緒に振り返ってもらうなど、先生には高専生活の棚卸しから助けてもらいました。

エントリーシートは、高専ロボコンプロジェクトの内容を中心に作成しました。4年生で副リーダーを務めたことや、地区大会で特別賞を受賞したことなど、アピールポイントに困ることはありませんでした。

面接対策にも、研究室の先生が大きな助けに。イレギュラーな質問などへの対策を、一緒に考えてくれました。また、私は身長が周囲よりかなり高いのですが、WEB面接だとそれが分かりづらいので、「実は、私は身長がこれくらいあります」とアピールするなどして自分から積極的に印象づけるよう心がけました。

入社予定の企業を選んだ決め手は?

工場の自動化に興味があり、産業用ロボットの製作に携わる仕事に就きたいと考えていたからです。工場の自動化は、少子高齢化や作業員不足といった問題の解決策となり、工場の生産性を向上したり、世界中の人々の生活を変える力があります。それらを踏まえ、成長性のある業界だと思って入社を決めました。

また、内定先の会社では、社員はもちろん、その家族も大事にするさまざまな取り組みを行っており、「人を大切にする会社」であることが伝わってきたことから、印象がグンとアップしたように思います。

先ほども言ったように、2社で迷っていましたが、内定先の会社に決めるきっかけとなったのは、ずばり「働き方」です。1社はチームプレーで開発や製造を進めていき、もう1社は1人がメインになって進めていくスタイル。自分にはチームプレーが合っていると考え、前者の会社を選択しました。

後輩に向けてメッセージをお願いします

インタビュー中の様子

私は早くから目指す道を絞り込めましたが、そうでない友人もいました。振り返ってみると、最初に絞り込んだほうが、効率よく内定へと近づけると思います。高専生だと就職活動の時期は、卒業研究と重なりがちです。思うように時間が取れなくなる危険性もあるので、早めに目指したい道を絞り込んでください。

やりたいことを探す際には、「自分は何をしているときが楽しいのか」「自分はどんな社会人になりたいか」を突き詰めることが大切です。学生時代にいろんな経験をする中で、それも少しずつ見つかっていくでしょう。高専での生活を有意義に使ってそれらを見つけて、就職活動などに役立ててほしいです。

会社選びの際には、会社の想いや目標、ビジョンなどにも注目してください。そこに共感できるかどうかは、長く働いていくうえでとても大事だと思います。自分と同じベクトルを向いていないと、きっとモチベーションが保てません。社長インタビューなどをチェックし、会社の想いと自分の想いがリンクしているかどうかを確認しましょう。

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