先輩インタビュー Interviews with alumni
就職必勝法は、敬語をマスターして、
ありのままの自分をアピールすること!
モンゴル O.A.さん 業界:IT
母国・モンゴルの学校で日本語を学び、来日。高等専門学校を卒業後、大学に編入し、機械工学とロボット制御を専攻しました。独学で学んだプログラミングへの興味・関心が高まり、IT系の「ソフトウェアエンジニア」を第一志望に定めました。面接では慣れない敬語に苦戦したものの、回を重ねることで慣れていき、自分らしいアピールができたとのこと。その結果、見事、第一志望の企業から内定を獲得しました。

就活データ
- 志望職種IT系
- インターンシップ参加2社
- 説明会参加5社以上
- ES提出5社
- 面接5社
- 内定2社
日本語をどうやって勉強しましたか。
私はモンゴルの出身で、日本の支援により建てられた小・中・高校で学んできました。この学校では日本式の授業を日本人の先生から日本語で受けることができたので、来日する前の時点で、ある程度日本語を話すことができました。高校卒業後、大使館の推薦による国費外国人留学生制度を利用して来日し、「1年間で、日本語能力試験N1に合格する」という目標を立てて日本語学校に入学しました。日本語学校の授業は基礎レベルを対象としていたため、授業だけの勉強ではN1に合格することは難しいと感じ、参考書や問題集を使って独学で勉強することにしました。最初の半年はあまり勉強をする時間が確保できませんでしたが、後半の半年は毎日、授業が終わってから2時間ほど勉強をした結果、目標通り1年間でN1に合格することができました。
日本の企業に就職しようと思った理由は?
日本企業への就職を考えるようになったのは、大学3年の夏頃。一番の理由は、日本に対する信頼です。モンゴルに住んでいた頃から日本製品の品質の高さを感じていたので、このような質の高い製品を作っている日本企業に就職したいと思いました。また、ここまで信頼性の高い製品を作っているということは、人材教育や経営体制など、すべてにおいていい加減なところがなく、日本企業自体が誠実であると思いました。「まずは日本企業に就職し、一定の経験を積み、その先のキャリアにつなげていけたら」と将来のキャリアビジョンを定めました。
就職活動の軸や志望業種・職種について教えて下さい。
高等専門学校や大学で学んだ専門知識を生かして、ロボット制御エンジニアになるか、個人的に好きで勉強していたプログラミングの知識を生かして、ソフトウェアエンジニアになるか、二つの選択肢を考え、より強い興味があったソフトウェアエンジニアを志望しました。企業選びでは「成長できる環境があるかどうか」を重視しました。私は成長志向が強いので、仕事でも成長できる環境に身を置きたいと考えていたためです。また、大学の先生や友人など、いろいろな人に相談し、「新卒で入社するのなら、大手企業が良いのではないか」「仕事内容だけでなく、福利厚生も確認したほうがいい」など、留学生の自分では気付けなかったアドバイスをたくさんもらいました。
就職活動で力を入れたことはありますか。
インターネットで「留学生の就職活動」について調べたら「100社は受けてください」と書いてありびっくりしましたが、私は就職活動のために特別な準備をするのは違うと思いました。そのため、力を入れたことは特になく、むしろ自然体の自分でいることを大切にしました。よく、内定を得るために、面接で自分を大きく見せる人がいますが、私は逆に、ありのままの自分をアピールしようと思いました。企業が自然体の自分を見て「採用したい」と思ってくれたのなら、きっとその会社で自分らしく働くことができると考えたからです。
面接ではありのままの自分をアピールできましたか?
ありのままの自分を知ってもらうとはいっても、敬語などのマナーはしっかりと守らなければなりません。そのため、留学生の私にとって面接はハードルが高かったです。日本語学校では敬語の勉強をしましたが、使う機会がなかったためか、就職活動を始めた頃にはほとんど忘れてしまっていました。そのため、インターネットで敬語について調べた上で実際の面接に臨んだところ、緊張してうまく話すことができませんでした。しかし何社か受けるうちに慣れてきました。面接はその会社ならではの「雰囲気」を知ることができます。「良いな」と思って面接に臨んでも、「何か違う」と感じることもありました。内定をいただいた2社のうち、1社は面接を受けて「自分には合わない」と思い、辞退しました。もう1社は幅広い事業を展開していて、面接官から「海外展開も考えている」と聞き、そこに強い魅力を感じました。母国語のモンゴル語と英語、日本語が話せるので、海外事業で自分の力を発揮できたらと思いました。
就活で一番大変だったことはなんですか。
適性検査に苦戦しました。そもそも、モンゴルには適性検査というものがありません。適性検査は応募した学生の性格や能力を測って適性を判断するもので、私が受けた会社のうち、スタートアップの1社以外が導入していました。類似する質問が100問くらいあり、ひたすら答えなければなりません。会社によっては、複数の検査を実施するところもあり、とにかく大変でした。
日本企業に就職して良かったと思う点について教えて下さい。
就職活動中に抱いていた印象通り、日本の企業はとても誠実だと思います。たとえば、海外ではたとえ新卒でも、実力が伴わなければ採用してもらえません。しかし日本企業は学生のポテンシャルを見て採用してくれます。入社後も新入社員を対象に特別な研修を行ってくれます。私は3か月の新入社員研修を受けてから所属部署に配属されました。もちろん、配属先でも先輩が私たち新入社員をフォローしてくれます。今でも会議でわからない単語が出てくることがありますが、そんなときは先輩に確認して、理解するよう努めています。
最後に、日本で就職を目指す外国人留学生の皆さんにメッセージをお願いします。
就職活動をする上で一番大切なのは、自分自身を知ることだと思います。自分は何をしたいのか。将来、どんな社会人になりたいのか。そのためには何をする必要があるのか。この3点をじっくり考えてみてください。そして、皆さんの思いを日本の企業に伝えるには、日本語でのアウトプット力を高める必要があります。特に就職活動では、敬語をマスターすることが必須です。早めに準備を行い、日本語力を高めておきましょう!
〜1問1答〜
先輩に知りたいことを徹底的に聞いてみよう!
- Qどんな仕事を担当していますか?
- Aサイトの機能開発や改善を担当しています。
- Qどんな働き方をしていますか?
- A出社日を自由に選べるので、週に2~3日在宅勤務しています。
- Q今後のキャリアプランは?
- A幅広い経験を積み、フルスタックエンジニアになることを目指しています。