先輩インタビュー Interviews with alumni
面接でスムーズに答えられるよう、
想定質問の答えを何度も繰り返し練習!
韓国 K.S.さん 業種:IT
母国の大学で教育学を学び、留学先の日本でも教育を専攻したKSさん。留学を終えた後、母国・韓国でプログラミングを学び、「日本のソフトウェア企業に就職する」という目標を掲げて、再び来日。就職活動は人に頼らず、すべて一人で乗り切ったとのこと。エントリーシートを徹底的にブラッシュアップしたほか、面接対策として想定質問の答えを準備し、スムーズに答えられるまで何度も繰り返し練習したとのことです。

就活データ
- 志望職種IT系
- インターンシップ参加0社
- 説明会参加6社
- ES提出7社
- 面接4社
- 内定1社
日本語をどうやって勉強しましたか。
本格的に日本語を学び始めたのは、留学前。母国・韓国で半年間に渡って、独学で勉強しました。「聞く力」が向上したため、来日後は大学の授業や課題などを通じて「書く力」を磨きました。ただ、私が来日したのはコロナ禍の真っただ中です。大学の授業はほぼオンラインで、アルバイトもできなかったため「話す力」が若干弱く、苦手意識がありました。そこで、就職活動中は話す練習をたくさんしました。ビジネスシーンで使う言葉を重点的に学んだことで、苦手意識を克服できたと思います。
日本の企業に就職しようと思った理由は?
子どものころに日本のアニメを観て以来、ずっと日本に親しみを感じていました。韓国の大学を休学し、教育関連の交換留学プログラムを利用して日本の大学に留学しましたが、この時点ではまだ日本企業への就職は考えていませんでした。その後、韓国の大学を卒業するため、一時的に帰国。この時期にプログラミングを学びました。とても楽しく、自分に向いていると思い、教育業界からソフトウェア業界に方向転換。プログラミングを学び始めてまだ日が浅いため、スキル重視の韓国企業ではなく、就活生のポテンシャルや人柄を評価してくれる日本企業に就職しようと決意しました。
就職活動の軸について教えて下さい。
就職活動にあたって、4つの軸を設けました。まず、知名度があるIT企業に就職すること。母国を離れ日本企業への就職にチャレンジするため、あえて目標を高く掲げました。次に、自社サービスを開発している会社。さまざまな企業から依頼を受けてシステムを開発している会社もありますが、自社サービスを開発している会社のほうが、よりモチベーション高く仕事に取り組めると思ったからです。3つ目に、人間関係を重視しました。人間関係のストレスで会社をやめてしまった知り合いを見て、「たとえやりたい仕事ができても、人間関係が悪いと続かない」と考え、職場の雰囲気が自分に合いそうな企業を探しました。最後の軸は、新しい技術やトレンドを積極的に導入している会社です。新しい技術を積極的に導入している会社は成長が早く、このような会社に入社して意欲的に仕事に取り組み、自分もエンジニアとして成長したいと考えたからです。
就職活動で力を入れたことはありますか。
一番力を入れたのは面接です。どのような質問が来てもスムーズに答えられるよう、面接でよく聞かれる質問の答えをあらかじめ考え、何度も繰り返し練習しました。毎日5回程度は口に出して練習したと思います。もちろん、実際の面接では予想外の質問をされることもありましたが、頭をフル回転させて、「まずは母国語で答えを考え、日本語に直訳してから回答する」という方法で対応しました。この方法だと、最初から日本語で答えを考えるよりも、効率よく落ちついて考えを整理できると思います。
日本の就職活動や日本企業の情報について、どうやって調べましたか。
私の場合、留学を終えて韓国に帰国し、再び来日して就職活動を行いました。そのため、留学先のキャリアセンターなどには頼らず、自分一人で日本の就職活動や日本企業の情報を調べました。インターネットで日本の就職活動を経験したことがある韓国人の記事をたくさん読みましたし、エントリーシートを作成する時も、まずはインターネットで書き方を調べました。このように気になることを調べていくことで、日本特有の就活文化を理解することができました。韓国の面接では、応募した職種に関するスキルや知識について質問をよく受けますが、日本の場合は、スキルや知識だけでなく、仕事以外の経験を話して自分の人間性を伝えることも大切だと知りました。また情報収集する中で、面接では敬語を使うのが大前提で、友だちと話すような口語を使うのはNGであることも知りました。
就活で一番大変だったことはなんですか。
留学生の場合、母国語でない日本語を使って就職活動に取り組むため、1つひとつの準備に時間がかかると思います。私の場合、エントリーシートの作成にかなりの時間がかかりました。文章を徹底的にブラッシュアップして、完成度を高めたいと思ったからです。そこで、まずはインターネットで「日本語でエントリーシートを書く方法」について調べました。内定をもらった留学生がエントリーシートを公開していたので、これを参考にしながらまとめていきました。まとめる方法は、まずは韓国語で書き、それを日本語に翻訳し、自分で読んで「不自然だな」「おかしいな」と思う表現があれば、インターネットで調べた内容を参考にして修正する。このサイクルを繰り返して完成度を高めていきました。
かなりの手間がかかりましたが、だからこそ「この会社に入社したい」と心から思える日本企業を見つけ、その会社に評価してもらえるととても嬉しかったです。選考でお会いした面接官や社員の皆さんが魅力的な方ばかりで、選考が進むにつれて志望度が高まっていきました。
日本企業に就職して良かったと思う点について教えて下さい。
選考時に感じた印象通り、日本の企業は人柄の良い方が多いように思います。実際に入社した会社は上司・先輩と部下・後輩の関係はあるものの、基本的にはフラットな関係ですし、職場の雰囲気がとても良いです。おかげで、仕事でストレスを感じることがほとんどありません。オフィスがきれいで、服装が自由なこと、フレックス勤務ができること、休日が取りやすいことなども、「日本企業に就職して良かった」と感じるポイントです。私はIT職のウェブアプリケーションエンジニアとして入社し、新入社員研修を3か月間受けました。研修期間中、ビジネスマナーやウェブアプリケーション開発の流れを一通り学んだほか、IT関連の各部署で業務を経験したうえで部署配属になりました。配属後もすぐに一人で仕事を進めるのではなく、まずは先輩社員の仕事を手伝いながら実務経験を積んでいきました。新入社員へのフォローが手厚いのは、日本企業ならではだと思います。
日本で就職を目指す外国人留学生の皆さんにメッセージをお願いします。
私のように就職活動のすべてを一人で行うのは大変かもしれません。そのため、これから就職活動をする方は留学先のキャリアセンターを利用するなど、各種サポート制度を積極的に活用することをお勧めします。そして、就職活動そのものを社会人になるための大事なステップだととらえ、気になる企業があったら積極的に説明会に参加してみてください。私は事前に企業を絞りましたが、今は「もっと幅を広げて、他の企業も受けておけばよかったな」と思っています。多くの企業の説明会に参加して、多くの企業の選考に進むことができれば、その分、様々な業界の知識や経験が身につきます。就職活動が自分自身を成長させてくれる良い機会になるので、最後まで諦めずに頑張ってください。
〜1問1答〜
先輩に知りたいことを徹底的に聞いてみよう!
- Qどんな仕事を担当していますか?
- Aウェブアプリケーションエンジニアとして、自社サイトの機能追加や機能改善、不具合の修正などを行っています。
- Q仕事で一番気をつけていることは?
- Aビジネスマナー。特に敬語は、常に相手に対して失礼な言葉を使わないよう、細心の注意を払っています。
- Q今後のキャリアプランは?
- A新しい経験をすることが好きなため、日本以外の国で働くことも視野に入れています。